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電磁誘導について

utikawa2000の回答

回答No.5

世に出回っている参考書には間違った記述が多く見られますので,これらを正す意味で以下で解説します. まず、この現象を正しく理解するには,力学と電磁気学とをはっきり区別して下さい.高校ではこの辺りははっきりしません. ローレンツ力が現れるときはたとえ電場や磁場が顔を出していても《力学》現象です(「力」という字が出てるでしょ).ローレンツ力は運動する荷電粒子に電場と磁場が働きかける力を言います.ローレンツ力では電場と磁場は前もって与えられています.以下では電場が出てこないので磁場からの力をローレンツ力とよんでおきます. 一方,《電磁気学》は電場や磁場の時間的空間的振る舞いを考察する分野です.電場や磁場は未知の量です.ファラデーの電磁誘導の法則を除いて,高校物理では多分電磁気学は出てこないでしょう. 実験によれば,一定の磁場Bの中に置かれたコの字型のレールの上を一定の速さvで長さLの導体棒を移動させると棒の両端にvBLの起電力が生じます.これを,電荷に働くローレンツ力で説明してあるのを見かけますが全くの間違いです.そもそも、磁場は荷電粒子に仕事をしませんからローレンツ力によって起電力が生じることなど絶対にありません.このことは,vBLのvが棒の移動するスピードであって,電荷の速度でないことを見ても明らかです(vを電荷の速度と書いてある本があれば落第.電荷は,vで移動する導体棒の中を棒に沿ってレールの一方から他方へ運動しています).それでは何が原因で起電力が生じたのかと言いますと,全く力学的な原因によります.力学にはエネルギー原理という重要な法則があります(この法則はニュートンの運動方程式から何の仮定も用いずに直接導きだすことが出来ます.大学の初等力学で習います).エネルギー原理は,外部から系に行った仕事が系のエネルギー増加量に等しいことを主張しています.したがって,導体棒に生じた起電力は棒を引っ張っている外力が原因で生じたものです.実際,この外力が行う仕事量を計算しますと求める結果vBLが得られます. 電磁気学にはファラデーが発見した電磁誘導の法則があります.この法則は電場と磁場の関係を与える電磁気学の基本法則の一つです. (誘導起電力)=ー(磁束の時間変化率)  ─── (A) この式を使っても導体棒に誘起される起電力を正しく求めることが出来ます.多分演習問題に出ていたでしょう.電磁気学の法則(ファラデーの電磁誘導の法則)を使って力学現象が説明できるのです.その理由は分りません. 質問に「コイルを貫く磁束が変化する」とありますが、この具体的内容を以下の説明を参考にして理解して下さい. 電磁誘導の法則で右辺の磁束は磁場を面積分したものです.あるいは,(磁場B)x(面積)としてもかまいません.注意してほしいのはファラデーの法則に現れる磁場は時間変化する磁場です.磁束の時間変化は磁場の時間変化に起因しています. ところが、上で考えた《力学現象》(磁場の中でスライドする導体棒)では,磁場は時間変化のない一定磁場です.このとき磁束を考えると,導体棒が運動しない時にはロの字の閉回路の磁束は一定です.導体棒が動くと磁場は一定であるけれどもロの字の閉回路の面積が変わるので磁束が時間変化します.つまり、磁束の変化の原因は磁場の変化(電磁気学)にあるのではなく,棒が引っ張られたこと(力学)にあります.このとき,磁束の時間変化として、(磁場B)x(面積)の面積が時間変化するとして(A)を使っても起電力が得られます(演習問題をでやったでしょう).外力が行った仕事から求めた起電力と,本来電磁気学の法則である(A)に(一定磁場B)x(時間変化する面積)という「変則な磁束」を適用した結果がなぜ一致するのか理由は分りません. なお,ループを一定磁場の中で移動させるとき,ループが完全に一定磁場の中にある限り電流は流れません.ループの一部が一定磁場から外れた領域に入った途端電流は流れます.  

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