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著作権は良い事だらけですか?

著作権と工業所有権(特許、意匠、商標etc)の違い について調べてみると著作権の方が 1.特許権と比較して権利取得条件が厳しくない   (新規、進歩性は必須でない) 2.工業所有権と比較して登録費用が安い   (著作権の3千円に比べその他は数万~数十万) 3.権利を取得出来るまでの期間が短い   (著作権は殆どかからず、その他は4~5年かかる) 4.権利期間が長い   (著作権50年、死後も50年。に対して特許権等    は15年) このように著作権の優位点は多いのですが、それでは 工業所有権のメリットはどのような点になるのでしょうか? 例えばデザインについても著作権と意匠権両方登録 出来たりするようなので住み分けについて教えて ください。 宜しくお願い致します。

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noname#9499
noname#9499
回答No.2

#21029と内容が重複しているようですので、こちらでお答えします。 まず、そもそも保護の対象や、法律で保護することの意義などが異なっていますので、いわゆる工業所有権に対して著作権にメリットがあるわけではありません。(ないとはいえませんが、単純比較する意義には乏しいでしょう。) その点を踏まえた上で、まず特許権・実用新案権・意匠権・種苗法上の育成者権といった権利は、その共通項として、他の競争相手より優れた技術的思想やデザインを創出した者に対して権利を付与し、排他的・独占的にそのアイデアを使わせるという、極めて強力な権利です。 また、特に発明の性質上、ある技術をベースに関連する多くの技術が成り立つため、保護範囲を明確にし、かつその期間が不必要に長くならないようにする必要があります。審査に時間がかかるのはこのためで、また特許権の存続期間が15年とされているのも、新たな技術の創出を促すためです。 次に、商標権と不正競争防止法により保護される営業上の信用は、企業がその活動の上で当然に有する信用形成というインセンティブを生み出すために、保護されます。従って、商標法においては登録の更新が可能であり、不正競争防止法では、登録は原則として必要ではありません。 著作権ですが、これは保護思想が根本から異なります。著作権法が最も関心をもつのは、創作性すなわちオリジナリティーであり、他のものからの複製でないことです。したがって、並べて比べれば盗作とも思えるものどうしであっても、互いに独自に創作されたものであればそれぞれに著作権が発生します。 また、著作権の発生は創作のときであり、登録は必要ありません。著作権の移転に際して、第三者に対抗するための要件となっているだけです。 一方で、所有権のように占有によって権利が明らかとならない性質のものですから、その権利は人為的に確定される必要があります。ここでは、支分権と呼ばれる個別の権利ごとに類型化され、これの総体を著作権と呼んでいます。 また、文化の発展と、万人があずかるべき文化所産という観点から、支分権ごとに権利の制限を設け、一定の要件を満たす限りで自由に利用できるようにもなっています。 著作権の存続期間ですが、現行法上は原則50年で、映画の著作物に関しては70年となっています。これは、著作物たるゆえんがオリジナリティーに求められることから、長い保護期間を設けても他人の創作を妨げることはないからといわれています。 つまるところ、特許法・実用新案法が目指すところ、商標法・不正競争防止法が目指すところ、著作権法が目指すところ、いずれもが異なった思想の上に成り立っていますので、単純に比較することはできませんし、重複して保護を与えることも問題ではありません(ただし抵触規定が必要ですが)。 住み分けに関してですが、要するに、それぞれの法が保護を与えるために必要としている要件を満たす限り、重複的・横断的に保護を受けることは可能です。(例えばA発明に基づいて、Bという意匠の商品を生産し、Cという商標を付して販売することが可能です。意匠・立体商標等に著作物性があれば、その限りで著作権も発生します。) 上に書いたことは、より詳しくは、知的財産法関係の概説書をお読みください。入門書としては「知的財産法 第2版」(辰巳=角田・有斐閣アルマ)が読みやすいと思います。 少し難解(というよりインセンティブ論が基軸で入門書としては難しい)ですが、「知的財産法 第3版」(田村・有斐閣)も、学問的に面白い指摘があります。

その他の回答 (2)

  • kirinoma
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回答No.3

#2さんが述べられてますので補足だけ。 http://www.kanehara.com/copyright/archives/2004/08/post.html このあたりがわかりやすいのではないでしょうか。 肝心なのは、著作権は「著し(あらわし)作ったもの」に対する権利だということです。 ですから各工業所有権とは「まず」切り離して考えることをお勧めします。(もちろん、実際のケースに当てはめれば重複・横断することが多いですが) 知的所有権協会については日本弁理士会のサイトをごらんになって、「知的所有権協会」でサイト内検索をすると裁判の経緯がわかります。 http://www.jpaa.or.jp/

  • kirinoma
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回答No.1

違い・・・・簡単に言えば保護される範囲が違います。 以下は、参考URLのサイトからの引用です。 >著作権で発明を保護するのは本来的に無理 > 発明を表した文章や図面を著作物として主張しても、 >その文章の表現や図面の見た目>をかえれば、もはや >著作権は及ばなくなります。発明はもともと抽象的な >技術的思想ですから、その文章や図面の表現や見た目 >はいくらでも変えることができます。したがって、 >著作権で発明を保護するのは本来的に無理なのです。 >そのため、著作権法とは別に特許法があります。 > 数千円の登録費用を出せば著作権で発明等のアイデア >を保護するとして「知的所有権(著作権)登録」と >称する商法を、株式会社知的所有権協会(東京都) >という会社が行っていましたが、詐欺の容疑でこの会社 >の首謀者への告発がなされ、平成13年2月2日 >に警視庁は正式に受理しました。

参考URL:
http://www2s.biglobe.ne.jp/~alhad/imi.htm
fly0211
質問者

お礼

早速のご回答ありがとうございました。 なるほど。特許権の効力がいかに大きいかが分かりました。 そこでもう1つ質問なのですが表現を変えるのが難しい意匠権についてはどうでしょうか? また(株)知的所有権協会は現在も存在しているようですが告発の結果をご存知でしたら教えてください。

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