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凝固点降下について
凝固点降下の実験において、溶質の濃度が高くなると系により理論直線(理想希薄溶液)から上にずれる場合と下にずれる場合があるらしいのですが、これらの違いについて教えてください。
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凝固、沸点をきちんと理解していたら悩むことはないはずです。 凝固-融解 とは、分子間の力によって位置や向きが固定されて密着している状態から、エネルギーをもらって自由に位置や向きを変えられる状態への変化で距離は変わりません。このとき液体の相と個体の相の境界付近にある分子は、それぞれエネルギーを出し入れしながら入れ替わるものもいます。 凝結-気化 とは、分子間力で相互に距離が保たれている状態から、エネルギー(熱)をもらって相互の引力から開放された状態との相変化です。境界付近の分子は常に、エネルギーの収支を伴う出入りがあります。 この状態で、それぞれに不純物が存在すると境界面に並んでいる、溶媒分子の数が変わりますね。 凝固-融解では、液相中から境界に衝突しエネルギーを放出して固相に移動する分子数が減少しますが、固相から液相に変化する分子数は変わりませんから、系全体の温度は低下します。言い換えると、より冷やしてやらないと収支が合わなくなる。 凝結-気化でも同じで、境界に存在する溶媒分子数は減少しますから、温度は上昇--より過熱してやらないとならない。 ここで、混在している溶質が溶媒分子を引き止める力と溶媒分子間に働く力と等しく、かつ濃度が低い場合は率直にnRTに従いますが--親和性が高いと、凝固点は低下し、沸点はより上昇します。逆だと、凝固点は高くなり沸点は低くなる。 まあ、男の子の集団に、むさくるしい嫌なやつが紛れ込むか、かわいい女の子が紛れ込むかとの違い・・・
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- freulein
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溶媒と溶質との間の相互の親和性を考えます。お互いが好きである・嫌いであると言い換えてもいいでしょう。お互いが好きでも嫌いでもない場合には混合液の性質(凝固点)は濃度に直線的に変化するでしょう。お互いが好きならば混合液の性質は直線よりも大きく変化し、逆の場合には小さく変化すると想像されます。後者の場合が想像しやすいかも知れません。混合液の性質は溶媒だけでほぼ決まってしまうでしょう。まるで溶質がないかのように振舞うことになります。 両者の親和性を評価するために凝固点降下を測定するのです。