とんぼ型飛行機の飛行原理とRC化について
とんぼ型飛行機の飛行原理とRC化について
こんばんわ。都内の大学に通う大学生です。
僕は小学生~中学生くらいのころラジコン飛行機・紙飛行機が大好きで大好きで、当時なんとかして「とんぼ型」 のラジコン飛行機を飛ばせないかと試行錯誤したことがあります。
適当なカーボンの軸にメカを積み、バルサで主翼を2枚作ってトンボのように並べ、モーターグライダー化できたらいいな…なんて思ってましたが、当時中学生の財力には無理でした。当時とんぼ型飛行機をRC化できなかったことが未だに名残惜しいと同時に、今もトンボ型飛行機が相変わらず興味の対象です。
ちなみにトンボの形をした飛行機とは普通の飛行機と同じように、はばたかないが滑空性能と自立安定性があるものを示します。
割り箸胴体・厚紙主翼の紙飛行機を作り色々な形状で実験したのですが、主翼が前後に二枚あるため乱流により失速しやすく、棒だけのテールには全くもって機体を安定させる効果がありません。
前後どちらの主翼にも軽い反り(カンバー翼のような) をつけて飛ばしてみても、強烈なダウン舵に加え、ヨー方向へもくるんくるんと回ります。完全に安定性がありません。ねじり下げや上反角など、一般的に安定性をもたらすといわれるものは一通り試しましたが、当然のごとくダメでした。
もちろん水平尾翼と垂直尾翼をつけ、ヨー方向とピッチ方向への回転を抑えれば飛びますが、それではただ単に主翼が前後に二枚ついた飛行機になってしまいます。
そこで発想の転換といいますか、本体の軸をなかったものと考えて全翼機として0から設計してみました。一般的にホルテンのグライダーのような全翼機では、S字カンバー翼と呼ばれる翼型が使われますよね。前7割は普通の翼型として揚力を発生するが、後ろ3割は上に反りあがっている(水平尾翼でピッチアップと同じ作用)ものです。
これにより「主翼しかない」形をした全翼機は、強烈な頭下げにならずに水平に飛ぶことができます。仮にトンボ飛行機を、全翼機に軸がついただけのものと考えてみます。
すると、前後に二枚並んだ主翼は全翼機の本体(翼)と同じ位置づけになります。このトンボでS字カンバーに近い翼型をどう再現するかといいますと、
1.二枚並んだ主翼を仮に一枚の翼であると想定します。
2.前の主翼をカンバー翼にします。ラジコンの場合は後端が下に反ったクラークYのような翼型がいいかもしれません。要するにフラップを下ろした状態のような翼型です。
3.後ろの主翼は前の主翼を上下逆さまにします。つまり主翼を上下逆さまにつける+水平尾翼でいうピッチアップの状態でしょうか。
こうすると、前後に並ぶ二枚の主翼が大きなS字カンバー翼のような断面になります。
これで飛ばしてみると、笑えるほどすんなり飛んでしまいました。斜めに投げたり、強く投げてピッチアップさせてみても、挙動は普通の紙飛行機と全く変わりありません。
もちろん二枚の主翼にひとしく上反角を与えれば、ロール方向に対する自律安定性が生まれます。これも全く普通の飛行機と同じです。
このように、一見全くとばなそうに思えるトンボ飛行機も、前後二枚の主翼をそれぞれ表向き・裏向きに取り付けることにより、「後ろに軸のついただけの全翼機」として扱うことができると判明しました。
全く質問になっていなく申し訳ありませんが、これはラジコンとして簡単に実用化できると思っています。
ラジコン飛行機は中学生以来やっていませんが、もし既にこれと同じ原理で飛行するトンボ型の飛行機を作った方がいらっしゃいましたら、ぜひとも結果を教えていただきたいです。非常に興味があります。
お礼
大変参考になりました。ご教示感謝いたします。