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老年期精神病の初期症状
高齢に伴う精神病(正しい呼び方かは分かりませんが)の初期症状には、どのようなものがありますか? 例えば、キレやすくなる、会話が困難になる、精神的な起伏が激しくなる、保守的に考えがちになる、等はこのような症状の初期段階である可能性があるでしょうか?
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こんばんは。 御質問から、「初老期・老年期の精神障害」と言われるものへの御質問と思われます。 一般に、高齢者が精神的な異常を起こすと、「呆け・痴呆」と決めつけられやすいようですが、これは大きな間違いです。 老年期は「精神障害の最も多い時期」であり、その内容も多くに亘ります。 この時期の精神障害は2つに大別されます。 (1)痴呆性疾患 初老期特有の疾患で、時間の経過と共に精神機能が低下して痴呆に至るもの (2)非痴呆性疾患 すべての人に見られ、脳の老化や痴呆とは直接結びつかないもの (1)の痴呆性疾患は、認知症として広く知られています。詳細は省きます。 (2)の非痴呆性疾患には、老年者の場合には、病名よりも、症状に応じた治療法選ぶのが実態に即していると言われています。 1.心気不安状態:不安神経症のような気分が不安定となる症状がみられます。 2.抑うつ状態:高齢者の場合は、高血圧、心臓病、内臓疾患などの身体病が原因となっていることが際だって多く、うつ病の治療だけでは不十分なことが多いです。 3.妄想・幻覚状態:統合失調症等によるもの、身体病によるものもあります。 4.せん妄:軽い意識の混濁に、幻覚、錯覚精神的不穏が加わった状態で、夜間に発症することが多い意識障害で、原因は精神疾患のみならず身体疾患の場合も多いです。夜間に多い理由として「意識が低下」した状態では、幻覚や錯覚が起こりやすく、「睡眠導入剤」が原因となり、徘徊したり、無意識に暴れたりすることもあります。 このように、「初老期・老年期の精神障害」は多岐に亘り、殆どすべての精神疾患があると考えられ、原因も心身の色々な疾患で発症し、症状も多彩であることが特徴です。 高齢者福祉施設では、当然のこととしてこの障害が起こりやすく社会問題化しています。 最後に、御質問の、キレやすい(不安定な感情)、会話が困難、気分の起伏が激しい、頑固になる等も、障害の特徴としてあげられます。 簡単なご紹介となりましたが、ご参考となりましたら幸いです。
お礼
詳しくご説明頂き、ありがとうございます。