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銀と水酸化ナトリウム水溶液の反応
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>銀は両性元素ではないのになぜ塩基と反応するのでしょうか。 周期表を見てもらうと金属元素の数の方が非金属元素の数よりも多いです。多くの金属の水酸化物は溶解度が小さいです。金属イオンの水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加えると沈澱が生じます。銀も銅も鉄も沈澱が生じます。(水酸化物の溶解度が大きい金属元素は周期表の左側の2列にあるものだけです。少数派です。従って特別にニックネームが付いています。「アルカリ金属元素」、「アルカリ土類金属元素」です。数を調べてみて下さい。水酸化物の溶解度が大きいということは水溶液が強いアルカリ性を示すということです。) 酸にも塩基にも溶ける酸化物を「両性酸化物」といいます。金属と非金属の境界に近い金属元素の酸化物に見られる性質です。強弱の違いはありますがかなり多くの金属がこの性質をもっています。「両性元素」というニックネームが付いています。両性元素の水酸化物は水に溶けにくいですが過剰の水酸化物イオンと反応して水に溶けるイオンに変わります。代表的な元素である亜鉛、アルミニウムについては反応式が教科書に載っています。亜鉛もアルミニウムもイオン化傾向の大きな金属元素ですからアルカリ性の強い溶液に溶けます。水素が発生します。 2Al+3H2O⇒2Al(OH)3+3H2 Al(OH)3+OH^-⇒[Al(OH)4]^- 大きな複合イオンになって溶けます。イオンのサイズが大きくなると静電気的な引力が弱くなるから溶けやすくなると考えればいいです。 銅も両性元素的な性質を示します。 水酸化銅が過剰の水酸化ナトリウムに反応します。 硫酸銅の水溶液に1mol/L程度の水酸化ナトリウム水溶液を加えるとどろっとした糊状の沈澱ができます。色は青いですが濃淡のあるまだら模様になっています。さらっとした青白色の沈殿を得るためにはかなり薄い水酸化ナトリウム水溶液を使わなければいけません。どろっとしているのはCu(OH)2の一部が[Cu(OH)4]^2-に変わっているからでしょう。もう少し濃い水酸化ナトリウム水溶液を使うと生じた糊状の沈澱がだんだんと焦げたような色(黒褐色)に変化していきます。試験管の壁に付着している部分から変化が起こり始めます。試験管を加熱するとこの変化は速くなります。この色の変化は酸化銅CuOが生じることによって起こっています。固体として取り出した水酸化物を加熱すると酸化物に変わるというのは珍しいことではありません。でも銅の場合は水溶液を加熱しても起こるのですから少し変わっています。 Cu^2++2OH^-⇒Cu(OH)2 Cu(OH)2⇒CuO+H2O 銀も低温では水酸化銀が存在するようですが常温では直ぐに酸化銀(褐色)に変わってしまいます。 銅よりももっと脱水反応が起こりやすくなっているのです。 Ag^++OH^- ⇒ AgOH 2AgOH ⇒ Ag2O+H2O 金属の銅、銀が直接水酸化ナトリウムに溶けるという変化は起こりません。 水酸化物の溶解度が小さいこと、水酸化物から酸化物への変化が起こることは両性元素であるか否かとは別の変化です。
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- Tacosan
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イオンというなら単に溶解度
- nious
- ベストアンサー率60% (372/610)
Ag2O + H2O + 2e^- ⇔ 2Ag + 2OH^- ;E゜=0.345V
- malaytrace
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それって金属銀のことですか?イオンでなくて?
補足
参考書に 水酸化ナトリウム水溶液との反応として 2Ag+ + 2OH- → Ag2O↓(褐色) + H2O と書いてありました。すると金属銀では反応しないが、イオンの場合は 反応するという事でしょうか。高校化学の範囲で教えて頂けますか。 よろしくお願いします。
- Tacosan
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いや~, 位置的には両性だったとしても不思議はないけどねぇ....
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お礼
とても詳しく、わかりやすく教えて下さりありがとうございました!