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ダブルナットの緩み止めと締め付け作業方法について
- JISの便覧によるダブルナットの締め付け方法には、締結品側に1種のナットを締め込み、その次に3種のナットを締める方法があります。
- 1種のナットが締結品の荷重を受け持ち、3種のナットは緩みを防止する役割を果たします。
- 締め付け作業では、1種のナットを締め付けた状態で、3種のナットをスパナで締め込むようにします。
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文章で表すのは非常に難しくて、うまく伝わるかどうかわかりませんが よく考えてみると実は意外と簡単に納得できます。 結論から書きますと、 ?締結荷重は上側のナットが受ける。(よって上側が1種がベター) ?締め方は、”下ナット逆転法”がベター 下ナット締め→上ナット締め→上ナットを固定して下ナットを逆回転 となります。 理屈ですが、 まず、ダブルナット法はナット同士を締め付けてネジの遊びを無くして 弛み止めとする方法です。 ですから、ボルトとナットのネジ山のかみ合い方向を考える必要があります。 _ _||_ ←ボルト (_||_) ←ナット上 (_||_) ←ナット下 と締め付けるとすると [ 締結物 ] 1個目のナット(下)を締め付けるとナットのネジ山の 上側(締結物の反対側)とボルトのネジ山の下側(締結物側)が 接触して、軸力F1が発生します。 2個目のナット(上)を締め付けるとF1までは接触面は同じですが、 F1を超える軸力を発生させた時点でナット(下)とボルトのかみ合い面 は離れてしまうことになります。 (ナット下のネジ山の中でボルトのネジ山が泳ぐ状態) この時点から締結力は上側のナットとボルトのかみ合い部に作用している ことになりますので、締結荷重は上側のナットが受けるというのが 正しいです。 次に弛み止めですが、上の状態でナット(上)とナット(下)を 逆回転すると、ナット(下)のネジ山の中で遊んでいたボルトネジ山が ボルトが伸びることにより徐々に上側に移動し、反対側の面で 接触するようになります。 こうなると、ナット(上)+ボルト+ナット(下)の間には遊びがなくなり、 ナット(上)とナット(下)の間でボルトが伸びた軸力が弛み止めの 役割を果たすようになります。 締め付け方としては上ナットを固定して、下ナットを逆回転させる方が正しい締め付け力 を得られるようです。 私のつたない文章力では理解しづらい部分が多々あると思います。 日本規格協会の「ねじ締結体 設計のポイント」 に絵付きで のってますのでご参考にされると良いと思います。
お礼
ご回答ありがとうございます。 とてもよくわかる解説です。納得いたしました。