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千鳥学説に詳しい方へ質問です

腸管造血をする、骨髄造血はしないという千鳥学説ですが、 骨髄移植後にドナーの血液型に変わるのは何故でしょうか? 骨髄に入ったドナーの造血幹細胞が胃腸にまわるのでしょうか?

みんなの回答

  • jing0708
  • ベストアンサー率59% (485/810)
回答No.2

お答えします。 まず、千鳥学説は現在完全に否定されています。というか、1963年に提唱された学説で非常に古い時期のもののため間違えているのは当たり前という前提でご覧下さい。千鳥学説の根本となる部分を1つずつ否定します 1.赤血球は体細胞の母体である(赤血球分化説または赤血球一元論) Ans.当時は骨髄系幹細胞という概念が存在しなかった。  幹細胞( stem cell ) という概念は存在していましたが、それらを培養する技術がありませんでした。基本的な培養液組成であるDMEMですら、当時は存在せず、ましてやその派生型であり血球細胞を培養する RPMI-1640 は当然無い時代ですのでやむを得ません。そのため、赤血球が造血を行うという勘違いが生まれていました。しかし、実際の赤血球は終末細胞であり核を持たない細胞であることは現在常識です。 2.体細胞と赤血球は可逆的に分化する  そもそも1が間違いなので、これも間違いなのですが『細胞は可逆的に分化する』ということ自体がそもそもありえないのです。現在 iPS や ES 細胞が持て囃される側面には、この細胞生物学上の常識である細胞の不可逆分化を遺伝子導入などで可能にしたということが理由に挙げられます。当然、遺伝子導入は自然に起こることはないので、人体でそれらが起こりえないことは自明の理です 3.病原体自然発生説  千鳥学説の中で最も残念な学説で、これは欧州でパラケルスなどが主張した内容を踏襲したモノに過ぎず極めて前時代的です。病原体が自然発生することは原則としてありえず(一部特殊な環境下で数万年単位の時間があれば可能とされる)、すべて母体となるものが存在する 4.細胞新生説  これも完全に否定されており、現在は顕微鏡的に分裂が細胞増殖の形で進むのは明らかです。 5.絨毛造血説  私は消化器が専門ですが、これは絶対にありえません。この学説が正しいのであれば腸管初代培養では必ず血液のコンタミが起こることになりますが、そのようなことは起こりません。 6.獲得形質は遺伝し、生殖細胞は血球に由来する  これも否定され、現在生殖細胞の幹細胞は別にあることが論文でも明らかになっています。また、獲得形質の遺伝については遺伝のメチル化については遺伝することが知られています その上で血液型のことを申し上げると、そもそも骨髄移植は血液型が不一致でも行われます。従って、造血幹細胞がドナーのモノに入れ替わることになります(レシピエントの幹細胞はその前に抗がん剤などで徹底的に殺滅するため)。従って造血を行う細胞の血液型に変化することが稀にあります。 骨髄に入ったドナーの造血幹細胞が胃腸に回るという記述が意味不明ですが、造血幹細胞で作られた血液は当然全身に回ります。

ikeppp
質問者

お礼

丁寧な解説をありがとうございます_(._.)_ 専門用語についていけず、すぐに理解できなくて申し訳ありませんが、 ネットによくある情報を鵜呑みにしたくないと思ったので、大変興味深く拝見させていただいてます。

回答No.1

学説というとなんだか根拠があるように見えますが、単なるオカルトというか妄想ですので、妄想に基づいた主張に対してなぜそうなるのか?という疑問を呈する事自体が誤りです。 人間はどんなキテレツなウソでもつくことが可能です。 いちいちそのウソに付き合ってはいけません。 ウソなのですから。

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