- 締切済み
メルセンヌが検証なしに
こんにちわ。 メルセンヌ素数で知られるマラン・メルセンヌが、 2n - 1 が素数になるのは、n 以下257の自然数 では、n = 2, 3, 5, 7, 13, 17, 19, 31, 67, 127, 257 だけであると発表した。しかしその主張の一部は誤っていた。リストに含まれていない M61, M89, M107 が素数であり、リストに含まれている M67, M257 は合成数である。 というのを見ましたが、これはもともと検証もしない仮説だったそうです。 数学的に見て、検証(証明)なしにこのようなことを言うのは普通のことでしょうか? また、いきなりこういったことを仮説にあげてやはり当時交流のあった人達 (フェルマーやらデカルトやら結構そうそうたるメンバーがいますが)が びっくりしたそうですが、結果的には半数は正解だったそうですがこれは あてずっぽうにしては驚異的なことだったんでしょうか? (今のロト6の番号を6個中5つ的中させるに等しいとか)。 数学的な見解を聞かせていただければと思います。
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
みんなの回答
#2 です。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%83%8C 「メルセンヌが自身の公式で257以下の整数で素数として予想した10個の数字は、検証することなしに出されたものであり、結果としては半分の的中率であったが、逆に言えば勘だけで5つの素数を言い当てたことにもなり直感的に物事を捉える能力に秀でていたともとれる.」 本当? (問題文の冒頭は誤解される表記ですので、直して再掲します。) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%83%8C%E6%95%B0 「1644年にマラン・メルセンヌは 2^n- 1 が素数になるのは、n≦257 では、n = 2, 3, 5, 7, 13, 17, 19, 31, 67, 127, 257 だけであると発表した。しかしその主張の一部は誤っていた。リストに含まれていない M61, M89, M107 が素数であり、リストに含まれている M67, M257 は合成数である。」 改めて勘定すると、n≦257 では 12 個中の 9 個を当てています。 最初の「半分の的中率であったが、逆に言えば勘だけで5つの素数」云々が間違いだから、「検証することなしに出された」も怪しい。 問題はリスト中の M127 = 2^127-1= 170141183460469231731687303715884105727 で、こんなトンデモナイ数を山勘で狙い当てたとは、どうも考えづらいです。 バベッジ(史上初のコンピュータ作製者)と詩人バイロンの娘エイダ(史上初のプログラマと称される)の師弟(?)が生まれる100年以上前なので、一生懸命に手計算して出したのではないかなぁ。。。 M67, M257 は、単に計算ミスしたのでは? と思えるのですが。 http://daisan-sakura.blog.so-net.ne.jp/2009-07-06-2 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Ada_Lovelace.jpg
>ちなみに物理は初めに証明ありきなんでしたっけ? 物理は初めに発見、次に当てずっぽう、終りに説明ありでしょう。 数学には証明が(初めでなく、終りに)ありますが、物理に証明はないのでは? 木からりんごが落ちるのを見た。 おや?(発見) 何かがりんごを引っ張っているのでは?(当てずっぽう) 2つの物体間には互いの質量の積に比例し距離の2乗に反比例する力が働くらしい(当てずっぽう) この関係を表わす式を見つけた(発見) この式で惑星の運行など色んな事象が説明できる(発見*) この世には万有引力なるものが存在する(説明) この式が正しいことを公理または定理から証明しよう(できない) (発見*)の部分は(検証)と言いたくなりますが、銀河から素粒子まで、どこまで確かめても本当の証明にはならないでしょう。
お礼
ああ、すいません。 探偵のガリレオは証明できるなんてことを言ってたんじゃないんですね(汗 そして物理学者は現象の発見から始まるんですね。 ご指摘ありがとうございました。 数学者にしろ物理学者にしろ、有名な方は本当にロマンチストな方ばかりですよね。りんごから引力だとか。素数に夢中になっちゃうとか。 ロマンがないとそうなりませんもんね。
- arrysthmia
- ベストアンサー率38% (442/1154)
証明なしで主張し、結果的に間違った部分があったのですから、 「あてずっぽう」と言えば、確かにそうなのですが… 宝くじと比較するのは、適切ではありません。 メルセンには、メルセンなりの、そうと信ずる根拠があった のですから、せめて競馬か競艇とでも比較するべきでしょう。 メルセンの数にびっくりした当のフェルマーも、 近年やっと証明された「フェルマーの大定理」なる「あてずっぽう」を やらかしていますね。こうした「あてずっぽう」の真偽を考え、 証明を試みる中から、数々の数学が発生してきた歴史を振り返れば、 魅力的な「あてずっぽう」を後世の課題として残すことには、 一大定理を証明するに匹敵する価値がある といえるでしょう。 その価値は、予想に触発された他の研究者の成果によって量られる もので、予想のアタリ・ハズレが重要なのではありません。 …その意味でも、宝くじとは異なりますね。
お礼
>メルセンなりの、そうと信ずる根拠があった のですから、せめて競馬か競艇とでも比較するべきでしょう。 なるほど。こういう感覚なんですね。 当時は霊感で素数を発見する方法をみつけたんか!?とびっくりさせたみたいなんですけど。数学の世界でも勘とかありだと知ったのが個人的にびっくりでした。 フェルマーさんは、あの大定理は証明したと言ってるけどそれがみつかってないだけではなかったのでしたっけ?どっかの本の余白にスペースがないのでこれ以上書けないけど、、、と書いてあって。けど、3世紀もの間どんな天才数学者もみつけられない証明を、フェルマーがやったとはやっぱり思えないのでフェルマーの証明もきっと間違ってるだろうって予想まであるそうですが。フェルマーさん自身の当たりの証明がでてくれば本当に大天才だったんでしょうね。 >その価値は、予想に触発された他の研究者の成果によって量られる もので、予想のアタリ・ハズレが重要なのではありません なるほど。もう、それだけみんなを取り付かせる予想をだせるかも重要なんですねえ。 ちなみに物理は初めに証明ありきなんでしたっけ? (探偵ガリレオでそんなことを言っていたような?) こういう裏話をいろいろ知ると、数学史にもなにやらロマンを感じてしまいます^^しかもみなさん、本業は弁護士だの神学者だの数学は趣味?なのにそんな天才で。 感想書いていただいて少し感覚がわかりました。ありがとうございました。
お礼
すいません上記補足の >メルセンヌはこれがススであること は メルセンヌはこれが素数であること の誤字です。 ここで質問をあげた時はまだこの本を読んでなかったのでなんで検証を しなかったのだろう?と思ってたのですが現在その疑問は説明のとおりとけました。 M31はオイラーが延々と手計算して証明したそうですね。従来の手計算での 検証はここらまでが限界のようです。 そして100年以上たって新しい判定法がルカスによって見つかって、 M127もやっと証明できたようです。で、M257はそれでも電子計算機で 1年&1年かかるようなものらしいので20世紀になるまで誰も計算できなかった 感じらしいです。 ちなみにこの予想した素数とはただの素数ではなく、完全数となる素数の 予想だったんですね。 で、結局的中率はどうなるんでしょう?
補足
こんににちわ。 今、コンスタンス・レイド著の”「ゼロから無限へ」数論の世界を訪ねて”を 読んでますがご指摘の箇所は、このように書かれています。 引用開始--- P136 メルセンヌは、「このような性質を持つ257までの素数は、17,19,31,67,127,257の6個だけである」ということを主張したのである。 つまり、メルセンヌが予測した最大の素数は 2の257乗 - 1 =231584178474632390847141970017375815706539969331281128078915168015826259279871 である。 メルセンヌはこれがススであることを実際にテストすることはできなかったし、その当時の他の数学者ももちろんできなかった。今日では、メルセンヌがこのようなことを主張したのは、彼の驚くべき直感の才能のおかげなのであって、実際メルセンヌは証明できたものよりもずっと多くの真理を発見していたのだ、と考えられている。 引用終了----- だそうです。M257の計算は近代の電子計算機を使って1年、さらに検証に1年かかったそうで、手計算は絶対に無理だそうです。(一生かかる) なので、メルセンヌは検証しないでそれらの数を指摘したと書簡でも述べているみたいで、その的中率はやはり数学史の世界では優れた”直感”と評価されているらしいです。(メルセンヌ関連の資料は英文を探さないと日本語はほとんどありませんね。。。) まあ、wikipediaの表現は少々おおげさだったかもしれませんが、まったくのでたらめというわけでもないのでして。。。