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変換行列の性質について
正方行列A、Bは相似であり対角化された行列Bについて、 B= P^-1 A P を満たすP^-1、Pを得たとします。(P^-1はPの逆行列) このとき、 1.P^-1とPが直交するとき、変換Aはどのような変換になりますか。 2.Pを構成する各列ベクトル(あるいはP^-1を構成する各行ベクトル)が互いに直交するとき、変換Aはどのような変換になりますか。
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>・・・変換Aの種類毎にその固有ベクトルがどうなるかを・・・ (まずその種類も問題になりますが)もしかすると一般論があるのかも知れませんが、自分は知りません。普通に良く調べられているのは、やはり、内積と2次形式論に関連する、対称・反対称,エルミート・歪エルミートとか、それらを少々一般化した正規行列の場合でしょう。 これらのケースでは、実対称なら必ず実固有値で固有空間は直交し対角化可能とか、実反対称なら固有値は必ず虚数とか、可換な正規行列は固有ベクトルを共有し同時対角化可能とか、いろいろ綺麗な結果が出てきます。 ただ固有ベクトル(空間)というより、対角化された時の標準形の構造と固有値の値の方が、より本質的かも知れない。この立場では、変換行列(固有ベクトル)はあくまで、標準形を得るための手段です。 標準形は線形変換を特徴付けますが、ある標準形が対称行列から得られたとしても、それを任意の正則行列で相似変換してやれば(任意の基底に移れば)、表現行列は容易に非対称化できたりするからです。 参考: 線形代数―行列とその標準形 (シリーズ新しい応用の数学 16),伊理正夫・韓大瞬,教育出版. 一般線形代数,伊理正夫,岩波書店.
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>1.と2.が同値なのは自明?かな? 2.よりP^t・P=λ(対角行列)。適当なスケール変換(対角行列)Sがあり、S^t・λ・S=Eとできるのは自明(S^t=S,E:単位行列)。 そこでQ=P・Sとすれば、Q^t・Q=(S^t・P^t)(PS)=S^t・(P^t・P)・S=S^t・λ・S=Eで、Qは直交変換。 Q=P・Sより、P=Q・S^(-1)。P^(-1)=S・Q^(-1)=S・Q^t(Qが直交変換だから)。 よって、P^(-1)・A・P=μ(対角行列)なら、 P^(-1)・A・P=(S・Q^t)・A・(Q・S^(-1))=S・(Q^t・A・Q)・S^(-1)=μ から、 Q^t・A・Q=S^(-1)・μ・S=μ(Sとμが対角行列だから) なので、条件2.は、Pが直交行列である事と実質的に同等。もちろんPとQは違います。なので実質と言っています。 ところで、質問の意図は何ですか?。
>1.P^-1とPが直交・・・ 行列が直交とは、自分はほとんど聞いたことがありません。もしかしてP^t・P=E(^tは転置,Eは単位行列)の事ですか?。そうであれば、2.と実質的に同値です。 2.は実質的にPが直行またはユニタリー行列である事を言っています。それらで対角化されるAの代表は、実対称・反対称,複素エルミート行列などです。 直交(ユニタリー)行列で対角化されるのは、直交行列ばかりだと思っているなら、ちょっと認識が甘いですよ。
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>もしかしてP^t・P=E(^tは転置,Eは単位行列)の事ですか? そうです。 >そうであれば、2.と実質的に同値です。 1.と2.が同値なのは自明?かな?
お礼
丁寧な証明いただきありがとうございました。 質問の意図は変換Aの種類毎にその固有ベクトルがどうなるかを知りたかったのです。