• 締切済み

黒体輻射におけるプランクの分布則に関する質問です。

黒体輻射におけるプランクの分布則に関する質問です。 プランクの分布則で、(υ,T)を変数として表した式から、(λ,T)を変数とする式へと変換したいのですが、 なぜか求めたい式とは-1倍違ってきてしまいます。 ちなみに導出では(υ,T)の式に対して、υ=c/λ,dυ=-c/λ^2を代入しました。 物理化学初学者です。 分かる方がいらっしゃいましたら、何が間違っているのか教えていただけないでしょうか?

  • 化学
  • 回答数1
  • ありがとう数12

みんなの回答

  • 101325
  • ベストアンサー率80% (495/617)
回答No.1

(1) 振動数がνとν+dνの間にある電磁波の放射エネルギー密度をρ(ν,T)dνとする。 (2) これより、波長がc/νとc/(ν+dν)の間にある電磁波の放射エネルギー密度はρ(ν,T)dνとなる。 (3) |dν/ν|≪1より、波長がc/νと(c/ν)・(1-dν/ν)の間にある電磁波の放射エネルギー密度はρ(ν,T)dν。 (4) ν=c/λ, dν=-(c/λ^2)dλを代入すれば、波長がλとλ・(1+dλ/λ)の間にある電磁波の放射エネルギー密度は-ρ(c/λ,T)・(c/λ^2)dλになる。 (5) つまり、波長がλとλ+dλの間にある電磁波の放射エネルギー密度は-ρ(c/λ,T)・(c/λ^2)dλ。 たしかに、負号がつきますね。 どうしてこういうことが起こるかというと、(1)では、dν>0 であることが暗に仮定されているからです。つまり、ρ(ν,T)>0のもとでρ(ν,T)dν>0であるためには、dν>0でなければならない。dν>0であるならば、(5)のdλは、dλ<0になるので、波長がλとλ+dλの間にある電磁波の放射エネルギー密度は正の値になります。一方、ふつうは、波長がλとλ+dλの間にある電磁波の放射エネルギー密度は、関数f(λ,T)>0 をつかって、f(λ,T)dλのような形に書きます。このような形で書いたときには、dλ>0が暗に仮定されていますので、上の(1)~(5)の手続きから求めた放射エネルギー密度とは、-1倍違ってきてしまいます。 この問題を回避するには、はじめにdν<0 を仮定してから変換していけばいいです。dν<0ならば、振動数がνとν+dνの間にある電磁波の放射エネルギー密度は(-1)×ρ(ν,T)dνになります。ここから始めれば、波長がλとλ+dλの間にある電磁波の放射エネルギー密度はρ(c/λ,T)・(c/λ^2)dλ,かつ dλ>0 となります。 あるいは絶対値を使ってもいいです。 (1') 振動数がνとν+dνの間にある電磁波の放射エネルギー密度をρ(ν,T)|dν|とする。 (2') これより、波長がc/νとc/(ν+dν)の間にある電磁波の放射エネルギー密度はρ(ν,T)|dν|となる。 (3') |dν/ν|≪1より、波長がc/νと(c/ν)・(1-dν/ν)の間にある電磁波の放射エネルギー密度はρ(ν,T)|dν|。 (4') ν=c/λ, dν=-(c/λ^2)dλを代入すれば、波長がλとλ・(1+dλ/λ)の間にある電磁波の放射エネルギー密度はρ(c/λ,T)・(c/λ^2)|dλ|になる。 (5') つまり、波長がλとλ+dλの間にある電磁波の放射エネルギー密度はρ(c/λ,T)・(c/λ^2)|dλ|。 ところで、波長を表すギリシャ文字にはυ(ウプシロン)ではなくν(ニュー)を使うのがふつうです。似ていますが違う文字ですので、気をつけてください。

関連するQ&A

  • 宇宙が黒体であるとは?

    宇宙の3度Kの黒体輻射について教えてください。 黒体とは、あらゆる光を吸収してしまい熱平衡を維持する一方、 その保有するエネルギー量に応じた固有の光(電磁波)の輻射を行う 仮想の物体と理解してきました。 現実には、これと近いものとして、 ブラックホール(吸収だけを行う)や太陽(吸収とともに、熱輻射も行っている)など があると、理解してきました。 そこで、宇宙の3度Kの黒体輻射ですが、次のふたつの疑問がいつも頭をよぎります。 1.宇宙の3度Kの黒体輻射という言い方をするのは   輻射のスペクトル分布をみると、プランク分布とぴったり合致する事実があり、   つまり、これは黒体のスペクトル分布と同じだ!   だから宇宙は黒体のように考えることができるのだ!   と、こういう意味なのでしょうか?      昔の宇宙は、理想的な黒体のように、熱を吸収したり、輻射したりしていたわけではわけではなく   単に熱平衡の分布状態が、黒体のプランク分布と同じだったに過ぎない!   というわけです。      こういう、理解の仕方でいいんでしょうか?    2.かって宇宙全体が熱平衡にあり、膨張によって、エネルギー密度が下がったため   何百度K、何千度Kあったものが、いまは3度Kになってしまい、   それが背景輻射として観測されるのだ!   ということと理解しています。      しかし、宇宙全体をまるで何かの容器のように見立て   その容器のなかでの熱平衡を語る、というのは、なにか変に感じます。   なぜなら、宇宙には果てなどないわけで、   閉じた容器のように考えるわけにはいかないのでは?   と思うからです。      宇宙の黒体の記述を読むと   いつも、果てのある閉じた宇宙(まるで容器のような)を前提に議論しているように見える   のは私の勘違いでしょうか?    以上、ふたつの疑問にお答えいただけるとと幸いです。   

  • 熱輻射の強度分布について質問

    熱輻射の強度分布である温度T における全エネルギー∫[0,∞]U(ν)dνはT^4 に比例する 事を示したいのですが、積分の所で計算ができずに困っています。 U(ν) の計算式は U(ν)=(8πhν^3)/c^3(exp(hν/kB*T)-1) , h:プランク定数,ν:振動数,kB:ボルツマン定数,c:光速 ですがU(ν)の原始関数がわかりません どなたかわかる方がいたら教えて下さい

  • 伝熱工学(熱ふく射)について

    伝熱工学(熱ふく射)の問題についての質問です。 下記について理由とともに解答を教えていただけると幸いです。 よろしくお願いします。 1)単位面積あたりエネルギーEの一様なふく射を受ける黒体の球(温度Tで一定)が熱平衡状態にあるとき、黒体の温度Tを求める式で最も適切なものは次のうちどれか?(ステファンボルツマン定数をσ、プランク定数をhとする。) (a) T = (E/4σ)^(1/4) (b) T = (E/4σh)^(1/4) (c) T = (E/4σ)^(1/2) (d) T = (4σE/h)^(1/2) (e) T = T = (E/4σ)^(1/2)

  • プランクの式について

    プランクの黒体放射式はいろいろな形がありますが、λ^5が分母にある式の分子は 8πhc となっています。これをグラフにすると、放射第一定数 C1 として 2πhc^2 に変わってしまいます。 なぜなのでしょうか。

  • プランク長の定義はなんですか

    プランク長について質問します。ネットにこのような記載があります。 プランク質量はコンプトン波長をπ で割ったものとシュヴァルツシルト半径とが等しい長さとなる質量のことで、プランク長はその長さのこととあります。 プランク質量を計算すると、 プランク質量は、ルート((hバー)*(光速度c)/G)となります。 プランク長の定義はシュバルツシルト半径のことですか。そうだとすると、シュバルツシルト半径に、 にプランク質量を代入すると、プランク長は ルート((hバー)*G)/(Cの3乗))ですがその2倍になってしまいます。プランク長の定義は何ですか教えてください。 Gは万有引力の定数。

  • 量子?

    【問題】プランクの式  ρ(ν)=(8πν^2/c^3)*[cν/exp(cν/KBT)-1]ではなく レイリージーンズの式 p(ν)=(8πν^2/c^3)*KBT を用いた場合 ステファンボルツマンの式はどんな形になるか導出せよ。 (考えたこと) プランクの放射公式からの導出 黒体放射のプランクの放射公式(1)は、振動数νの関数として、 ρ(ν)=(8πν^2/c^3)*[cν/exp(cν/KBT)-1] c:光速度 h:プランク定数 k:ボルツマン定数 空洞内のエネルギー密度は、全振動数について積分することにより求められるから (途中省略) エネルギー密度と放射強度の関係式I=(c/4)*ρに代入し、 π,k,c,h-は、全て定数であるのでI=σT^4を得る。 プランクの放射公式からの導出はわかるのですが、 レイリージーンズの式 p(ν)=(8πν^2/c^3)*KBT を用いての(置き換えて)積分計算によりステファンボルツマンの式はどんな形になるかが 分かりません。お願いします。

  • プランク時間について

    すいません。物理学は専門(?)ではないので、サイトでプランク時間について調べても、非常に分かりにくいです。それで、過去の質問も見たんですが、見つけられませんでした。結構急ぎですので、誰かもし分かる人がいたら、以下の事を教えて下さい。 1)最小時間の単位(プランク時間)とは何を指すのか? (量子論で、すべての時間はプランク時間の整数倍という事になるのでしょうか?) 2)プランク時間はどのような概念・式(式の意味も)で出されたのか? (数学は出来るので、文字の定義・式の定義さえ教えていただければ、計算は理解できると思います。) よろしくお願いします。 (分かりやすければ、URLの提示でもイイです。)

  • 光の,エネルギー流速と輻射エネルギー密度の関係

    http://www.h5.dion.ne.jp/~antibody/zero%20point.htm のサイトの "4. プランクの輻射公式からステファン=ボルツマン則を導く" の末尾において エネルギー流速 E は輻射エネルギー密度に対して E = c/4 U(T) で与えられると書いています. 光速は c であるので c を乗じるような気がするのですが,なぜ c/4 を乗じるのでしょうか? この 1/4 は何に由来するのでしょうか?

  • 正規分布に従う確率変数同士の積の分布について

    確率変数X,Yがそれぞれ正規分布N(X|μx, σx^2),N(Y|μy, σy^2)に従っているとき,Z=X*YとおくとZの分布はどのような分布になるのでしょうか,またどのように導出すればよろしいでしょうか.参考になるHP等あればお教えください. 調べたところ,確率変数同士の和の分布について(Z=X+YのときのZの分布)は,畳み込みで求めるられ,また,正規分布に従う確率変数の自乗の分布はカイ2乗分布であることも分かりました. これらを参考にZ=X*YのときのZの分布を求めようと,畳み込み同様に変数変換を行い積分をしようとしたのですが指数部の中が複雑になり積分が手に負えなくなってしまいます...

  • 確率密度関数の導出 カイ2乗分布、t、F分布

    統計の基礎について、教えてください。 確率密度関数がどのように導出されてきたかに興味があります。 ”定義式だから”導出もなにもないと言った方もおられますが、導出したあるいは定義したかと言ったことは分か りませんが、先人が、何かの自然現象を表すため、解析的にあるいは回帰的に式を導出あるいは定義したのだと思います。 正規分布の確率密度関数に関しては、その導出方法が、下記のURLに書かれていました。 カイ2乗分布、t、F分布等の確率密度関数も、このように求められるのでしょうか? そ れとも、データをよく表現する関数を当てはめた、所謂,"回帰式"なのでしょうか? このような、基礎的なことを分かり易く書いてある図書が、なかなか探せないで困っています 。 お手数ですが、回答あるいは、このような、基礎的なことを分かり易く書いてある図書あるいは、URLをご存知の方がおられたら、回答お願いします。 英語の図書、URLでも構 いません。 正規分布の式の導出: http://okwave.jp/qa/q2718164.html?ans_count_asc=1