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モル伝導度
モル伝導度の次元からの解釈についてお尋ねします。 モル伝導度は、1molの電解質溶液中における1cm当りの抵抗値の逆数で電気の伝導性を表す指標であり、その濃度、価数、易動度に依存することは分かりました。また、背景にある、Debye-Huckel-Onsagerの理論式等まで少しかじってみました。モル伝導度に関する解釈はある程度理解したつもりのでしたが、原点に立ち戻りシンプルに考えるとどうもわかりません。以下の疑問にどうかお答下さい。 まず、モル伝導度の単位は、 単位:S/(cm・mol)=A/(V・cm・mol)=C/(s・V・cm・mol) であることを考えると、「モル伝導度とは、1molの電解質溶液中の電極間に1Vの電圧をかけた際、溶液中を1s間に1cm当り通過する電気量」と解釈できるのでしょうか? 次に、このように“…1cm当り通過する…”とすると、イオンは大きさがあるにもかかわらず、これではまるである直線上に存在する大きさを無視した点電荷のように解釈されている気がします。ある大きさのイオンを直線が貫いているとしたら、その線上には一体何クーロンあるか…?もしかすると、ゆくゆくはこれが易動度、つまりイオンや水和半径に関わってくるのでしょうか? 宜しくお願いします。
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- パんだ パンだ(@Josquin)
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抵抗は断面積が大きいと小さくなり、長さが大きくなると大きくなります(R=ρl/S (R:抵抗、ρ:抵抗率、l:長さ、S:断面積))。 したがって、物質の性質を比べるときには、抵抗値を比べてもあまり意味がなく、抵抗率(比抵抗)や伝導度を求めて比較するわけです。 抵抗率や伝導度を求めるときに、「断面積(cm^2)に反比例し、長さ(cm)に比例」という部分(l/S)で単位に cm/cm^2 = 1/cm が残ります。 これによってモル伝導度の単位S/(cm・mol)に「cm」があるわけです。 C・cm/(s・V・cm^2・mol) と考えると、 「モル伝導度とは、1molの電解質溶液中、1V/cmの電界(電場)がある状態で、1sに1cm^2を通過する電気量」 ということになるでしょうか。
補足
ご回答ありがとうございます。非常に分かり易かったです。 お教えくださったことを活かして同様に単位を変換してみました。 単位:1000×C/[s・(cm^3)・(V/cm)・(mol/l)] ただし、l=1000 cm^3 すると、 「モル伝導度とは、1Mの電解質溶液中に1V/cmの電界をかけたとき、単位時間に単位体積を通過する電気量」ともいえますよね? 同じ物理現象に対して、記述は様々あってたとしてもいづれも本質を言い表していることには変わりはないと理解していいでしょうか?