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エネルギー準位の縮退に関して
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複数のエネルギー準位が一つの準位に縮退すると言った言い方をしますが、半導体であれば隣り合う原子との最外殻電子の準位が縮退すると言ったものになります。 もともと、別々の準位だったものが、原子を近づけて行った時に最外殻電子同士の軌道が重なり合います。そのとき、原子Aの電子と原子Bの電子が原子間を行き来できるようになり、電子の区別ができません。 この時、電子Aと電子Bのエネルギー準位が同じレベルで、原子の束縛の垣根を超えて自由に移動できるようになります。この時のエネルギー準位は、個々の原子によるエネルギーの準位では無く、ある一つの重なり合ったエネルギー準位(一つのエネルギー準位のようになる)に電子が存在するようになります。 つまり、半導体では電子が存在できる順位が別れていると、遷移する際に吸光や発光などのエネルギーの授受が必要になります。しかし、縮退した順位であれば複数の電子が同じエネルギー準位です。ですので、自由電子と言われるのは、原子の数だけ縮退した準位に電子が原子の数だけあると言うイメージです。
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- ereserve67
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No.2です.訂正. 「n≧3のときE_nはEと異なることがあるとします」(誤)→「n≧3のときE_nはEと異なるとします」(正) 縮退という言葉は物性物理特有ではないかと思います.数学ではあまりいいませんね.私はずいぶん前に通信教育で代数学を学んでいたのですが,対角化可能な行列の固有方程式が重根をもつ場合がありました.これを「縮退した固有値」と書いたら,解答添削者は「何?」というコメントでしたね.まあ,学生だったのかもしれませんが. 参考書について:摂動論の参考書で最も簡単なものは岩波「物理入門コース 量子力学II」だと思います.簡単とは言っても,角運動量の合成や電磁場の量子化の話も載っているのでやりがいはあると思います.これ以上の教科書は難しいですが,頑張ってください.
- ereserve67
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量子力学ではハミルトニアンHを求め,固有値問題Hψ=Eψを解きます.Eは固有値で,これが離散的な場合, Hψ_n=E_nψ_n(n=1,2,・・・) となります.状態がψ_nのときエネルギーはE_nの確定値をとります.一般の状態関数ψは固有関数展開 ψ=Σ_nc_nψ_n と展開されます. さて,縮退という言葉は数学的には簡単です.例えばE_1=E_2=Eのとき,n≧3のときE_nはEと異なることがあるとします.このときEは2重に縮退していると言います. エネルギーが同じでも角運動量が異なる場合があるので,縮退はよくおこります.現実の物理系では固有値問題が解析的に解けている場合をもとにして,ハミルトニアンに小さな摂動を与えます.このときに起こるのが,縮退していたエネルギー順位の分裂です. 例えば自由電子系に周期場を摂動として持ち込むと,電子のエネルギー・ギャップをもたらします.あるいはStark効果も縮退のあるときの摂動計算例です. これらの具体的な問題を勉強してみると,物理における縮退というのが実感できると思います.
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お礼
非常にわかりやすいご説明ありがとうございました。