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なぜ日本のミュージカル作品はDVDやCD化されないのか?
- 日本のミュージカル作品がなぜDVDやCD化されないのか、その理由についてまとめました。
- 日本のミュージカル作品のDVDやCD化が少ない理由について考察してみました。
- 日本のミュージカル作品がなぜ販売されないのか、その背景について解説します。
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質問者が選んだベストアンサー
東宝や劇団四季が上演する作品は「海外作品」と呼ばれますが、もう少し厳密にいえば「オリジナル作品を上演する権利を認められた作品」となります。 実際にはこの「上演権」の他に「脚本の翻訳権」「音楽著作権(作詩権・作曲権・編曲権・演奏権)」「衣装・舞台装置に関する著作権」など細かい権利が存在し、ことにアメリカのブロードウェイではこれらに関する審査が厳しいといわれています。更にこれら「上演に関する権利」と「録音・録画」の扱いは別物で、後者は「翻案権」と呼ばれます。 たとえば、オーケストラメンバーの一人が「No」を主張してサインしなければ日本での上演および録音・録画は認められないことになってしまいます。 最近の作品ではこうした傾向は少なくなってきてはいるものの、ブロードウェイでは古典的な作品の『ハロー・ドーリー』『キャバレー』『ラ・マンチャの男(一部を除く)』などは日本語版CDすらも発売されておりません。ロンドンミュージカルでは『ジーザス・クライスト・スーパースター』『ミー アンド マイ・ガール』『キャッツ』『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』、ウィーン・ミュージカルの『エリザベート』『モーツァルト!』『マリー・アントワネット』も日本語版CDは販売されていますが日本語版の録画はありません。 ミュージシャンのコンサート録画の問題ですが、これはアーティストによって考え方も異なります。『夜会』で映像を公開している中島みゆきさんが『歌旅』として初めてコンサート・ツアーの模様を映像化した理由として「コンサートに来てくれる人にも、残念ながらチケットを購入できなくてコンサートに来れなかった人にも同じ様に“一期一会の出会い”をしたい」との思いから映像化に踏み切ったとの話をしていました。 この様に考えれば東宝も劇団四季も本来は観客席で観ていただきたいとコメントすることも一部は納得できますが、劇場に足を運ぶ事が困難な方々にも「舞台を観る喜び」を味わって欲しいとの率直なご意見には私も賛成です。 ロンドン版の『キャッツ』『レ・ミゼラブル』『オペラ座の怪人』に関してはそれぞれ「オリジナル版の一部録画」「10周年記念・25周年記念コンサート」「25周年記念公演」と『アンドリュー・ロイド=ウェバー ロイヤル・アルバート・ホール セレブレーション』が販売されています。東宝のラインナップでは『近松心中』『ベガーズ・オペラ』四季でも『昭和の三部作』『雪ん子』『鹿鳴館』『ハムレット』、他には東急文化村で上演された『身毒丸』なども映像化されています。 音源として劇団四季では『マンマ・ミーア!』を除いた殆どのミュージカル作品(翻訳・オリジナルを含む)がCD化されています ミュージシャンのインディーズ・レーベルも実際の所は「ミュージシャンが自腹を切って製作する」ケースが多く見られます。
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日本だけでなくブロードウェイミュージカルやロンドン・ウエストエンドミュージカルとオーストリアミュージカルなど 基本ほとんどDVD,ビデオになっていません。著作権の問題もありますが生の舞台を見に来ていただくのが1番なのです。DVDで「もういいや」と思われてもいけませんから。 あと制作者がOKしないと売り出せないということもあります。マンマミーアの日本版CDはABBAの許可が下りないとか アンドリューロイドウエバーが作曲し制作もしている「オペラ座の怪人」はロングランをしているのに25周年記念ということで記念舞台をDVDにして売り出しました。 その作品がクローズした時とかには記念に発売ということがあります。そういう作品は今までNHK BSで放送していました。再演するとかロングランしている作品は出ません。 私が持っている ブロードウェイミュージカル作品の舞台録画作品は 近年ではフィエラなどで10作品ほどあります。でも圧倒的に少ないですし RENTなどDVDで売り出し、レンタルできる作品は大変めずらしいです。 日本では劇団四季がオリジナル作品をDVDにしていますし 東宝も「ベガーズオペラ」は発売しています。その他も少しづつですが出しています。ただどこも 映画ほど大量に売れないので お値段は高いです。 CDのほうはまだ出しやすいのか 四季や東宝でも出ていることが多いです。ただし売り切りで廃盤ということもあり ほしいと思った時には買えないとか 一般のショップではなく劇場での限定販売ということもあり 地方ではかえないこともあります。 こういう舞台などのCDは 映画と違いショップに出しても売れないので どうしても売るところが限られています。 ラマンチャの男の日本版シングルCDなど帝国劇場限定でなおかつ期間限定で売り出したので購入には苦労しました。
お礼
丁寧なご回答ありがとうございます。 やはり、権利問題、次いで利益重視で販売が左右されるということでしょうか。 ネットでは探せなかった情報がたくさんあり、非常に参考になります。 音源化も盛り上がってほしいところです*
- blue5586p
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以前、何かの雑誌で読んだ内容と、参考URLのページの内容によれば、ミュージカルは、あくまで劇場にまで足を運んで、生の舞台で見ていただきたい、という意図が強いため、DVD化はなかなかされにくい、といった事情があるようです。 特に、ブロードウエイでは、舞台をそのまま録画、DVDなどのソフト化したものは、一切出さないといった方針を貫いているようです。 ブロードウエイの脚本で、日本で上演された作品についても、質問者の方もおっしゃるとおり、著作権の問題で、なかなか権利者の許可がおりない、たとえおりたとしても、権利料がかなり高額になるそうです。 ブロードウエイのものでなく、日本産のオリジナルの場合は、DVD化される可能性も、なくはないのですが、やはり映画などにくらべ、採算の取れる売上げが見込めない、出演者全員の許可が必要など、厄介な問題が山積しているそうです。
お礼
回答ありがとうございます!!! やはり、権利問題が色々と難しいのですね、参考になりました* RENTはブロードウェイ版DVDも出ていますが、例外なのでしょうか。 難しいですが、非常に興味深いです。 URLもありがとうございました!
- yasuto07
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あまり売れないからでしょう。
お礼
インディーズバンドのライブも簡単にDVD化されていますので、 やり方によっては十分採算が取れるのでは?とおもいました。 最近のミュージカルは舞台俳優だけでなく、歌手なども起用していますので、 ある程度需要はあるのでは?と。 ご意見ありがとうございました。
お礼
丁寧な回答を頂き、ありがとうございます。 作品名もあり、非常に勉強になります。 私も以前中島みゆきさんの記事を目にしたこと、アーティストの映画館放映がふえていることもあり、やはりせっかくなら、と考えていました。 日本のオリジナルなマイナー作品や、アーティスト音源のみを利用したミュージカル(hideさんのピンクスパイダーなど) であれば、まだ可能性は大きいといった感じでしょうか。 インディーズバンドも当たり前のようにDVDを出しているので、簡単なイメージがありましたが、厳しい市場なのですね。 本なども読み、今後も勉強していこうと思います。 ありがとうございました!