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行政書士でも報酬制の債権請求は可能でしょうか?
私は病院の常勤顧問をしております。ここ最近どの病院も経営の悪化の要因の一部として、医療費未収金が深刻になっております。当院も例外ではなく、対策を講じている次第でありますが。昨年末、知人から行政書士を紹介され、その行政書士と医療費未収金の請求業務を委託契約致しました。内容は、請求書や催告書等作成して頂き、病院長との連名(行政書士は作成人として)で行政書士事務所の封筒で未払い者に送付する形です。連絡の受付などもやって頂き助かっておりますし、法律家の関与が相手方に認識されるのか成果は上々です。報酬は完全成功報酬制で入金された額の2割から3割です(一括入金や分割入金で調整)。一部の債権は債権額も多い場合200万300万もあります。何しろサービサーに頼むと相場が4割5割と高く、成果もあまり見受けられないためこのまま委託契約を続けるつもりだったのですが。つい先日登記関係でお世話になっている司法書士に話したところ、曰く「それは、違反であり行政書士はできない。弁護士もしくはサービサー会社。140万以下の債権なら司法書士の業種しかできない。行政書士がやるのなら請求書書類の作成や送付して、1件につき金額を定額にするなら問題ないかもしれないが。完全成功報酬なら法に触れる」と言われました。もしそれが本当なら、何よりも体裁を気にする業界ですので、何か問題になれば大変です。そこでこの場を借りて、有資格者の皆様方にお聞きしたいのですが、★【成功報酬制で行政書士が債権の請求業務や債務者からの連絡の際の応対(あくまでも示談交渉はせず)ができるのでしょうか?】どうぞ宜しくお願い致します。
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- takkan39
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相談を受けた司法書士が話したとおり、行政書士が報酬を受けて債権請求業務を行うのは弁護士法72条違反です。 この行政書士が報酬を得ることができるのは唯一、請求書作成業務のみです。相手方への送付も、請求業務を代理していると判断されれば違法となります。 第72条 弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、異議申立て、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。 尚、72条の特則として、認定司法書士(140万以下に限る)やサービサーによる債権回収業務が認められています。 完全報酬性だと、請求書作成業務に対する報酬であるとは言えないと思います。実際に請求業務を代理し、その結果に基づいた報酬であると考えるのが自然です。本件が弁護士法違反として実際に摘発されるかは具体的な事例を知らないため何とも言えませんが、私がもし請求を受けた患者から代理人として依頼を受けたら、間違いなくその行政書士を告発すると思います。 病院側に何らかのペナルティがあるわけではないですが、そういった違法行為の疑いを知った以上、依頼を継続するのは好ましくないですし、少し主観が入りますが、そういった業務を行っている行政書士の倫理もあやしいものです。
お礼
takkan39様ご丁寧かつ有意義なご回答大変ありがとうございました。早い段階で稟議等にかけ検討致したいと思います。