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イオンエンジンについて
小惑星探査機「はやぶさ」のイオンエンジンで、スラスターからキセノンイオンをまた、中和器から電子を放出して推進力を得るとの説明をみたのですが、スラスター内部の電子と中和器内部のキセノンイオンはどう処理しているのか教えてください。 以上
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No1です。 はやぶさのμ10エンジンの構造図を見ていないのですが、いただいた返信からは >キセノンガスは中和器とイオン源の双方に供給され >中和室からは電子が、イオン源室からはキセノンイオンが噴射されており とあり↑「中和器」と「中和室」が同一の装置なのか、別個の装置なのかはっきりしません。 なので、基本的な概念図から考えて、以下のようになっていると思います。 1:「中和器」にはキセノンが供給されているが、電離はその中の「中和室」で行われる 2:イオン源からは、キセノンイオン(+)、中和室からは、電子(-)が放出され、中和器で結合し中性化される。 3:中和室内のキセノンイオン(+)は、イオン源に残った電子(-)と結合し、キセノン(中性)に戻り再利用される。 (連続稼動時は戻る暇もなく、それらの電位差により電子を放出し続けるシステムになっていると思いますが。)
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「イオンエンジン」で↓が真っ先にヒットします。 イオンエンジン http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3 >スラスター内部の電子と中和器内部のキセノンイオンはどう処理しているのか 電子 「はやぶさ」自体に吸収。 キセノンイオン 中和器から電子を受け取り、中性のキセノン原子となり噴射されます。 中和器は網状の構造になっており、物理的にもキセノンの運動を妨げません。 これは、中和器(=「はやぶさ」)に衝突しないということです。 この場合の衝突=「はやぶさ」の進行方向に対する逆向の力なので、無い方が効率的です。 上記のシステムで、中和器が出した電子は、エンジン内でキセノンから離れた電子と同量となり、これにより「はやぶさ」自体の電気的中性が維持されています。 このシステムが必要な理由ですが、キセノンを電離したまま噴射すると、キセノンの電子が「はやぶさ」に残り、それにより「はやぶさ」はマイナスに帯電します。一方噴射したキセノンはプラスに帯電しているので、噴射した後も、両者は互いに引き合ってしまいます。これは「はやぶさ」にとっては、進行方向と逆の力を受ける事になり非効率です。
補足
さっそく回答頂きありがとうございます。まだ当方には疑問が残りますので、補足させていただきます。山根一眞著「はやぶさの大冒険」58ページの図によりますと、キセノンガスは中和器とイオン源の双方に供給され、それぞれにマイクロ波が照射されてイオンされております。そして中和室からは電子が、イオン源室からはキセノンイオンが噴射されており、エンジン外部で中和されています。そうすると中和室内部にキセノンイオンがまた、イオン源室内部には電子が蓄積されるように思うのですがこれをどのように処理しているのでしょうか。よろしくお願いします。以上
お礼
電源室の電子が中和室でキセノンイオンを中和するのであれば十分理解できます。有難うございました。以上