四級アンモニウム塩の抗菌性について

このQ&Aのポイント
  • 四級アンモニウム塩はカチオンとなり、対象表面のタンパク質に吸着し、変性させるため抗菌性を示す。
  • アンモニウム塩の変性作用はアルキルの性質に由来し、カチオンはタンパク質に吸着するためのアンカーである。
  • アンモニウム塩の抗菌性にはアルキルの構造が影響し、長鎖でなければならない場合もあるが、塩化ベンザルコニウムの場合は炭素数が8〜18の長鎖であれば効果がある。
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アンモニウム塩が抗菌性を持つ理由

有機化学を勉強している学生です。 ちょっと気になることがあり、眠れなくなってしまったので、お伺いします。 それは四級アンモニウム塩が抗菌性を持つ理由についてです。 一般に四級アンモニウム塩は抗菌性を示すとされています。 これは、分子がカチオンとなるため、対象表面のタンパク質などに吸着し、変性させるためであると理解しています。 そこでお聞きしたいのですが、アンモニウム塩の変性作用というのは、 アルキルの性質に由来するものだと考えればよいのでしょうか? つまり、カチオン自体はタンパク質に吸着するためのアンカーのようなもので、 そのアンカーから伸びた物質(アルキル)の作用により、抗菌性を示すと考えれば良いのでしょうか? また、上記のように考えた場合、アルキルの構造というのはどの程度影響するものなのでしょうか? 例えば、塩化テトラメチルアンモニウムが抗菌性を持たないということから長鎖でなくてはならないとは思いますが、 塩化ベンザルコニウムの場合、長鎖アルキルの炭素数が8~18と通常の薬剤に比べて曖昧な感じがしますし、 そもそも長鎖アルキルであれば何でもよく、ベンジル基の方に活性があるのか?などと疑問を感じてしまいます。 生物の知識や薬剤の知識に乏しく、文章もあまりまとまっておりませんが、 少しでもわかる方がいらっしゃったら、ご回答よろしくお願いいたします。

  • 化学
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  • ベストアンサー
  • thegenus
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回答No.2

全然わかりませんけど夜は眠れてますか。寝ずに考え中というのがすごい。こんな事すら少しも解明されていない理由なら分かります。みんな毎晩よく寝て全然考えていないからです。 膜の方への為害性を検討しなければ、界面活性剤による膜たんぱくの変性です。逆性石鹸はご指摘の陽性の特徴でたんぱく質に吸着するのでしょう。界面活性剤の変性力は疎水基によるたんぱく質の疎水性相互作用の破壊です。極論すれば陰性界面活性剤のSDSが十分に吸着すればたんぱく質は伸びきってしまいます。しかし殺菌力が強いのは陽性界面活性剤という事になっています。そこらへんの明らかな相違点を寝ずに研究する人が一人でもいたら解明はこんなに遅滞しないと思うのですが。細菌を溶かすというより殺すというの事なのでしょうね。たんぱく質が変性されているという話自体が類推の段階なのではないかと妄想したくなります。 短絡的な仮説だから進展しないのかも知れませんが短絡的にたんぱく質に吸着するとしてその後はアルキルがたんぱく質の内部に疎水的に割り込んで水素結合レベルの立体構造を破壊してしまうという事でしょう。膜たんぱく質にその作用を与えるサイズ的に適当な薬剤のうち人間に有毒なものを除くと今のところ本件の逆性石鹸ぐらいしか開発されていない。アルキルを伸ばしても自由だがその化合物を創って効果を試してみやがれ、殺菌の仕組みが分かっていないのだから論理的に推測できないでしょう。

wakasuki
質問者

お礼

ご回答ありがとうございました。 また、お礼が遅れて申し訳ありませんでした。 文献の複写や書籍の取り寄せ依頼して安心してしまい、 今は実験が終わると寝てしまっています。 もっと精進しなくてはなりませんね。 これまで生物的な勉強をしてこなかったので、 タンパク質の構造というものに着目しておりませんでした。 考えてみれば、タンパク質の構造が重要なのは当たり前ですね。 ドラッグデザインなどでもここに着目してますしね。 見識が狭すぎです。 本当にもっといろいろと勉強せねばなりません。 それにしてもthegenusさんの説明は、 知識のない私でも非常に分かりやすかったです。 本当にありがとうございます。 この分野は私も指導教官も扱ったことがなく、 自分でテーマを新たに決めて始める予定だったものですから、 非常にためになりました。

その他の回答 (2)

  • thegenus
  • ベストアンサー率49% (330/673)
回答No.3

強調し損ねましたが陰性界面活性剤では親水基を外側にしてミセルのようにたんぱく質を囲ってたんぱく質を伸ばしてしまう。陽性界面活性剤は反対に極性基の方がたんぱく質に吸着して作用が始まるという相違点です。ミセル的ではないのでしょう。それが濃度的に安全性につながるのかも知れませんしその濃度でなければ膜たんぱくに作用できないかも知れません。浮遊しているたんぱく分子ではなく、生物の構造の一部として存在し生存のための機能していますから殺菌という結論からの逆算は厄介です。それこそちょっとした、しかし不可逆的な機能障害でも殺菌的に働くでしょう。例えばプリンっとネジネジを一ヶ所えぐってネジれが変わるだけいいのです。 殺菌の時間がどのくらいかによってどういう致死的作用なのかを推し量るべきでしょうがまたその細菌学の知見もないのでしょう。要するにマスコミがいう日進月歩の医学という決まり文句は大誤報なのです。 これから先は逆に質問者さんに教えてもらいたいくらいです。

noname#212058
noname#212058
回答No.1

少しは参考資料がないかと思って調べてみたのですが、 20年前の有機化学の教科書に『詳細はよくわからん』と 書いてあるのを見つけられただけでした。 http://books.google.co.jp/books?id=koxjHW1uTZcC&pg=PA388&lpg=PP1&hl=ja ここからは私の憶測にすぎないので、参考までにしてください。 ・カチオン自体はタンパク質に吸着するためのアンカー  ⇒そうだと思います。 ・そのアンカーから伸びた物質(アルキル)の作用により、  抗菌性を示すと考えれば良いのでしょうか?  ⇒アルキル基の作用、というよりも、吸着した分子がタンパク質の   立体構造を壊すせいだと思います。   タンパク質の『機能』は、その分子の立体構造によって成り立って   います。これにとても大きなゴミが付着するくと、立体構造がおかしく   なって機能を果たすことができなくなります。   (鍵穴にガムを突っ込んだら使えなくなるのと似ています)      付着するゴミは、あまりにも小さいと効果がありません。   (砂粒が数個が入った程度では、たいていの場合、鍵穴は使えます)   大きければ大きいほど、効果が期待できます。

wakasuki
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 また、お礼が遅れて申し訳ありません。 タンパク質の構造ですか。 低分子化合物しか扱ったことがなく、立体構造までは考えが至りませんでした。 また、鍵穴にガムのたとえは非常に分かりやすかったです。 ありがとうございました。

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