ロシア軍の動き…。

質問

南アフリカでの新興5カ国（BRICS）首脳会議後すぐに、
ロシアが黒海で大規模な軍事演習を始めました。
これは、朝鮮半島の有事を意識したものでしょうか。
それとも、シリア絡みでしょうか。

参考URL　http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130329-00000017-jij-int

回答No.2

DieMeute

>これは、朝鮮半島の有事を意識したものでしょうか。

回答・・・その要素は薄いかと思います。

>それとも、シリア絡みでしょうか。

回答・・・その要素は入っているかと思います。

○2008年よりロシア軍は大規模な軍の改革を進めています。
軍管区の再編、部隊の再編成、装備の近代化の他、全部隊の常時即応化や緊急展開能力の強化も進められています。
そのため、ロシア軍全体の軍事演習も増加しており、2010年以降、大規模な軍事演習も度々行われています。

今回、行われた軍事演習は南部軍管区の管轄で行われ、参加した部隊も多くが南部軍管区の部隊でした。
南部軍管区はロシアにおいて最も軍事的問題のある地域を含んでおり、特にそのコーカサス地域はイスラム武装勢力の活発化やグルジア紛争(2008年には南オセチア戦争)などもあった事から、新装備の更新が優先的に行われています。
南オセチア戦争ではロシア軍艦艇による兵員輸送に時間が掛かりすぎたという問題も露呈しており、その反省から揚陸能力強化が求められています。
また、CIS加盟国の集団安全保障条約機構CSTOでは、コーカサス地域安定のため、軍事協力を強め合同緊急展開部隊も創設されており、最近では去年9月にロシア、ベラルーシ、カザフスタン他数カ国による軍事演習も行われています。

こうした緊張を孕む南部軍管区の状況ゆえに、北朝鮮の有事を意識した要素は低いかと思います。
北朝鮮有事の場合は、極東を担当する東部軍管区が対処にあたり、それで戦力が不足するなら予備戦力となっている中央軍管区の部隊が派遣されるかと思います。
南部軍管区から航空部隊、空挺部隊、海軍の艦艇の極東への派遣はありうる可能性もありますが、派遣したとしても少数にとどまるかと思います。

■なお、2000年にロシアは北朝鮮との「露朝友好善隣協力条約」を改訂しており、有事における軍事介入条項を削除し、無条件な軍事支援を取りやめていますし、現在のロシアの外交政策において、北朝鮮の優先順位は高くありません。
また、最近の極東ロシア軍の演習では、北朝鮮崩壊後を想定したものか、難民がロシア領内に流入する事を想定し、それに対処する訓練が繰り返し行われている事から、朝鮮で戦争が起こった場合も、北朝鮮側に立って軍事介入などはせず、静観、もしくは外交のみで対処するものと思われます。戦争が起こった場合、北朝鮮が勝利する可能性は低いのでロシアも敢えて北朝鮮に強く肩入れする気はないのだろうと思います。

○シリアについては、その要素はある程度あるかと思います。
今回の演習より前にも、今年の1月19日～29日まで、ロシア軍の黒海艦隊、バルチック艦隊、北洋艦隊や戦略航空部隊などがシリア領海近くで大規模な演習を行っています。
シリアの内戦については、ロシアはアサド大統領を支持しており、反政府勢力を支援する欧米諸国を批判しています。
最近、欧米諸国による反政府勢力支援が強化されきている事もあり、ロシア軍のシリア領海付近での演習は、欧米諸国への牽制もあるかと思います。
そして今回の演習も同様に欧米諸国への牽制の意味合いも入っていると思います。
また状況の変化により平和維持軍としてシリアに軍を派遣する場合なども考慮に入れて、今回の海軍艦艇による戦闘訓練、上陸演習、空挺部隊などの演習も行っているかもしれません。

□つまり、今回のロシア軍の演習は、軍事改革における軍の能力強化の演習とともに、欧米諸国への牽制や、シリアも含め他国へ軍を派遣する場合も想定しての演習ではないかと思います。
ただし、軍管区の担当範囲からして、北朝鮮の要素は低いと思います。

回答No.1

trajaa

毎年恒例の演習の筈ですが？