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中央銀行からの貸出について
- 中央銀行からの貸出に関する質問について説明します。
- 国債の発行と中央銀行からの貸出の関係について詳しく解説します。
- 無限の国債発行にはインフレが懸念されます。日銀の機能についても書かれた本をおすすめします。
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質問者が選んだベストアンサー
「日銀」ではなく、「中央銀行」と書いている事には何か意図があるのでしょうか。 引用文の中の引用サイトにあるFRBの事例は、そのまま日銀に当てはめることはできないように思います。 日本で考える場合、中央銀行に相当する日銀は、別に国債を買うために市中銀行にお金を貸し出しているわけじゃないですよ。 市中銀行が、顧客から預かったお金を運用するために国債を買っているのです。 中央銀行の貸し出しの法的規制について言えば、その規制に相当するのは、「準備預金制度」くらいではないでしょうか。日銀は、市中銀行に対して、顧客からの預かり金のうち、ある一定の割合の金額を日銀に無利子で預けおくことを義務付けています。 また、市中銀行が日銀からお金を借りる場合、当然ですが市中銀行は日銀に対して金利(政策金利)を支払わなければなりません。 規制に関する項目はこの2点だと思います。 一応、質問文中にあるベストアンサーにクレームをつけておくと、『日銀法では、直接政府から国債を引き受ける形での日銀券交付は出来ません』とありますが、これは嘘です。 日銀法に、日銀券引き受けを禁止するような規定はございません。 『第四十条 当銀行は、我が国の中央銀行として、前条第一項に規定する業務のほか、国との間で次に掲げる業務を行うことができる。 一 財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第五条ただし書の規定による国会の議決を経た金額の範囲内において担保を徴求することなく行う貸付け 三 財政法第五条ただし書の規定による国会の議決を経た金額の範囲内において行う国債の応募又は引受け』 財政法第5条の但し書きの規定による国債の引き受けが出来ます、と書かれてあります。 実際に国債の引き受けを規定しているのは、財政法であり、また財政法にはこのように記されています。 『すべて、公債の発行については、日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない。但し、特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない。 』 つまり、別に国債の直接引き受けを禁止しているわけではなく、「国債の直接引き受けには国会の承認が必要ですよ」と記されています。 また、『銀行は受け入れた預金のほぼ100%を国債購入に充てています』とありますが、これも嘘です。 銀行を「預金取扱機関」と限定すれば、預金取り扱い期間のうち、預かっている預金の総額は、最新の速報で、1209兆円。同期間が保有している国債は短期、中長期合わせて368兆円。市中銀行の預金が国債に充てられている割合はたかが20%程度です。 また、同回答者が『一方で日銀法を改正して無制限発券に切り替える動きがあります』と記していますが、ここも根拠が破たんしています。日銀法に通貨発行を制限するような項目は存在しません。 一般に日銀の国債発行に対するルールとして提示されるのは、「日銀券ルール」と呼称されるものであり、これは日銀の内規。日銀券の発行量以上に長期国債を保有してはいけませんよ、というルールですが、これに法律的根拠はありません。あくまで日銀の内規です。 このルールの上でも、だったら日銀が日銀券を発行しさえすればいくらでも長期国債を保有して構いません、とも読み取れます。 つまり、事実上日銀券を無制限に発行することが可能であるわけですから、国債の買い取りも無制限行うことが可能です。直接引き受けを行うことを前提とすれば、国債の無制限発行は理論上可能です。 >無限の国債発行において、警戒しなければならない要素としては、もっぱら、インフレだ >ということでよいのでしょうか? その通りだと思います。 >(国債の金利が上がっても、さらに多くの国債を発行すればよいため) 国債が無制限に発行できる、という前提条件ですから、国債を無制限に発行したとしても、国債の金利は上がらないように調整することが出来ます。 正しくは、「物価が上昇する中でも国債を発行し、市場に投下し続けることによって過剰なインフレを引き起こす可能性を否定できないから」というところでしょうか。 ですが、私はそれよりもむしろ国民が労働に対する意欲を失うことの方がインフレを引き起こすリスクは高いと思います。実際にこれが起きてしまうと、コントロールすることが難しいですから。 尚、ここに記していることは、あくまで日銀の事例です。FRBやECBなどでも同じ現象が起こるかは保証しません。(ECBはむしろ上記のようなことは不可能です)
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- fujic-1990
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質問者さんが示された質問のベストアンサーだけサラリと見てきましたが、そこに、『⇒そのための中央銀行から銀行への貸出 となっていると思います。』って、「なっていない」、という意味の言葉が書かれているじゃないですか。 中央銀行が貸し出ししようとしても、もう借りる銀行はない、と。 私の読み方が悪いのかな? データーがないので私は断定的なことは言えませんが、私もほとんど「借りる銀行はない」と思っています。 > (国債の)金利を考えなければ、無限に国債発行ができるということでよいのでしょうか? 国債を買うために日銀から借金しようとする銀行はないと思いますので、いつか買う銀行がいなくなります。 個人向け国債も、国債を買うために銀行から借金する個人はいませんので、いつかは買う個人がいなくなります。 ゆえに、無限に国債を発行することは不可能です。 (ついでに言うと、それだから、国債の日銀引き受けが論じられています) > あと、中央銀行からの貸し出しの部分で、法的規制があるのだろうと思います。 日銀からの貸し出しは日銀の裁量次第で自由だったと思います(自信なし)が、銀行側に借金を無限に増やせない事情がありますので、自動的に「無限に借金しよう」とする欲求は抑えられます。 > 無限の国債発行において、警戒しなければならない要素 買い手がいなくなることによる、国債価格の大暴落、それによる大量保有企業(銀行など)の貸し出し縮小・貸し剥がし、倒産・・・ などのほうが、インフレよりも直截的な問題として警戒すべきなんじゃないでしょうか。
お礼
いろいろと参考になりました。ありがとうございます。
お礼
ありがとうございます。 規制に関する、最初の2点、了解です。 日銀による国債直接引き受けに関する法律についても、詳しい解説、いろいろとありがとうございました。 だいぶ理解が進んだと思います。
補足
銀行員の友人が、「国が市中銀行に、国債を買わせている」という趣旨のことを言っていたのですが、それを私が実際以上に大きく考えてしまっていたのかなと思います。