• 締切済み

電磁誘導について

utikawa2000の回答

回答No.8

前回、「世に出回っている参考書」と書きましたが,ウェブサイトというはるかに影響力のある情報媒体を忘れていました. No.6さんの回答にあった参考サイトをチラリと見ましたが,あー,やっぱりここでも. STAP細胞があるかないかの騒ぎの中で,無いという証明は悪魔の証明で不可能,などとマスコミが言っていました. しかし物理学では,現象が物理法則や原理に違反することが示されれば,その現象は無いという証明が出来たことになります(たまに,それまでの物理法則を破る現象の発見から,われわれの新しい認識が得られたということもありますが).しかし熱力学第一法則、第二法則,電荷保存則等の原理を破ることは絶対に許されません.したがって,物理現象の説明や証明をするにあたっては,物理の法則や原理と矛盾するような論理展開があってはいけません. 1. 磁場は荷電粒子に仕事をしない. 2. 系に仕事をすればその仕事量だけ系のエネルギーは増加する(系が仕事をすればその仕事量だけ系のエネルギーは減少する). これらは互いに独立な法則でどちらも正しい.1.と2.から,ローレンツ力は系のエネルギーを変化させないという結論が出てきます.この結論は正しい.したがって,参考URLの説明は原理的に間違い. では一定磁場の中に置かれたコの字型レールの上をスライドさせた導体棒に起電力が現れる(系のエネルギーが増加する)のはなぜか.それは,われわれが導体棒を一定の速度vを保つように動かしている,この棒を動かす力が系に仕事を行うからです.2.によれば,起電力が生じるためには電荷に向かって仕事がなされなければなりません. 電荷になされる仕事を求めるには,電荷に働く力を知る必要があります.この力は (電荷に働く力)=(磁場が働きかける力)+(棒をvで引っ張る力) ─── (A) の二つです.(A)の右辺の磁場から働く力はいわゆるローレンツの力で,磁場の大きさBと電荷qの速度u(vではありません!)を使って表せます.大きさはquBで,向きは速度ベクトルuに直交.電荷は棒といっしょにvで動くと同時に,棒の中を一方のレールから他方へ向かってvと直交する向きに動かなければなりません.したがって、電荷の速度ベクトルuは,これら二つのベクトルのベクトル和で,棒の方向とレールの方向の中間の向きを取ります.(A)の右辺第一項のローレンツの力は速度ベクトルuと直交するので,やはり,棒の方向とレールの方向の中間を向きます. 一方,(A)の右辺の第二項の力はレールと平行. これら二つの力のベクトル和を求めると、大きさがqvBで,導体棒に沿った向き(レールと直角)の力が得られます.この力の行う仕事が,起電力vBLを生み出しているのです.起電力を求めるのに,磁場から働く力(ローレンツ力)だけで説明してはいけません. 論理の筋道を書きましたので,図を書きながらぜひ自分で計算してみて下さい. 元々の質問には前回すでに回答しましたが,参考URLを覗いたことからつい脱線してしまいました.悪しからず.

関連するQ&A

  • 直線導体の電磁誘導

    ループ状の導体(コイル)に磁石を近づけたり遠ざけたりすることで、 コイルを貫く磁束の量が変化し、その変化を妨げる方向に誘導電流が 流れるのはイメージがつきます。 ですが、直線導体を動かすことで発生する誘導電流のイメージがつきません。 直線導体はループではないので、貫く磁束が無いように思うのです。 どのようにイメージすれば良いでしょうか?

  • 電磁誘導

    電磁誘導で、誘導起電力を大きくするためには、磁石を速く動かしすとよく、それは、コイルを貫く磁束の変化の割合が大きいほど大きくなるからだ。ということですが、 磁石を動かす速さを大きくすれば、いくらでも誘導起電力は大きくすることができるのでしょうか。 1巻のコイルによる起電力の限界は無いのでしょうか?

  • 誘導起電力について質問があります

    レールの上を導体棒が動くことによって生じる誘導起電力は ローレンツ力と電場からの力の釣り合いで説明がつきますよね? では単なるコイル内部を貫く磁束の変化による誘導起電力 もローレンツ力で説明がつくのですか? そもそも誘導起電力はローレンツ力が原因なのですか?

  • 電磁誘導についてなんですが、図のようにコイルに電流

    電磁誘導についてなんですが、図のようにコイルに電流が流れていて磁束線の向きが右向きの状態で、磁石をコイルに近づけるとします。このとき、磁束の変化を妨げようとする左向きの磁束が現れると思うのですがこの時の磁界の向きは右か左かどちらなのでしょうか?

  • 誘導起電力の大きさ

    誘導起電力は、ファラデーの法則からN回巻のコイルを貫いている磁束がt(s)間にΦ(wb)だけ変化したとすると、 瞬間の誘導起電力は e=-N・Φ/t となります。 1点目は、磁束が電流に比例するから、(略)  e=-L・I/t となる。  Lは自己インダクタンス という説明があるのですが、磁束が電流に比例するというのは、経験則?法則なのでしょうか? 2点目は、磁界を導体が切るときの誘導起電力の大きさについてですが、磁束密度B(T)、導体の長さL(m)、導体が磁界を直角に切るときの速度をv(m/s)とすると、e=Φ/t=BLv と示されているのですが、なぜ磁束を切るときは、e=Φ/t となるのでしょうか。コイルのように巻数Nがないことはわかりますが、単に磁束の変化を時間で割ることで求められると言うのがわかりません。

  • 電磁誘導の基本(コイルと導体と誘導電流と誘導電圧)

    電磁誘導の基本的なことが分かりません(私が基本的なことを誤解しているかもしれません)ので、質問します。 「コイルに直流電圧(直流電流???)を供給すること」により、その「コイル(直流磁化コイル)」の周辺に「直流磁界」を発生させて、その「直流磁界」の中で「導体」を動かした場合、についてです。 (1)上記の「直流磁界」を発生させるために「コイル」に供給するのは、「直流電圧」でしょうか「直流電流」でしょうか? (2)この場合、電磁誘導の現象により「電磁誘導による電流(誘導電流)」が流れるのは、「コイル(直流磁化コイル)」の方ではなく「導体」の方でしょうか? (3)上記(2)の電磁誘導の現象が生じた結果、「誘導電圧(誘導起電力)」が誘起される(発生する)のは、「導体」の方ではなく「直流電圧(直流電流???)が供給されたコイル(直流磁化コイル)」の方でしょうか?

  • 電磁誘導

    「半径5cm、巻数600回転の円形コイルが、磁束密度0.1Tの一様な磁界中で、磁界 に垂直な軸のまわりを毎分1500回転する時、コイルに発生する交流電圧の振 幅をもとめよ。」 という問題なのですが、微妙にわかりません。 お願いします。

  • 誘導起電力は磁性体でも非磁性体でも発生しますか

    コイルと導体の関係について、にわか勉強しています。 コイルに交流電流を流すと、コイルとその周囲で、磁界が変化するので、「コイルの近くに置いた導体」に誘導起電力が発生するということのようです。 それで、質問です。 上記のように、「コイルに交流電流を流すことにより発生したコイルの周囲の磁界の変化」により「コイルの近くに置いた導体」に誘導起電力が発生するとされますが、この場合の「コイルの近くに置いた導体」は、磁性材料の導体でも、非磁性材料の導体でも、どちらでもよいのでしょうか? つまり、磁性材料の導体でも、非磁性材料の導体でも、どちらでも、誘導起電力が発生するのでしょうか?

  • 高校物理、電磁誘導

    図のように、裏から表向きの一様な磁束密度Bの磁界中に長さrの4本の導体棒と円形リングで作った車輪がある。いま、このリングに外力Fを作用させて、反時計まわりに角速度ωで回転させている。この車輪には図のように、抵抗R がつけられている。 (1)各導体棒に発生する起電力の向き、大きさを答えよ。 (2)抵抗を流れる電流(右向き正)を求めよ。 (3)外力F の大きさを求めよ。 (疑問) 誘導電流、誘導起電力を考える際に、回路、導体棒で囲まれた部分の磁束の増減を考えますが、よくわからないので、先に行けません。どう考えればよいのでしょうか?

  • うず電流

    導体を磁束が貫いているとき、その磁束が変化するか、又は導体が磁束をきると、当該導体内部に電磁誘導作用によって起電力が誘導される。この起電力は当該磁束の変化を妨げる方向に発生し、当該導体内に渦状に分布して流れます・・・この電磁誘導というのは自己誘導作用によるものと考えてよいのでしょうか。  当該コイルは、この起電力(いわゆる逆起電力といわれるのでしょうが)により、電源電圧がつりあったところで、一定の電流が流れるという理解でよろしいでしょうか。(安易に捉えてしまうと、電源電圧により電流が流れて、逆起電力ができてそれらがつりあうと、電流が流れない?と考えがちなので・・・)  うず電流についてですが、相互誘導作用によっても発生するのでしょうか。というのは、たとえばコイル1による磁束の変化により、コイル2が相互誘導作用により、コイル2に巻かれている導体に電流が流れる(方向は磁束の変化を妨げる方向)が、同様に、当該導体内部にもうず電流は発生するのでしょうか。そんなことがありえるのでしょうか。なお、発生するのであれば、コイルに巻かれた導線に流れる電流と内部の導体内のうず電流の方向は同じになると言うことでしょうか。 また相互誘導作用によるうず電流を発生するとともに、もとのコイルでは自己誘導作用によるうず電流も発生すると考えてよいのでしょうか。