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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:酸化還元反応と中和反応の違い)

酸化還元反応と中和反応の違い

spearmint_teaの回答

回答No.6

先ず世の中の化学現象を考えるときの大原則として、原子の最外殻が8電子で安定化すること(8電子則を満たそうとすることで結合が生じる)、生成物は電荷の偏りが少ないものが優先されること、熱をかけることによって生成物が複雑化する(生成する分子の種類が増えるという事)こと、の3つを知っておいてください。それを踏まえ、先ず化学反応を考えるとき、「酸化還元反応」と「酸塩基反応」の二つがあると考えてみてください。 「酸化還元反応」とは、 反応の前後で反応物の酸化数が変化するものを指します。よって、反応の前後の原子についてひとつひとつ酸化数を見比べ、変化していれば酸化還元反応になります。これが見分けるポイントです。 では、酸化数をどのように決定するかというと、基本的に化合物中の原子は電気陰性度の差を利用して電子の受け渡しをしているのですが、具体的には電気陰性度のより大きい化合物が電気陰性度のより小さい化合物から電子を引きつけて互いに8電子を満たし安定化しています。電子1個を余分にひきつけた時の酸化数を「-1」としてカウントします。ただし、単体の場合は電気陰性度の差がなく、電子を等しく分け合っている為その原子の酸化数は「0」となります。電気陰性度の差は基本的に周期表の右上(ただしハロゲンは除く)から順番に強くなっています。あと電気陰性度の差は周期表の左右間よりも上下のほうが大きいです。 これらの問題を解く時に関しては、事前に酸化数が変化する物質などを暗記している事が大事です。 個人的な意見なので当てにならないかもしれませんが、高校レベルでは各金属(K、Mgなど)や元素(Brなど)がそれぞれの試薬(色々な試薬との相性も覚えるべき)と反応が起こったときの酸化数の変化がわかる、そのほか過マンガン酸カリウム、ヨウ素酸カリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、ヨウ素液、臭素液などにちなんだ滴定などの問題が解ければ十分だと判断しています。 「酸塩基反応」とは、 いちばん上に書いた大原則の8電子則と電荷の偏りが少ない方に偏るという事象が複合した反応で、中でも「酸」と「塩基」の反応のことを指します。反応の前後で酸化数は変化しません。なのでどんなものが酸でどんなものが塩基なのかさえわかっていれば暗記の必要はなく、簡単に解けます。反応が起こった後は必ず塩が生成します(塩とは酸と塩基の生成物という定義なので)。中和反応はこの反応に含まれます。 では「酸」「塩基」とは何なのかという話になります。これは有機化学を深く学ぶとよくわかるのですが、酸とはプロトン(H+)を放出するもの、塩基とはプロトン(H+)を受け取るものと考えると分かりやすいと思います。中和反応などでよく使うpHというものがありますが、これはご存じのとおり酸性度の指標を表していますね。pH=-iog×{プロトンの濃度}という定義なので、水に溶かした時にプロトンを放出しやすいものほどプロトン濃度が高くなり、その逆対数であるのでpHが小さい値を示します。つまり酸の強さとはプロトンの放出のしやすさであり、塩基の強さとはプロトンの放出のしにくさ=プロトンの引きつけ易さということになります。つまり、プロトンをはなしたくて仕方がない物質とプロトンをうけとれる物質を反応させると、偏りの少ない方に反応は向きますね。pH値が中間の値を示すのはそういう事なんです。 以上の説明ではなかなかわかりにくいと思います。 あくまでイメージがわけば良いなと思って解答させていただきましたが、もっと本質から知りたいのであれば量子力学、有機化学、分析化学を中心に専門書を読んで理解に役立ててください。 また、酸化還元反応は、実はまだ詳しいことは解明されていません。電子のループが起こっているという仮説がありますが、現実世界でループなど起こりえないからです。現在物理学者達は、そのミクロ(量子力学)におけるループとマクロ(現実世界)をつなげる公式を導き出そうとしているそうです。 化学は理屈から考えれば面白いのですが、高校まではあまりそういった教え方をされませんね。ましてや先生もそこまで深く理解していない(というか忘れている)可能性が高いです。私の高校時代はそれで散々苦労しましたが・・・ そこで苦手意識を持ってしまうと非常に勿体ないですね。基礎をしっかり学んでおくとあとが楽しいです。

noname#172652
質問者

お礼

詳しいご回答ありがとうございました。特に >>酸化還元反応は、実はまだ詳しいことは解明されていません。 という一文を読んで安心しました。プロフェッショナルでも分からないことが多いということを知れただけでも大収穫です。 重ね重ねご回答ありがとうございました☆

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