暴力団排除、行き過ぎでは?
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130702-00000134-san-soci
こんなニュースが入っています。最近は、何かというと暴力団排除条項というのがあって、暴力団員だと分かると、ゴルフもできない銀行口座も作れない、生命保険にも入れない、といったありさまです。
しかし何をもって暴力団員と判断されているかというと、全くのブラックボックスなのです。暴力団員はおろか、暴力団自体も登録制になっていません(「指定暴力団」というのは暴力団の一部に過ぎない)。民間人が勝手に判断しているわけです。また、暴力団員ということで排除されても、その根拠が当人に示されないので、間違って排除されても、救済の道がありません。
日本ほか先進諸国では、無罪推定の原則が採られています。犯罪はどんどん取り締まって欲しいです。しかし、有罪判決が確定するまで、いわんや犯罪を犯すまでは、当然不利益を与えられることがあってはならないのです。国から不利益を与えられなくても、社会から不利益を与えられたのでは無罪推定の原則が没却されてしまいます。
犯罪行為はどんどん検挙して欲しいですし、その結果崩壊する暴力団にくみするつもりは全くありません。しかし一定のカテゴリーの団体に所属しているらしいというだけで不利益を与えてしまうのは、もはや私刑(リンチ)に近いものがあると思います。
暴力団員を指定制にして指定した者のみの排除を命ずるならいざ知らず、現行の暴力団員排除は、間違えの可能性も含め、行き過ぎであると私は思うのですが皆さんはいかがお考えでしょうか?