アルマイト処理の放射率について

このQ&Aのポイント
  • アルマイト処理を施すと放射率が向上する理由について調査中
  • アルマイト処理したアルミの放射率を調査しようとしている
  • アルマイト処理の効果と放射率の関係についての質問
回答を見る
  • 締切済み

アルマイト処理の放射率について

現在、熱設計を始めたばかりの者です。 アルミにアルマイト処理を施すと放射率が向上すると、文献に書いてあったのですが、理由(原理)が分かりません。 実際には、アルミに化成処理した場合の放射率を知りたいのですが、調べても分からず、上記の原理が分かれば予想できると思い、質問しています。

noname#230358
noname#230358

みんなの回答

noname#230359
noname#230359
回答No.4

アルマイト処理とは,乱暴にいえば,アルミの表面に酸化アルミの被膜をつ けることです。 金属光沢をもったアルミの放射率が極めて低い(=反射率が極めて高い) のに対して,酸化アルミ(=アルミナ)の放射率が高い(1に近い)ので アルマイト処理すると放射率が上がります。 もう少し詳細には,アルマイトの多孔質構造が放射率を上げる(=赤外放射 を吸い込みやすくする)のに寄与しているでしょう。 少々見方を変えて, 赤外放射も一種の電磁波ですから,マックスウェルの方程式に従った 挙動をします。アルミ表面での反射もこの電磁気現象として記述できること です。アルミ表面の反射は,抵抗率の極めて低い導体面での反射であり, 入射した電磁波はほとんど反射します。アルマイト処理した場合は,抵抗率 の極めて低い導体面の上に,誘電体(≒絶縁物)の薄膜がコーティングされ た面での反射現象となり,誘電体の厚さや誘電率により反射率に周波数特性 (=波長依存性)が生じることが説明できるはずです。 実際に定量的に解いたことはないので,偉そうなことは申し上げられません が,放熱に寄与している赤外放射の波長が数μmから十数μmであることを 考慮すると,放射率を向上させるアルマイト層の厚さは,赤外放射の波長程 度は必要であり,極端に薄い場合は下地のアルミの性質が優勢になりますの で,厚さも管理指標とすることをお勧めします。 封孔処理されていて,表面が平らであっても,導電性のよい金属アルミと, 導電性のない酸化アルミの微細構造ができると,放射率・反射率の特性が 異なってきます。このような構造を,マイクロキャビティーと言います。 分かりやすい解説がネット上に公開されていないか検索してみましたが, 残念ながら見つかっていません。 農工大名誉教授佐藤勝昭先生のQ&Aに問い合わせれば回答して頂けそうに 思います。まずは,どんなQ&Aがあるかご覧になるといいと思います。 http://homepage2.nifty.com/bussei_katsuaki/nandemoQ&A.html

参考URL:
http://www.landinst.jp/info/faq/faq3.html
noname#230358
質問者

お礼

御回答有難う御座います。 皆様の意見に共通していることは、多孔質構造になる為、表面に凹凸が出来放射率が上がるということですが、アルマイト処理で通常行われる封孔処理が引っかかっています。 酸化アルミの成分による放射率の増加ならば納得できたのですが、構造による増加と言うのが、封孔処理を無視しているようで納得できませんでした。 文章後半部分は、すいません私の頭では理解できませんが、多孔質構造による増加で厚さに影響されると理解します。

noname#230359
noname#230359
回答No.3

熱の放射率が向上する事ですね。 簡単に考えると、素材は両方とも同じアルミで熱伝導率も良い。 表面は、 * アルマイト未処理;表面積は、素材形状のまま * アルマイト 処理;表面積は、微笑の凹凸があり増える にて、表面積が増える事により、放射率が向上するのではないでしょうか。

noname#230358
質問者

お礼

御回答有難う御座います。 アルマイト処理は通常、封孔処理され、凹凸がさほど無いと伺ったことがあります。 私が見た文献の放射率は封孔処理されていない状態だったのでしょうか?

noname#230359
noname#230359
回答No.2

僕は理論的に説明できませんが、 放射率+反射率(+透過率)=1 という法則があります。 黒体は光をほとんど反射しないかわりに放射が大きいので、放射率がほぼ1になります。 そして、問題のアルマイトですが、アルマイトをするとアルミの表面ががさがさになり処理前のピカピカの状態からくすんだ状態になります。 つまり、処理で反射率が下がり、その分放射率が上がっているというわけです。 参考に、表面状態と放射率の関係がおおざっぱにわかるサイトを紹介します。 Q1: 要約すると、「無色アルマイトは封孔処理をするので、放射率は高くならないのでは?」ということだと思います。 A1: 経験的ですが、アルマイト処理をする前後のものを比較すると、確実にざらざらになっています。つまり、面粗度が悪くなる = 反射率が下がる方向です。 (下記サイトをご参照ください http://www.mfcoat.jp/pc/free01.html) そして、封孔処理はもっと微細な話です。封孔処理により表面粗さが改善されるわけではありません。 (http://www.yoshizaki-mekki.co.jp/eigyou/al/al.html) Q2: 赤外線放射率と熱放射率は同じと考えてよいのでしょうか? A2: すいません、厳密に一緒かどうかは存じません。 ただ、放射率のばらつきを考えると、2つの差は問題でないと思いますが… (そこまで厳密かつ理論的な仕事をしてないもので)

参考URL:
http://www.a1s.co.jp/thermal/db/prop_emi.htm http://www.apiste.co.jp/fsv/support/fsv_02.html
noname#230358
質問者

お礼

御回答有難う御座います。 放射率と反射率に関係性がある事を知りませんでした。 この関係性から考えますと、黒色アルマイトは放射率が高いことが理解できるのですが、理解できない点がまだあります。 アルマイト処理をすると、表面に微細孔が出来るのは認識しているのですが、通常は封孔処理して孔は塞がれてしまうと伺ったことがあります。又、染色する場合も孔に染色剤が入ると伺ったことがあり、これを踏まえますと、表面は滑らかな為、無色のアルマイト処理では放射率は高くならないのでは?と思うのですが??? 又、赤外線放射率と熱放射率は同じと考えてよいのでしょうか?

noname#230359
noname#230359
回答No.1

それは黒色アルマイト(通称:黒アル)のことではありませんか? ヒートシンク・メーカーのカタログなどでも黒アルと処理ナシには差異があることを明示していることが多いですが白色アルマイトと処理ナシの差異についての資料は見たことがありません。

noname#230358
質問者

お礼

御回答ありがとうございます。 文献によりますと、 『放射率はアルミ素地で0.1~0.2、アルマイト処理で約0.8、黒色アルマイト処理で0.95まで高められる』と記載されていました。 ですので、アルマイト処理だけでもかなりの違いが出てくるのではと思うのですが??

関連するQ&A

  • アルマイト処理の放熱性能

    アルマイト処理を施すと、放射率が高くなり、放熱性能が良くなるようですが、質問(1):ではなぜ、アルマイト処理をすると放熱性能が高まるのでしょうか?推定1:酸化皮膜(酸化アルミ)から空気中への熱伝達が促進される?、推定2:表面が多孔質(蜂の巣状)になることで表面積が増える?、質問(2):アルミ素地に黒色塗料を塗布すると放熱性能が高まる理由も教えて下さい。以上、よろしくお願いします。

  • 7000系アルミ材へのアルマイト処理が出来ない理…

    7000系アルミ材へのアルマイト処理が出来ない理由について 7000系アルミ材へアルマイト処理を依頼すると、出来ないといわれるのですが、なぜ出来ないのか、具体的な理由を詳しく教えてください。

  • アルマイト処理後の寸法変化

     アルミ(A7075)の部品に対し、白色アルマイト処理を施したところ、φ26穴の径寸法が処理前に比べて約40μm大きくなってしまいました。  表面処理業者の説明では、A7000系のアルミ材にアルマイト処理をすると寸法は縮む(穴は大きくなる)傾向があり、A6000系やA5000系は処理後も寸法はあまり変化しないとのことでした。  上記のようなアルマイト処理によるアルミ材の寸法変化は一般的なことなのでしょうか。教えてください。お願いします。

  • アルマイト処理の放熱性

    アルマイト処理をすると放熱性が向上すると いわれていますが、放熱性があがる理由をご教授いただきたいのですが。よろしくお願いします。 因みにあるヒートシンクメーカの資料では、 無処理に対してアルマイトは放熱性が上がるが、アルマイトの色(黒色と無色)で放熱効果は変わらないと記載されています。

  • タフラム処理の熱伝導率

    いつもお世話になっています。 以前、私がアルミの冷却ブロックの 腐食について質問したところ タフラム処理の対策の回答がきました。 そこで、タフラム処理の熱伝導率は どれくらいのものなのでしょうか? 現在、アルミにアルマイト処理をしていますが アルマイト処理をタフラム処理に変更する予定です。 お客様に、現状と変わりませんか もしくはチラーの温度を2,3℃下げれば 使えますとういうための データが欲しいです。 どなたか、良い回答をお待ちしています。 よろしくお願いします。

  • アルマイト処理とニッケル-リンメッキの差

    直径9mm、長さ10mmの小型のノズル先端部品(アルミ A2014BD)に図面では、「無電解ニッケル-リンメッキ」を指定されています。 メッキを行う理由としては、耐摩耗性、及び耐食性の向上だと思いますが、同じ効果としては、アルマイト処理の方が安価だと思います。 そこで教えて欲しいのは、 アルマイト処理と無電解ニッケル-リンメッキの差は、耐摩耗性、及び耐食性の他には何があるのでしょうか? 耐摩耗性、及び耐食性の効果の違いはどの程度あるのでしょうか? また、アルマイト処理では、白とか赤とか色々な色が指定できますが、無電解ニッケル-リンの仕上がりの色は何色になるのでしょうか? よろしくお願いいたします。

  • 鏡面の定義と放射率の関係

    <背景>CAEををやっている者です。 伝熱解析で、?実測に解析結果が合うよう解析入力値を合わせ込んで、?実測対象が変わった時の温度を予測しよう、としています。 ?雰囲気からの熱伝達、?放射率、が合わせ込み値です。 ?は「鏡面のアルミ板」で合わせ込みし、?は放射率90%程度の物、で合わせ込みを行っています。 ?の放射率は暫定で適当に低い値を入れているのが現状です。 <質問内容>アルミ板を「鏡面」にした場合、放射率はいくつ(”0”が望ましいです)なのでしょうか?また、アルミ板を研磨メーカーに出した場合、表面粗度をいくつにすれば「鏡面」と言えるのでしょうか?もし、事例等ありましたら教えて頂きたく、よろしくお願いします。

  • アルミ材の導電性のある黒色の表面処理

    内部の発熱する電子デバイス(ICなど)を筐体自身に直接取り付ける ことで、放熱性をもたせる筐体構造を検討中です。 (放熱面積を増すために筐体全体を「放熱板」としてしまう考えです。) よって、筐体の材質は熱伝導率の大きいアルミ材を選定しました。 また、放射熱による効果も考慮し、黒色アルマイト処理にすることに しました。 しかし、ここで問題があります。この筐体は「導電性」も必要なのです。 (残念ながら、「アルマイト処理」は導電性がありません。) アルミ材の導電性のある黒色の表面処理(安価なもの)をご存知でしたら、 教えて頂けないでしょうか。よろしくお願い致します。

  • 放射率が低い建築壁(暗い色)はできませんか?

    建築設計の人間です。 遠赤外線領域での放射率が低い壁を使って部屋を作る方法をさがしていますが、よい材料が無くて本当に困ってしまっています。 アルミの金属パネルを貼り付けるなどすれば良いと思いますが、意匠上銀色の壁にすることはできません。 塗装や電解着色等で放射率が低い状態で着色が可能な方法はありますか? メーカーにアルミ電解着色のサンプル板をもらいましたが、板を加熱して放射温度計で測定したところ、放射率はかなり高そうでした。

  • アルマイト処理をしたアルミ製品への塗装に関して

    こんにちは。 自分でもネット等で調べてみたのですが、 探し出すことが出来なかったのでこちらで質問させて頂きます。 現在無印良品の「アルミテーブル」を所有しております。 このテーブルを白色に塗装したいと考えておりますが、可能でしょうか? 一般的にアルミへの塗装はかなり困難とされております。 水性塗料はちょっと触ったくらいで剥がれ、油性塗料も同様ですし、 ラッカー系塗料にしても上記2点よりは「マシ」と言ったところだと思います。 ウレタン塗料はかなり強靱な塗装が可能ですが、やはりアルミ素材への塗装は難しいと思います。 勿論プライマーでの処理は大前提ではありますが… 前置きが長くなりましたが、一応無印のアルミテーブルには腐食防止の為アルマイト処理が施されています。 そこでこの上から塗装を行えば何とかなるものかをお聞きしたいと思います。 アルマイト処理を施したアルミ素材への塗装はどのように行えば宜しいでしょうか? 手順等お分かりであればどうぞご指導下さい。 宜しくお願い致します。 ちなみにテーブルトップ(天板)を塗装するのでやはり多少の引っ掻きに対しても 簡単に塗装が剥がれては困りますのでそれなりの耐久性は必要としております。 塗装色は艶有りの白色です。 どうぞ宜しくお願い致します。