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太陽電池の直列接続に関して(続き)
ほかの方の質問の続きで申し訳ありませんが、質問させてください。 太陽電池の直列接続に関して(QNo.4789457)の回答で 「基本的に最大電流値が小さいほうのパネルに出力電流値は束縛されますよ。」 とあったのですが、原理を教えて頂けませんでしょうか。 直列回路なので電流値は同じであるべきですが、高い電流値を有するパネルが電流を流せなくなることが理解できてません。 よろしくお願いします。
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電気回路は、よく水路にたとえられるのですが、電流が流量(単位時間あたりに流れる水の体積)、電圧が水圧だと考えてください。 電流源というのは、常に一定の流量になるように調節しているポンプだと考えてください。ANo.2の添付図の右端の回路で言うと、下側の電流源は、下から上に流れる水の流量を常に 100mL/s に保つポンプです。上側の電流源は、下から上に流れる水の流量を常に 10mL/s に保つポンプです。その場合、上側のポンプは 10mL/s しか流せないのに、下側のポンプは 100mL/s の流量で水を流そうとするので、上側のポンプと下側のポンプの間の水圧(Vd)が上がってきます。しかし、上側のポンプと下側のポンプの間には放流路(ダイオード)があるので、水圧が上がるほど放流路に流れる流量が増えます。その結果、下側のポンプの流量と放流路の流量の差が上側のポンプの流量 10mL/sに等しくなるところで安定します。 行き先がないというのは、電流源に負荷(電流経路)をつけないという極端な場合を表わしたものです。そのような場合、ポンプの出口を閉じた状態になるので、出口の水路の水圧がどんどん上がっていくのと同様に、下側の電流源の出力電圧はどんどん上がっていきます。しかし、太陽電池の場合、ダイオードという放流路があるので、出力電圧は無限に大きくなりません。太陽電池に何もつながないときの出力電圧(開放電圧)というのは、ポンプから出てきた水の流れが全て放流路に流れるときの水圧になります。太陽電池を直列接続した場合、途中に一箇所でも流量の小さなポンプ(特性の悪いパネル)が入っていると、全体の流量(出力電流)がそのポンプが流せる流量に制限されてしまうということです。
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- inara1
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太陽電池の内部は、添付図のように、電流源とダイオードを並列に接続したような構造になっています。特性や面積の異なるパネルを直列接続したり、同じ特性のパネルを直列接続しても一方が影になったりすると、光電流 Ip の多いほうのパネルのダイオードに流れる電流 Id が増えます(電流の行き先がないとダイオード電圧 Vd が上昇するため)。Id が増えると、そのパネル外部に流れる電流が減ります。この電流と、もう一方のパネルの出力電流が等しくなったところで平衡状態になります(パネル外部の電流は等しいです)。したがって、一方のパネルの出力電流が低いと、全体の出力電流は少ないほうの特性で制限されてしまいます。
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ありがとうございます。 Vdが大きくなればIdが増加することは式で理解できました。 できればIphが10mAのパネルが挿入されてから一方のパネルのVdが大きくなるところまでの説明を頂けないでしょうか。おそらく、「電流の行き先がないと」というところが理解できてないのだと思います。 よろしくお願いします。
- mnaihou
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定格出力の大きい方の電流値を小さな定格のパネルが出せない以上、出力の小さい方の電流に制限を受けるのは仕方がないことです。 素子や装置の定格以上の要求は、抵抗R(インピーダンス)になり熱等により消費されます。その結果、発火による火災等の原因になることから電気・電子回路の場合、それを防止する措置がとられています。 その方法は様々ですが、基本的に能力の低い方に制限されることになります。
お礼
ありがとうございます。物理現象というよりは対処方法ということですね。
お礼
返事が大変遅くなり申し訳ありません。 また、わかりやすい説明をありがとうございました。