• ベストアンサー

SiCの熱伝導率

SiC材を用いたモデルの熱計算を行おうとしているのですが、SiCの熱伝導率を調べると100~350 W/mKと広い範囲に記されていました。また、その他の資料によっては170W/mKであったり270W/mKであったりします。SiCの一般的な熱伝導率の値は、いくつぐらいと考えればよいのでしょうか。ご教授の程、宜しくお願い致します。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • kagakusuki
  • ベストアンサー率51% (2610/5101)
回答No.1

>SiC材を用いた と書かれていますが、「材」という文字が付いている処から考えて、おそらく工業的に製造された炭化ケイ素を想定されておられるのだと思います。  工業的に製造された炭化ケイ素には、不純物が含まれています。  純粋な炭化ケイ素は無色透明な結晶ですが、工業的に製造されたものは、青みを帯びていたり、黒っぽかったりしますし、単結晶ではなく多結晶であったりします。  熱伝導率は不純物の種類や濃度によって値が大きく変わる事が多い物性値です。  又、セラミックの様な焼結材を始めとする多結晶材の熱伝導率は、粒界に集まっている結合剤を始めとする不純物層の組成や厚さによっても変化しますし、多結晶材の密度によっても変化します。(おそらく粒径によっても変わると思います)  炭化ケイ素材の密度や、不純物の組成と濃度、等は原料や製造方法によって幾らでも変わりますから、炭化ケイ素材の熱伝導率も製品によって様々な値となる筈です。  従って、工業的に製造された炭化ケイ素材には、代表的な熱伝導率の値というものは無いと思います。  物質としての炭化ケイ素の熱伝導率というものであれば、考えられるでしょうが、それは無色透明な炭化ケイ素の単結晶の塊の値であり、工業的に製造された炭化ケイ素材の値とは、かけ離れた値となるでしょうから、炭化ケイ素材のモデルの数値として使用する意味が無いと思います。  もし、モデル計算に炭化ケイ素材の熱伝導率が必要であれば、多種類製品の炭化ケイ素材に対して、想定した温度差の条件下で実測されるか、メーカーが公表している製品データを盲信されるかしかないのではないかと思います。 【参考URL】  炭化ケイ素 - Wikipedia > 3 性質   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%82%AD%E5%8C%96%E3%82%B1%E3%82%A4%E7%B4%A0#.E6.80.A7.E8.B3.AA  ファインセラミックス ワールド > ファインセラミックスの特性 > 熱とファインセラミックス - 熱伝導率   http://www.kyocera.co.jp/fcworld/charact/heat/thermalcond.html  炭化珪素単結晶   http://crystals.jp/SiC.html

T260G
質問者

お礼

納得です。資料によって熱伝導率の値が違っていた理由が良くわかりました。 ありがとうございました。

関連するQ&A

専門家に質問してみよう