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「987654321の987654321乗」:中学生向き解法
先日、本稿で「987654321の987654321乗の各ケタの和をaとして、さらにaの各ケタの和をb、bの各ケタの和をcとするとき、cの値を求めよ」という問題について、ある先生に明解な解法を教えていただきました。本当にありがとうございました。ただ、中学生には対数の概念がまだありませんので、私なりに、対数の意味を咀嚼しながら以下のように子供に解説しようと思うのですが、論理的な破綻はないでしょうか? どなたか採点をよろしくお願いいたします。 【解】 p=987654321、pのp乗=qとおくと、 p<10億だから、qは10億の10億乗以下なので、せいぜい90億ケタ。 各ケタの最大数は9だから、qの各ケタの和(=a)はせいぜい9×90億=810億。 したがって、b<810億の各ケタの和だが、計算が面倒なので、 a=999億9999万9999としたところで、bは9×11=99以下。 ところで、pは9の倍数だから、qにどのようなケタを加える試行を重ねても、それは9の倍数のまま。 つまり、bは99以下の正の9の倍数、すなわち、9,18,27,・・・81,90,99。 この中で、b=99の時のみc=18となるが、これは「計算が面倒なので、a=999億9999万9999とした」場合に発生した無縁の解で、b<810億を満たさない。 したがって、bは9,18,27,・・・81,90のいずれかであって、いずれの場合もc=9となる。 以上。 よろしくお願いします。
- chase3210
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問題を批判してもしかたがないので、 ご要望の、答案の添削を試みよう。 > p<10億だから、qは10億の10億乗以下なので、せいぜい90億ケタ。 (細かい点) 「せいぜい90億ケタ」の説明として、10億が9+1ケタであることは書いたほうがよい。 > 各ケタの最大数は9だから、qの各ケタの和(=a)はせいぜい9×90億=810億。 (けっこう大切な点) 「せいぜい」が、90億ケタ以下なのか、90億ケタ未満なのかを明確にすべき。 ≦と<の区別は、後でb≠99を言うとき重要になる。 > したがって、b<810億の各ケタの和だが、計算が面倒なので、 (細かい礼儀) 面倒だとか、面倒でないとか、答案に書くべきでない。それは、解答の一部ではない。 > a=999億9999万9999としたところで、bは9×11=99以下。 (とても大切な点) 「としたところで」が、解答の論旨上どういう位置づけなのか、サッパリ判らない。 a≦999億9999万9999が言えるのであって、 事実a=999億9999万9999ではないし、そのように仮定する意味も無い。 > この中で、b=99の時のみc=18となるが、 > これは「計算が面倒なので、a=999億9999万9999とした」場合に発生した無縁の解で、 > b<810億を満たさない。 (とても大切な点) b=99 c=18 が、ナゼ「無縁の解で、b<810億を満たさない」のか、説明不足。 c=18 を恣意的に除外するため、解っていないのに適当に書いた…と、みなされかねない。 以上を踏まえて、私なら、こう書く。 自然数の各ケタの和を9で割った余りは、もとの数を9で割った余りと一致する。 9+8+7+6+5+4+3+2+1=45が9の倍数だから、pは9の倍数であり、pの累乗であるqも9の倍数である。 また、同様に、a,b,cも順次、9の倍数と判る。 p<10億だから、q<(10の9乗)の10億乗=10の90億乗であり、qは、90億ケタ以下の数である。 自然数の各ケタの和は、全ケタに9が並ぶとき最大だから、a≦9×90億=81000000000。 aは、11ケタ以下の数であり、しかも99999999999ではない。よって、b<9×11である。 bは、2ケタ以下の数であり、しかも99ではない。よって、c<9×2。 c>0は自明だから、この範囲の9の倍数を探すと、c=9と解る。 対数を使った方法は、あまり優秀でない高校生でもできるハズだが、 この初等的説明をキチンと書き下すのは、中学生でなくてもかなり難しい。
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- htms42
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前の問題と回答を拝見しました。 中学生に出す問題ではないと思います。 前のご回答で対数を使っておられるのは桁数を求めるためです。 この桁数は正確なものでなくてかまいません。 不等号の繰り返しで計算を進めています。 対数を使わなければいけないというものではありません。 使っているのは ・ある数字Nの各桁の数字を足したものが9の倍数であればNは9を約数に持つ。 ・Nが9を約数に持てばNのべき乗はやはり9を約数に持つ ということだけです。 987654321の987654321乗 というとんでもなく大きな数を考えたというところがミゾなのかもしれませんが中学生に出すのであればもっと小さな数字でもいいのです。 NのN乗の形である必要もありません。 NのM乗であってもNが9の倍数であれば考え方は同じです。 (99)^100<(10)^200 (987)^1000<(10)^3000 どちらもc=9です。 塾の先生はどこかで回答を見て面白がって出したのかもしれませんが一工夫欲しい所です。 この問題はパズル的です。一回限りです。 同じ考えかたを使って出来るバリエーションが少ないのです。c=8とか7になるような問題がなさそうですから。 約数が9であるということでとんでもなく大きな数字の取り扱いが可能になったのでしょう。約数が3の場合も各桁の数字を足すという操作が出てきますが同じようには行かないだろうと思います。 ついでに 数学ではどんなに大きな数字でも平気で出してきます。 とんでもなく大きくて普通には扱う対象にはならないというようなことは一切考えません。数字が一種の記号になっています。 数と量とは違うと言われればそれまでですが中学生や高校生の場合にはちょっと「?」が付きます。普通には扱う対象にはならない数字を扱うことが出来るというところに主張があるのであればそういうことを一言言う必要があると思います。そうでなければ子供も記号として対応してきます。量的な把握が出来なくなる可能性があります。 (10)^100でもとんでもなく大きい数字なんです。 この数字は宇宙に存在する全原子の数を超えているそうです。 子供が90億桁の数字というのをどういう風に受け取るのか、ちょっと興味があります。
お礼
htms42先生 ご丁寧な解説、誠にありがとうございます。 >この問題はパズル的で、同じ考えかたを使って出来るバリエーションが少ない。 ごもっともで、これができたからといって、応用の範囲は少ないですね。 ただ、通常の問題は対数関数の膨大な拡散を取り扱うことが多いのに対して、この問題は逆に収束を考えさせたところが面白く感じられました。おそらく、子供はまだ「10億」と「10億ケタ」の遠大な数量の差に思いが至っていないと思うので、「殿様のご褒美に農民が一日目は米一粒、二日目はその倍、三日目はさらにその倍を所望して、・・・」の例をひいて、両方向からの指数/対数の面白さ(恐ろしさ)を一緒に考えたいと思います。 近日中にポイントを含めて最終的な処理をさせていただきますので、今しばらくお時間をください。ありがとうございました。
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