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複素平面での微分可能ということ。

複素平面で微分可能ということは今、見ている本には以下のようになっています。 -------- ここから 定義 f(z)は領域Dで定義されているものとする。Dの点z0において lim (f(z0+dz)-f(z0))/dz  (lim dz→0) なる極限が存在するとき、f(z)はz0で微分可能であるといい、この極限をf'(z0)で表し、z0におけるf(z)の微分係数という。 ------- ここまで ここで質問ですが、これだけの定義と複素平面の性質からz0で微分可能ならば微分係数が微分の方向に依存しないということを誘導して示すことは可能でしょうか。それとも微分可能という定義に含まれることになるでしょうか(定義なのだから証明する必要なし)。 1変数の実関数f(x)がx0で微分可能という場合、右から近づいても左から近づいても極限としての微分係数が同じということが要求されます。これは誘導されるものではないように思います。そう言う意味で複素平面での微分は方向に依存しないということは誘導されたりするものではないということになるでしょうか。もし、複素平面での微分が方向に依存しない、ということが定義ということであれば、そういう性質を持つものだけを取り出して考えると言う意味になるのでしょうか。

みんなの回答

noname#221368
noname#221368
回答No.4

 #3です。 >この場合、微分が方向に寄らないというのはdf/dnが一定で(nx,ny)に関係ないということですね。この場合・・・  方向微分の式はあなたの記号で、n[i]=(cosθ[i],sinθ[i])(n: n gradf のn),gradf=(fx,fy)として、   fx・cosθ[i]+fy・sinθ[i]=n[i]・gradf=c,i=0,1,2,・・・.   (1) になります。ここで[i]は下付き添え字で、(1)中辺の「・」は内積,cはθ[i]によらない方向微係数を表すとします。θ[i]は任意なので、i=0,1,2,・・・と、(1)はいくらでもつくれます。  (1)は、(fx,fy)に関する連立方程式とみなせますが、i=0,1において係数ベクトルn[i]=(cosθ[i],sinθ[i])が独立になるようにθ[i]を選ぶ事は可能なので、gradf=(fx,fy)は具体的に計算できます。  i=0,1以外の方向のn[j]=(cosθ[j],sinθ[j])は一般に、   n[j]=k0・n[0]+k1・n[1]   (2) と表せますが、係数の和:k0+k1は必ずしも、k0+k1=1ではないはずです。そうすると(2)より、   fx・cosθ[j]+fy・sinθ[j]=k0・n[0]・gradf+k1・n[1]・gradf=(k0+k1)・c   (3) です。(3)がn[j]の方向によらずcであるためには、   (k0+k1)・c=c かつ k0+k1≠1 ⇒ (k0+k1-1)・c=0 かつ k0+k1≠1 ⇒ c=0 です。そうすると(1)は、   n[i]・gradf=0,i=0,1,2,・・・.   (3) となり、任意の方向n[i]に直交するgradfは0しかないので、fx=fy=0になると思います。  復素微分の場合は厳密にやると面倒臭いので、添付図は形式的計算です(見えますか?(^^;))。  fの全微分をdzの全微分で割り、分子分母に(dx-i・dy)をかけて有理化し、   cosθ=dx/(dx^2+dy^2)^1/2   sinθ=dy/(dx^2+dy^2)^1/2 としてます。(cosθ)^2,(sinθ)^2,cosθ・sinθを倍角公式で2θで表してやると、最後の形になります。  復素微係数がθによらないためには、さっきと同じくcos2θとsin2θの前の係数が0になる事が必要です。よって、  ∂g/∂x-∂h/∂y=0  ∂h/∂x+∂g/∂y=0 となり、コーシー・リーマン条件になります。

noname#221368
noname#221368
回答No.3

 返答が遅くなりました。#2です。 >では複素数の場合、方向による微分に違いがないものをだけ集めて考える、というのはどのような感覚に・・・  実際のところ複素関数のグラフは断面で考えないと絵にも描けないので、手触りは4次元の物体に触れられないと、わからない気はします(^^;)。この前よりもう少し用語を厳密に使用しますが、一般に言う複素関数とは「複素数値複素1変数関数」の事で、実変数に翻訳すると、「2次元実ベクトル値2実変数関数」ってことになりますよね?。   f(z)=g(x,y)+i・h(x,y),z=x+i・y   (1) ・・・です。つまり実関数の写像としては、   f:(x,y) → (g,h) になるので、定義域2次元+値域2次元の4次元を絵に描けないと、グラフも描けないって事になります(^^;)。  そこで断面を考える訳ですが、いきなり「2次元実ベクトル値2実変数関数」の前に、「実数値2実変数関数」で考えてみます。このときcosθ,sinθを含んだこの前の方向微分の公式の値がθに依存しないなら、gx=gy=0をすぐ導けます。つまり「実数値2実変数関数」では、方向に依存しない微係数を持つ全微分可能な関数は、xy平面に平行な定数関数しかありません。  「2次元実ベクトル値2実変数関数」=「複素関数」においても、微分値が方向依存でないなら同じ事が起こりそうな錯覚に一瞬とらわれますが、複素関数がそうならないのは、微分を取る際、複素数で割る事に秘密があります。  複素数で割るので、(1)の実関数f(x,y)からもg(x,y)からも虚数成分が出てきて、そこで上手く帳尻を合わせると、「方向依存でない複素数の微係数」を作れます。その帳尻合わせが、コーシー・リーマン条件です。  そうするとf,gの微分結果を断面で考えると普通の2変数関数で、それぞれの微分は方向依存なのですが、4次元全体では方向依存でなくなります。これを言葉で言うと「共役」という性質です(言葉でしか言えない(^^;))。  自分が何となく言える事は、複素関数は2次元非圧縮性完全流体を表すラプラス方程式の解法ツールとして使用可能です。というか、当初はほとんどそのためだけに開発されました。  ラプラス方程式の解は2次元非圧縮性完全流体の速度ポテンシャルとなり、ポテンシャル等高線が(1)のg(x,y)の等高線,それに直交する流線網(実際の水の流れ)が(1)のh(x,y)の等高線となります。ポテンシャル等高線とそれに直交する流線網という幾何学的関係が、「共役」という事にはなるのですが・・・。

skmsk1941093
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 以下、話が小分けになってステップバイステップになってしまいますが。 ベクトル解析における方向微分を考えます。しかもひとまず実数だけです。 f(x,y)の場合、全微分とはdf=dx fx + dy fyですね。 さらにn方向の方向微分はdf/dn=nx fx + ny fx = n gradf となります。 この場合、微分が方向に寄らないというのはdf/dnが一定で(nx,ny)に関係ないということですね。この場合、df/dn=0, fx=0, fy=0 ということになるでしょうか。すなわち、a x + b y = cが任意のx, yに対して成り立つのはa=b=cということですが。このようなレベルの論理展開を複素数に当てはめていくのかなと思いますが。

noname#221368
noname#221368
回答No.2

 結論から言うと、「そういう性質を持つものだけを取り出して考える」という事になります。複素関数f(z)がいつも(複素)微分可能なら、「可能」を付ける意味はないですよね?(^^)。 >これだけの定義と複素平面の性質からz0で微分可能ならば微分係数が微分の方向に依存しないということを誘導して示すことは可能でしょうか。  正確には、方向依存のない微係数が得られるための条件(微分可能の判定条件)が出ます。コーシー・リーマン条件です。任意方向に関する条件なので、「左右極限が等しければ・・・」みたみな簡単なものにはなりません(^^;)。でも発想はけっこう似てますよ。  ところで複素数zは2つの実数(x,y)を用いてz=x+iyと表せますから(iは虚数単位)、f(z)=g(x,y)と、2実変数関数ともみなせます。  2変数関数g(x,y)一般については、x方向とy方向の微分係数(偏微分係数と言いますが)を、gx,gyとして、   dg/dr=gx・cosθ+gy・sinθ が成り立てばいちおう、微分(全微分)可能となります。ここでdg/drはθ方向の微分を表します(方向微分と言います)。  つまり一般の2変数関数では、微分は方向依存です。なので複素微分可能は、2変数関数にとって非常に強い条件になります。そのために色々と面白い(ありえないような?(^^;))事も起こります(^^)。

skmsk1941093
質問者

お礼

だいぶ時間が経過しておりますが、回答ありがとうございます。 実関数において微分が成立するということが2方向からの極限が一致するというのは、感覚として手触りによる違和感のようなイメージで納得できるように思います。触ってみてカクンと変化しないみたいな感じですね。 では複素数の場合、方向による微分に違いがないものをだけ集めて考える、というのはどのような感覚になるのでしょうか。

  • trytobe
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回答No.1

『1変数の実関数f(x)がx0で微分可能という場合、右から近づいても左から近づいても極限としての微分係数が同じということが要求されます。』 だから、 1複素変数の実関数f(z)がz0で微分可能という場合、右から近づいても左から近づいても奥からでも手前からでも斜めからでも、極限としての微分係数が「存在する」(微分係数が求まらない dz → 0 の極限での dz 方向というものがない)ということが要求されます。 と考えるだけ。

skmsk1941093
質問者

お礼

回答ありがとうございます。そのことを要求することのイメージはどのようなものでしょうか。実関数だったら関数の手触りのイメージとぴったりします。極限が同じということで卵のようなのっぺりとしたものがイメージできます。 複素空間においてそのようなもの(微分が方向に寄らないもの)だけを対象にするとはどういうことになるのでしょうか。そうならないものはいくらでも例示できそうですが、それらは解析の対象にならないということになるのでしょうか。

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