[無機] 二酸化ケイ素とフッ化水素の反応
- 二酸化ケイ素とフッ化水素の反応について疑問があります。
- あるサイトで見つけたパターン表によると、二酸化ケイ素は塩基性酸化物に分類されますが、他の反応式とは合致しないと思われます。
- このパターン表が間違っているのか、私の理解に誤りがあるのか、化学においてどの程度の範囲でこのパターンを適応できるのか、ご教示いただきたいです。
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[無機] 二酸化ケイ素 と フッ化水素の反応
「 SiO2 + 4HF → 2 H2O + SiF4 ↑ 」 この反応式についてです。あるサイトで↓のようなコピペを見つけました。 : ・弱酸の塩 + 強酸 → 強酸の塩 + 弱酸 (弱い者は出ていけ!反応) ・弱塩基の塩 + 強塩基 → 強塩基の塩 + 弱塩基 (弱い者は出ていけ!反応) ・揮発性酸の塩 + 不揮発性酸 → 不揮発性酸の塩 + 揮発性酸 ・イオン化傾向がA>Bのとき A + Bの陽イオン → Aの陽イオン + B ・酸性酸化物 + 塩基 → 塩 + 水 (中和反応) ・塩基性酸化物 + 酸 → 塩 + 水 (中和反応) ・酸性酸化物 + 水 → オキソ酸 ・塩基性酸化物 + 水 → 塩基 ・両性酸化物 + 塩基 → 塩 + 水 (中和反応) ・両性酸化物 + 酸 → 塩 + 水 (中和反応) 私はこの法則に沿って式を作ってみようとしましたが、SiO2は塩基性酸化物ですので、上のパターンに合致するものがありません(私が気付いていないだけで、本当はあるのでしょうか?)。 このパターン表が間違っているのか、私が間違っているのか、そもそもこのパターン表は化学においてどの程度の範囲で適応できるのか。。。 どなたかご教示ください。 m(_ _)m
- HayleyW
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二酸化ケイ素は塩基性酸化物ではなく酸性酸化物です。 【参考URL】 酸性酸化物 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%85%B8%E6%80%A7%E9%85%B8%E5%8C%96%E7%89%A9 フッ化水素酸は強酸ではなくPKa=3.15の弱酸ですが、ケイ酸はPKa1=9.86,pKa2= 13.1の更に弱い酸ですから、一見すると強い酸が弱い酸を追い出した様に見えるかも知れませんが、フッ化水素酸よりもずっと強い酸である塩酸(PKa=-8)や濃硫酸(PKa≒-10)などの本物の強酸ですら二酸化ケイ素と反応しないのですから、フッ化水素の二酸化ケイ素の反応は単純な酸と塩基の反応ではないという事です。 【参考URL】 強酸 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%B7%E9%85%B8 フッ化水素酸 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%83%E5%8C%96%E6%B0%B4%E7%B4%A0%E9%85%B8 ケイ酸 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%82%A4%E9%85%B8 二酸化ケイ素中のケイ素原子は、電子陰性度の高い酸素原子に電子を引き寄せられてしまうため、ケイ素原子中の電子密度は低くなっています。 一方、フッ素はそういった電子密度が低くなっている原子と結合する性質(求核性)が特に強いため、二酸化ケイ素中の酸素原子からケイ素原子を奪って結合し、ヘキサフルオロケイ酸となります。 SiO2 + 6 HF(aq) → H2SiF6 + 2 H2O これは酸同士の反応ですから中和反応とは言えません。 どちらかと言えば、求核置換反応の一種と見做す事も出来るかと思います。 【参考URL】 求核剤 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B1%82%E6%A0%B8%E5%89%A4 フッ化水素 - Wikipedia > 2.3 ガラスとの反応 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%83%E5%8C%96%E6%B0%B4%E7%B4%A0#.E3.82.AC.E3.83.A9.E3.82.B9.E3.81.A8.E3.81.AE.E5.8F.8D.E5.BF.9C 求核置換反応 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B1%82%E6%A0%B8%E7%BD%AE%E6%8F%9B%E5%8F%8D%E5%BF%9C
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- phosphole
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シリカは酸性の酸化物です。シリカに吸着した水は酸性を示します。 なんで塩基性と思われたのでしょうか。 なお、ケイ素とフッ素の結合は非常に強い(最も強い共有結合)なので、この反応は強酸・弱酸の話というよりも、単に強い結合ができるから進行するのだ、という要素が重要です。 一般に、ケイ素化合物とフッ素アニオンは非常に親和性が高く、容易に反応し結合を作ります。この強い結合が反応をすすめる駆動力となります。
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