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核反応の「炎?」。
助燃性のある「酸素」100%の環境下で、核融合又は核分裂を起こさせるとどうなるか教えてください。 つまり、核反応の際に発生する「炎」のようなものは、酸化反応によるものでないと聞いたので、それでは酸素100%の環境でどうなるのか、疑問に思いました。 あまり詳しい分野ではありませんので、申し訳ありませんが中3レベルくらいで教えていただけないでしょうか。 よろしくお願いいたします。
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コメントにお答えします。 >>>と言うことは例えば、普通の空気中であろうが100%酸素の環境であろうが、その中で核爆発を起こしても発生する炎のようなものは、酸素の助燃性に影響されずに両者共同じような感じになると言うことでいいでしょうか。 まあ、そんな感じです。 >>>ではいったい核爆発の際に見える炎のようなものの正体は何なのでしょうか?。 熱線の一種だと思ってください。 mazeranさんは、「赤外線」とか「遠赤外線」という言葉には「暖かい」という印象があると思いませんか? ですけど、赤外線も遠赤外線も紫外線も、そして電波も、これらは全部、光の一種です。 ・・・「一種」というよりは周波数や波長が違うだけで、全部、光です。 身長が高くても低くても、人間は人間ですよね。それと同じです。 核爆発の際に見える炎(?)のようなものは、赤外線や遠赤外線とは違って人間の目に見えますが、同じものです。
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- kagakusuki
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回答番号:ANo.4です。 先程、自分の回答を読み返していて気付いたのですが、核爆発の際に、白っぽい光で強く輝いている炎の様なものはプラズマですが、火球の温度が低下して発光しなくなる直前に現れる、オレンジ色や赤色の炎に見えているものの大部分は、おそらくプラズマではありません。 オレンジ色に見える程、温度が低い状態では、プラズマも少しはあるかも知れませんが、大半のプラズマは、プラズマ中の電子と陽イオンが再結合して、原子の状態に戻ってしまうと思います。 ではオレンジ色の光を放っているものは何かと言うと、おそらく高温(プラズマと比べれば低温)になっている固体や液体の微粒子だと思います。 核爆発の際に、爆心地に存在していた、物体や土砂の少なくとも一部は蒸発します。 核爆発が空中で起きた場合でも、かなりの高空でない限り、爆発の高温によって発生する竜巻の様な強力な上昇気流(キノコ雲の軸の部分)によって、地上の物質が火球の中に吸い込まれます。 こうして蒸発やプラズマ化した、土砂、岩石、建材、生物(を構成していた炭素やミネラル)、水中の塩分、等は、温度が下がるとプラズマや気体の状態から、固体や液体の微粒子になって、大気中を浮遊します。 勿論、中には蒸発せずに巻き上げられただけの塵や煤も含まれていると思います。 これらの固体や液体の粒子が、高温のために光を放っているのが、火球オレンジ色になっている時の炎の様なものだと思います。 空中の粒子が高温で発光するのは、高温の金属や溶岩等が赤熱しているのと同じ現象です。 因みに、普通の炎がオレンジ色に輝いているのも、燃えているものから放出された可燃性のガスが、炎の熱で分解する事で、煤の微粒子が発生し、それが高温で光を放っているためです。(生じた煤の粒子は燃え尽きるか又は煙になります) 尚、微粒子による発光が目に見えるのは、あくまで火球の温度が下がった時の事で、核爆発時の強力な光の殆どは、プラズマが発したものである事に変わりはありません。(プラズマの外側に高温の粒子が存在しているかも知れませんが、プラズマの光の方が圧倒的に強いため、目では粒子の光を捉えられないと思います)
お礼
再度回答いただき、誠にありがとうございます。 そしてまた丁寧に詳しく教えていただき、痛み入ります。 ・・・少し刺激を受けてしまいました。 帰りに専門書店へ立ち寄り、また勉強してみようかなと思います。 ワクワク感は、年を取っても味わいたいものです!。 ありがとうございました。
- fxq11011
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理屈だけの話。 核反応は、物理現象、一方助燃性のある「酸素」・・云々は化学反応で、もともと次元の違う話です。 問題は、核反応に伴う高熱と中性子その他の放射線に対して酸素原子が物理的にどう変化するかです。 何万度の高温下では、大抵のものは原子の集まりの気体状で高温でさまざまの色の光を放ち、揺らげば、炎と同じように見えるでしょう。 酸化反応でも熱せられて光を放つ気体状のものがなければ炎は出ません。
お礼
回答ありがとうございます。 CとPの問題なわけですね。 >炎と同じように見えるでしょう。 駄目押し的に理解できました。 ありがとうございました。
- kagakusuki
- ベストアンサー率51% (2610/5101)
核反応は酸素の助燃性によるものではありませんから、基本的には影響しないと考えた方が良いと思います。 しかし、全く影響がないという訳ではなく、僅かな違いはあると思います。 100%の酸素は可燃物や金属を酸化させる性質が、空気よりもかなり強いため、核爆弾の中の空間が100%酸素で満たされていた場合には、僅かな火花で核爆弾の内部で火事が発生し、核爆弾の起爆用の火薬やプルトニウムに火がつき、起爆用の火薬やプルトニウムの一部が焼失する可能性が高くなると思います。(火災の発生確率が高くなるという事であり、必ず火災になる訳ではありません) 熱核爆弾も、熱核反応をスタートさせる起爆装置として、インプロージョン式の原子爆弾が使用されています。 インプロージョン式の原子爆弾は精密に加工された形状のプルトニウムの球殻の周囲に配置した、精密に加工された形状の爆薬を、極めて高い精度でタイミングを合わせて起爆させる必要がありますから、一部が焼失した状態では、核分裂反応が上手く進まずに、核爆発を起こせなくなると思います。 爆薬は火がついたからと言って、必ずしも爆発するとは限らず、激しく燃えるだけの場合もありますから、爆薬による爆発も、必ずしも起きるとは限りません。 原子炉や核融合炉の内部が100%酸素で満たされている場合にも、僅かな火花等で大規模な火災が発生したり、部品が酸化されて傷んだりしますから、そうなれば安全装置が働いて、炉が緊急停止すると思います。 核爆発の際には核爆弾を構成していた物質や、核爆弾の周囲に存在していた物質は、高温のためにプラズマになって拡散します。 空気中で、核爆弾を炸裂させた場合、プラズマが冷えて来ると、空気中の酸素とプラズマとなっていた物質が化学反応を起こします。 核爆弾を構成していた物質には、酸化すると発熱する物質が多く含まれていますから、その発熱の分だけ放出されるエネルギーが極僅かに増加しますが、核反応で発生したエネルギーと比べて無視出来る程僅かな違いに過ぎません。 又、大気中での核爆発の際には大量の大気が高温に加熱されますが、空気には酸素の他に窒素も含まれていて、高温になると窒素の一部が酸素と化学反応を起こして、窒素酸化物に変わります。 窒素と酸素の化学反応は、普通の燃焼の様に発熱するのではなく、逆にエネルギーを吸収して消費します。 従って、空気中での核爆発は、爆発を終えてプラズマ冷えた後に放出したエネルギーが、この窒素の酸化反応により、少し減少します。 100%酸素中での核爆発では、窒素の酸化が起きませんから、爆発終了後のエネルギーは、空気中での核爆発よりも少し多くなると思います。 尚、核爆発時に見える炎の様なものは、核爆弾を構成していた物質や核爆弾の周囲に存在していた物質が、核爆発の高温でプラズマになったものです。 プラズマの大部分は、主に爆発の中心部の超高温プラズマから放出されたX線等の電磁波によって、周囲の大気が高温に加熱されてプラズマ化したものです。
お礼
回答ありがとうございます。 >核爆発の際には核爆弾を構成していた物質や、核爆弾の・・・プラズマ・・・ 良く理解できところのた文章です。 以下、大変詳しい説明もしていただき、定年間近の私でも理解できました。 若い時代に、原発以外で『核』に関係する機関で教育を受けたことがあるのですが、家庭の事情ですぐに辞めてしまったもので、まったく知識がないのと同じ状況なのですが、今になっていろいろと些細な疑問が出てきている状態です。 大変稚拙な質問で申し訳ないです。こんなレベルなんです。 年齢も年齢なもので、考え方の応用も効かなくなり、困ったものです。 30年ほど前を思い出すような文章でした。 ありがとうございました。
- sanori
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こんにちは。 酸素と結びつく燃焼は「化学反応」で、原子と原子がくっつきます。 それは、2つの原子の電子(電気がマイナスの小さい粒々)同士の反応です。 核融合は、(原子ではなく)原子核と原子核がくっついて、ほかの原子核になるものです。 http://www.ile.osaka-u.ac.jp/zone3/explanation/what/img/fusion_reactions.gif 核分裂は、原子核が何かのきっかけ(中性子がぶつかったときなど)で割れるものです。 http://www.geocities.jp/noisettelover/env/kakunogomi/rinkai.gif 原子というのは、中心にある原子核の周りを雲のように電子が包んでいるものです。 原子の大きさを学校のグラウンドの広さだとすると、原子核の大きさは硬貨1個ぐらいの大きさです。 ですから、化学反応と核反応はまったく違うものです。 核反応を利用する原子力発電は二酸化炭素(CO2)を出さないので、日本政府は原子力発電所を増やそうとしています。
補足
回答ありがとうございます。 やはり違うこと(反応)なんですねェ。 と言うことは例えば、普通の空気中であろうが100%酸素の環境であろうが、その中で核爆発を起こしても発生する炎のようなものは、酸素の助燃性に影響されずに両者共同じような感じになると言うことでいいでしょうか。 ではいったい核爆発の際に見える炎のようなものの正体は何なのでしょうか?。
- Saturn5
- ベストアンサー率45% (2270/4952)
原子力発電に使われるウランは ウランの酸化物を焼き固めた 円柱状のペレットというものです。 酸化物ですので、これ以上酸化されることはありません。 また、原子力発電は単位体積当たりの発熱量が大きいため、 速やかに熱移動をしなければ炉心が溶けます。(チャイナシンドローム) そのため、必ず円柱状の密閉容器に入れられ、熱交換のために、 高速で水等が流れるようになっています。 また、単体のウランを燃やしても金属ですので炎は上がりません。 鉄やマグネシウムを燃やすのと同じだと思います。 炎が上がるのは炭素や水素を含んだ物質で、高温になると分解されて COやH2のガスが発生して、それが燃えるのです。
補足
回答ありがとうございます。 質問文の書き方が良くなかったのかも知れません。 申し訳ありません。 核の急激な反応による「炎」のようなもの。 たとえば極端な例として、太陽が100%酸素の雰囲気中であったらどうなるのか?。 100%酸素の空間で、原爆が爆発したら?。 と言うような感じです。 大変申し訳ありません。
お礼
補足に対しての回答、誠にありがとうございます。 少しお礼が遅れてしまったこと、お許しください。 大変良く理解できました!!。 いつもいろいろなところでお見受けいたしますが、いつもながらわかり易い例を付けておられ、私も勉強になります。 今回もズバリ!、私が疑問としていたことを明快に書かれておられ、良く理解できました。 ありがとうございました!!。