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亜鉛ダイカストとマグネシウムダイカストの違い
- 亜鉛ダイカストとマグネシウムダイカストの違いについて初心者向けに解説します。
- 亜鉛ダイカストとマグネシウムダイカストは材料の違いにより性質や使用方法に違いがあります。
- マグネシウムダイカストの製品は建築金物や建具金物業界ではあまり見かけられないのはなぜでしょうか?また、亜鉛からマグネシウムに材料を変えることのメリットは何でしょうか?
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始めにお断りしますが、アルミダイカストには携わったことがありますが、亜鉛・マグネについては経験がありません。それでも共通したり亜鉛・マグネをかじった部分はあったりするのでそれを書かせていただきます。 おそらく生産性と美観がいいことから取手など装飾性が要求されるものには亜鉛ダイカストが従来から主流になっているものと思われます。 では、マグネはその両者がいいかといえば、亜鉛より良くなるとは思えません。 その理由としてマグネは亜鉛に比べ 1.単位体積あたりの比熱は低いものの、融点(正確には固相線温度)は高い 2.装飾用のメッキがしづらい ということがあります。 そして、さらに耐食性が悪いのと、安全性(マグネは燃えやすい)を考えるとマグネにとって悪い材料が多いです。 素人考えではありますが、強度・軽量という性質が建築金物、建具金物としてそれほど強みになるとは思えません。 試しに溶湯の保持温度だけ上げて亜鉛用システムにマグネを打ってみる価値はあるとは思いますが、マグネシウムダイカストで死亡事故がおきていますので、安全対策だけはしっかり行ってください。 あと、「金型の寿命が長い」とお書きになってますが、それはアルミに比べての話ではないでしょうか? 確かにマグネシウムはアルミニウムに比べて同容量あたりの熱容量が小さいし、金型との反応が低いのでアルミより金型寿命が延びると言われてます。 しかし、亜鉛と比べてどうか、ということについては勉強不足もあり私は存じておりません。固相線温度は亜鉛よりマグネの方が高いですし… 気軽にマグネダイカストを試せるかのような文章で申し訳ありません。 (4)の方がおっしゃるように、よほどの設備がないとマグネダイカストは危険です。 金型は方案を変えなくても打ってみる価値があるかな、という気持ちに引きずられてしまいました。
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マグネシウムダイキャストに関連して業務行っているものです。ほとんど意見が出尽くしていますが、まとめさせてもらいます。 MgDCはパソコン(初期のバイオ)、ビデオカメラのボディ、携帯、クギ打ち機等かなり実績を積んでいますが、これは軽量で高剛性(軽合金の中では)薄物が可能といった優位性から採用されています。しかし問題点もあり、耐食性、鋳造コスト等いくつか乗り越えなければならない問題があり、知名度を得ているともいえないところがあります。質問者の場合ですが、耐蝕性からMgは不向きと思われます。軽くしたいと言う要求ならアルミを採用すると良いでしょう。金型の寿命評価は難しいところがありますが亜鉛に近くアルミより良いといったところでしょうか。機械加工性は良いのですが切り粉処理に注意が必要です。 また回答者の亜鉛鋳造機でという意見は危険です。Mg専用鋳造機が存在します。イドラ、フレヒ等EU内のメーカーがあります。Mg材は目的によりいくつかのタイプが国内で手に入ります。Si等の入った合金が採用されています。 インゴットの溶解は専用炉で空気を遮断して行います。燃えますからね。
顧客がマグネシウムに変更したい理由は何でしょうか? ?軽い、?加工しやすい、?金型寿命が長いと書いてありますが、?は亜鉛の方が長持ちしますので間違いだと思います。?も切削性は高いためこのように言われたのかもしれませんが、金属粉の燃焼の問題で加工しやすいばかりでは無いと思います。?はそうだと思いますが、建築金物でも軽量化が重要なのでしょうか? マグネシウムダイカストが少ないのは、材料費などコストが高いためだと思います。 細かいことを除けば、メリットは軽量化しかありません。
マグネシウムダイカストは、あまり聞かない というのは普及していないのでしょう マグネシウム100%はありえないので合金として使うのだろうが http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%B0%E3%83%8D%E3%82%B7%E3%82%A6%E3%83%A0%E5%90%88%E9%87%91 なんだか欠点の方が目に付く 亜鉛からの変更はよほどのことがない限り無理そう
お礼
皆様ご丁寧にご教授下さいましてありがとうございました。 確かにMGDCに変えるメリットというのは私たちの業界ではないということがわかりました。取手金物は装飾性を重視し、軽量化の需要は少ないと思われます、MGだとメッキ処理も難しいですから。何しろMG専用の鋳造機が必要だということは知りませんでした。本当にありがとうございました。