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地球の反対側までトンネルを掘って、リンゴを落としたらどうなりますか?
子供と賭けをしたので、どうか教えて下さい。 地球の内部は高温なので実際にできることではありませんが、もし、地球の裏側まで貫通するトンネルを掘って、リンゴを落とした場合、そのリンゴはどうなるのでしょうか。地球の中心でつりあってふわふわ浮くはず、というのと、浮くはずはない(止まらない)という考えです。 二人とも科学知識はさっぱりなので、できたら小学生に教えるつもりでご説明いただけないでしょうか。 よろしくお願いします。
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小学生向けの説明ではありませんが・・・。 A)一番単純なモデル 以下のような仮定が成立するものとします。 1)地球は自転していないとする。 2)地球はどこでも密度が同じだとする。 3)地球は完全な真球だとする。 4)トンネル内は完全な真空だとする 5)トンネルは正確に地球の重心(この条件では中心)を通って真っ直ぐとする。 6)リンゴはトンネルに沿って、即ち重力方向垂直下方に真っ直ぐ落とすものとする。 この仮定のもとでは、まず落としたリンゴはトンネルに沿って落ちて行きます。その加速度はだんだん小さくなります。と言うのも、落ちていったリンゴより上の球殻の部分の重力は働かなくなり、落ちるにつれて重力の強さが小さくなっていくからです。それでも加速度は地球中心に方向に向かってあるので、リンゴの速度は増していきます。 地球中心までリンゴが到達したとき、そこは完全な無重力状態(無重量状態)ですが、既にリンゴは地球の裏側へ向かう速度を持っているので、通過して行きます。つまり地球中心から見れば、上昇していきます。 中心点通過後、つまり上昇中は、重力は地球中心に向かっているので、加速度はリンゴの速度の方向と正反対になり、リンゴは速度を減じていきます。このとき、上で説明した理由と全く同じ理由で、上昇すればするほど重力が強くなり、減速はだんだん急になっていきます。 地球裏側まで到達し、そこでいったんリンゴの速度は0になります。続いて、上で説明したのと全く同じ過程を経ながら、リンゴを落とした元の地点へと向かい、元の地点で再び速度が0になり、また落ちて行きます。 結局リンゴは以上で説明した運動を、ずっと繰り返します。 B)空気抵抗がある場合 A)から「4)トンネル内は完全な真空だとする」という条件だけを取り去り、トンネル内にも空気があるとします。空気の密度は地球の中心に近いほど大きくなる、すなわち、圧力が大きくなりますが、リンゴを押しつぶすほどではないと仮定します。 すると、最初に落として落下していくリンゴは、空気抵抗の分だけ加速度が鈍り、地球中心を通過はするものの、A)の場合より速度は小さくなります。上昇中も空気抵抗のため、速度の減じ方はA)より急になります。速度が充分でないため、地球の裏側表面まで到達することができず、裏側表面より低い位置でいったん速度0になり、元の位置に向かって落ちて行きます。元の位置に向かって行くときも、空気抵抗がかかるので、上の説明と同様の過程を経て、更に低い位置で速度0になり、反転して落ちて行きます。 こうして、リンゴは行きつ戻りつするものの、だんだん行きつ戻りつの距離が小さくなっていき、最終的には地球中心で静止します。 C)地球に自転がある場合 A)から「1)地球は自転していないとする。」という仮定だけを取り去り、約24時間で一回転するとします。真空という仮定はあるものとします。 落とす位置と裏側が、それぞれ北極・南極(逆でも可)であれば、A)と同じです。 もし、赤道上にトンネルの出入り口があるとすれば、真っ直ぐに落ちていかず、落ちていくに従って出入り口を結ぶ直線軌道からずれていきます(この、リンゴの軌道を変える力を「コリオリの力」といいます)。これは、自転により、地球表面では半径法と垂直=円周方向に速度を持つから、と考えても大体はOKです。 当然、落下途中でリンゴはトンネル壁面と衝突します。その衝突時、もしトンネル壁面とリンゴの間に摩擦がないとすれば、リンゴはトンネル壁面にぽこぽこぶつかりながら、反対側まで到達します。このとき、もし出口が低いと、リンゴはトンネルと垂直方向に飛び出すことになります(ある条件が成立すれば、飛び出さずに戻って行きますが、省略します)。 摩擦があるとすれば、B)の空気抵抗がある場合と同様に減速してしまい、ぽこぽこぶつかって行きつ戻りつしながら、最終的には、地球の中心でトンネルの壁面にぽこぽこぶつかり続けるか、ぶつかる速度も減じていって静止するかします。 赤道でなく、中緯度地帯にトンネルの出入り口を作ると、さらにややこしくなります。 赤道上の場合の説明では遠心力に言及しなかったのですが、これは赤道上なら遠心力は重力に対して垂直上向きに働くので、説明に含めずともよかったからです。 遠心力は、地球の回転軸に対して垂直に働きます。中緯度地方で立っている人の立場でいうと、赤道方向斜め上向きに働きます。この「斜め向き」の遠心力のため、リンゴの動きは更に複雑になります(説明は省略します)。 最初のA)の説明が一番単純で、実際の地球に応じてA)での仮定を変えていくに従って、どんどんややこしくなります。あまりにややこしくなるので、大学教養課程の物理でもA)までしかやらないのが普通なくらいです。 お子さんの年齢がわかりませんが、とにかく物理を習っていないとすれば、幾人かの方々が参考URLで示してくださっているWebページの説明を理解するに留めておくのがよいかと思います(最も重要な要素だけを取り出した場合に限定した、最もシンプルな説明ですから)。私もそのURLを参考URLに再掲させていただきます。
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- sanori
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正解を書かれている方も不正解を書かれている方もいらっしゃるようですが・・・ 「地球の中心を中心とした振動」をする、 これが正解になります。 空気抵抗がなければ、反対側の地表とこちら側の地表をいつまでも行き来する振動になります。 空気抵抗がある場合は減衰振動をして、無限時間後には地球の中心で静止します。(ふわふわ浮きます) これと似た現象(モデル)を示しますと ブランコの運動 ・・・ブランコが一定の振れをした時点で静止させ、そこで手を放した後の運動 とか どんぶりの中のパチンコ玉の運動 ・・・どんぶりの端っこ付近にパチンコ玉を置いて静止させ、そこで手を放した後の運動 とかがあります。 (本題の重力加速度のは、中心に行くほど加速度が増すので、厳密に正しいモデルではありませんが、一応、類似のモデルということで・・・)
お礼
お答えいただいてありがとうございます。 きっぱりと断定していただいて、あっ、そうなんですか!と納得した単純な私です。 昔、著名な学者がなくなった時、友人が「あの膨大な知識はいったいどこへ行ってしまうんだろう、、、」としみじみ言っていましたが、物理学をなんなく理解できる方とわからない私たちが、外見上は区別つかないというのも不思議な気がします。 みなさんどんな頭脳をしてらっしゃるんでしょうね!
- Quattro99
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私も気になったので。 当然、理論上の話ということだと思いますので、地球の構造とかそういうことは無視するものと思います。 ロスがない限り「位置エネルギー+運動エネルギー」は一定のままですから、いつまでもいったりきたりするはずです。中心で止まるということは、元あったエネルギーがどこかでロスしたということであり、空気抵抗を考慮するのであれば、徐々にロスして最後には中心で止まることになります。 #8さんのおっしゃるように、中心に向かうにつれてだんだん重力は小さくなりますが、中心に向かう重力は中心に到達するまでは同じ方向を向いているわけですから、加速し続けます。中心を越えると重力の向きは逆になるので、減速していくことになります。
お礼
何度もお答えいただいてありがとうございます。 減速していきながら、No.12さんがおっしゃるように無限時間後に停止する、、、わけでしょうか。よくわかりませんが、ときめきますね~(実験してみたいです)。
- elmclose
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No.8です。 ちょっと気になるので補足します。 重力が弱くなっても、たとえ重力がゼロになっても、それは、加速度が弱くなったりゼロになったりするだけで(f=ma)、重力が無いからといって必ずしも速度がゼロになるわけではありません。
お礼
お答えいただいてありがとうございます。 でも、ごめんなさい、f=maというの、高校の物理で出てきたのかもしれないですが、ぜんぜんわかりません、ほんとにすみません!!
他の方の回答だと、重力の中心は地球の中心であるという考え方のようですね。つまり、コア部分が消失しても重力の中心はあくまでコア部分である、という考え方です。 まぁ、それはそれで考え方の1つとしては問題ないのですが、物理学上は正しくありません。 コアが消失した場合、「コアからの重力」はやっぱり消失してしまうからです。 自由落下しつづける物体の内部は無重力になるので、太陽に向かって自由落下しつづける地球の内部は無重力になります。 ただし、地球のような巨大な物体に穴を開けた場合、「周囲からの重力」があるため、本当の意味で無重力になるのは中心点だけです。 よって、中心まで行くまでもなく、穴に落ちた瞬間から徐々に重力は弱くなっていき、最後は物凄いスローモーションになって中心で停止するでしょう。 ただし、物凄く重いリンゴなら、落下開始直後の勢いだけで中心まで到達するかもしれません。その場合、中心付近をウロウロして、勢いがなくなった時点で停止します。
お礼
お答えどうもありがとうございます。 基礎知識がないのでお話を理解することが難しいのですが、あのー、地球の内部って無重力なんですか?火の玉なんですよね?違いました?(汗)
- elmclose
- ベストアンサー率31% (353/1104)
往復運動を繰り返すというのは、他の方が書いておられる通りだと思います。 空気抵抗を受けることによって徐々に往復運動の振幅が小さくなっていき、最終的には、地球の「重心」に停止します。 もし、地球の形が真球(ゆがみのない球)であって、地球の構成が均質であれば、上記の「重心」は、地球の「中心」と一致します。 実際には地球は真球ではありませんし、物質の分布も均一ではない(例えば、ある部分の密度は大きく、他の部分の密度は小さいとか)ので、必ずしも「中心」と「重心」とが一致するとは限りません。 もしトンネルが「重心」を通っていれば、最終的にリンゴはトンネル中に浮くことになります。
お礼
出かけて留守したので遅くなりました、すみません。 お答えありがとうございます。 地球のゆがみとか、物質の密度とか、置いておかなければならない条件もたくさんあるわけですね。 勉強になりました。
重力は地球の中心に向かっているので、中心から外側には落ちていきません。 例えば日本の裏側のブラジルまでトンネルを掘って日本側から落とすと中心まで落ちてそれ以上は落ちません。逆にブラジル側から落としても中心までしか落ちないことはわかるでしょう? 浮いた(力が釣り合った)状態で止まるのが正解だと思います。
お礼
お答えどうもありがとうございます。 加速度の分、ちょっとだけ行き過ぎるということでしょうか。 奥が深いですね、、、。
- Yumikoit
- ベストアンサー率38% (849/2209)
ずっと昔のことですが、講談社の単行本で「頭の体操」という本がありましてその中に同様のテーマがありました。カッパノベルズかなにかだったと思います。 以下、その記憶を元に再現します。 地球の中心まで重力によってどんどん加速していったりんごは、中心を過ぎても、その慣性力によって反対方向までだんだん減速しながら地表近くにまで到達します。 しかしもと投下した高さにわずか届かないうちに今度はまた、地球の中心に向かって落下していきます。 そして地球の中心を通り過ぎて反対側、つまり投下した側の地表近くまでだんだん減速しながら到達します。 ちょうど押すのを止めたブランコのように両方の地表に向かって行ったり来たりしながら、最後には地球の中心部で静止する。 というのがその本における回答に到達する考え方でした。
お礼
お答えありがとうございます。 頭の体操は私も愛読したので読んだはずですが(記憶の底に残っているのかもしれませんが)、覚えがありません。ずいぶん昔の本なのに、記憶力、すごいですね! ブランコがイメージとしてはわかりやすいですが、真空だと違うようですね、、、。
- shishishishi
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あははは! 面白いですねえ。 おっしゃるとおり、実際にトンネルをほるのは無理ですが、想像ならいくらでもできますね。 で、どんな熱や圧力があっても平気なトンネルがあった場合ですが、りんごは中心(重心)目指してまっさかさまに落下していきます。勢いがついていますから中心では止まらず、行き過ぎるでしょう。そこから逆方向に(中心に)また進みます。それを何度か繰り返してしまいには中心でとまるでしょう。 お子様向けにこんなサイトもありました。↓
お礼
お答えありがとうございます。 URLもありがとうございます。みなさんのすばやいお答えにびっくりしています。 マグマ大使もびっくり。
- old98best
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トンネルが作れないという話と、リンゴが熱で燃えてしまうという話は別にして、 空気の抵抗が無いと仮定すると、地球の中心部までは加速していき、中心部からはだんだんと減速して、トンネルの反対側の出口までいって、一瞬静止します。 その時に出口でリンゴをつかまえないと、今度は逆向きに中心に向かって加速していき、地球の中心を過ぎるとだんだん減速して、入り口の所で一瞬静止します。 空気の抵抗が無いと、この繰り返しで永久に往復を繰り返します。 空気の抵抗があると、最初に地球の中心部に向かって加速した後で、中心部を少し過ぎた所で引き返し、こんどはもっと少ない距離を反対に移動してからまた引き返し、だんだんと往復する距離を小さくしながらくりかえし、最後は中心部に止まります。
お礼
お答えありがとうございました。 >地球の中心部までは加速していき、中心部からはだんだんと減速して、トンネルの反対側の出口までいって、一瞬静止します。 あのー、無知を露呈して恥ずかしいんですが、だんだんと減速するのになぜ出口まで届くんですか?真空だとそういうことになるわけですか? 世界は不思議に満ちていると思います(単に、知識がないだけですが、、、)。
- Quattro99
- ベストアンサー率32% (1034/3212)
空気抵抗とか、地球が自転することでだんだんずれるとかそういうことを完全に無視すれば、永久にいったりきたりするのではないでしょうか。 リンゴを落とす前の状態は、位置エネルギー最大で運動エネルギーがゼロ。 地球の中心では位置エネルギーがゼロになり、元の位置エネルギーの分の運動エネルギーに変わる。 そして、その運動エネルギーがゼロになるのは、そのすべてが位置エネルギーに変わったときだから、地球のちょうど反対側まで行ったとき。 以下、その繰り返し。
お礼
お答えどうもありがとうございます。 永久に行ったり来たり、というのはなんかときめきますね~。私の頭ではよくわかりませんが、、、。
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お礼
懇切丁寧なご説明、どうもありがとうございました。 授業料払わなくて悪いですね、、、。 筋道立ててお話ししていただいて、よくわかりました。なにより、とても面白く拝見させていただきました。トンネルにぶつかるという説明も、その光景が目に浮かぶようです。たくさんの人に閲覧してもらわないと勿体ないですねえ。 それから、すみません、子供はもう大きいのですが物理をきちんと習ったことがなく(ニュートンを読んだりはしていました)、私は赤点の人間ですが、こんな私たちにも理解できるわかりやすい説明をしていただいて恐縮です。