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德の読み
法務省の戸籍統一文字表では、音読み『トク、チ』 がありますが、他のサイトを見ても、『トク』しか読みが出てきませんでした。 『チ』と読めるのでしょうか?
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- kamemodoki
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> 『チ』と読めるのでしょうか? 『大漢和辞典』(大修館書店)には記載がありますから、「そういう読みも一応存在する」という意味では読めると言えます。 ただし、同辞書の数ページに渡る膨大な用例の中にも「チ」と読む熟語は一つも掲載がありませんから、日本語の熟語や人名で「德(徳)」を「チ」と読むものが存在するかどうかは不明です(私は多分ないんじゃないか思います)。 ●なぜ「チ」の読みが「德(戸籍統一文字番号115690)」のみで「徳(同115600)」にはないのか・・・? これは私の想像ですが、戦後に制定された「当用漢字」において次のように規定したからではないかと思います。 ・ 徳: 新字 ・ 德: 旧字 つまり、建前上「『徳』は新字として戦後に新たに制定された漢字」なので、「德」の読みのすべては引き継がないと‥(かなり苦しい説明ですが) しかし、実際には「徳」と「德」は古くから併存しており、厳密に言えば両者は「旧字-新字」の関係ではありません。先述の『大漢和辞典』は「徳」を「德」の略字としており、また小学館の『新選漢和辞典』は、むしろ「徳」の方が古い形と説明しています。 「徳」が元来「德」の略字(= 同字)であるならば、両者の読みに差異があるのはおかしな話ですね ( ^^; なお法務省の「戸籍統一文字情報」ですが、実を言えばこのデータベースの中身は日本加除出版株式会社という民間企業が一般に提供しているものをそっくり載せているだけ(もちろん対象文字は国が選定していますが)です。したがって、読みの説明については法務省は一切関知していません(笑) また、そこに記されている「音読み」とは、あくまで漢字としての読みです。人名での使用例があることを意味するものではありませんのでご注意ください。 以上ご参考までに ( ^^
- dxdydzdw
- ベストアンサー率43% (85/197)
調べてみますと、「徳」を「チ」と読む例がありました。 諸橋轍次の大漢和辞典(修訂版)第四巻によれば、徳には通常の「トク」と読む場合と「チ」と読む場合があります。前者は普通の、我々の知る「徳」の使いかたですが、後者は、 『置』に通ず。 という一言。「置」と同様に使われたようです。「集韻」にある、 「徳、礼、立容徳、蓋如有所置物於前也」 が用例として挙げられていますが、実際にこの読み方を用いた熟語はないようです。「字通」や「大字典」など一冊本の漢和辞典には全く触れられていませんので、実際にはほとんど使われないと考えてよさそうですが、とりあえず「あることはある」のです。
- sanori
- ベストアンサー率48% (5664/11798)
こんばんは。 その漢字は「徳」の旧字体ですから、当然ながら、読みは「徳」と同じです。 「德」に「チ」という読みがあるのでしたら、「徳」にも同じことが言えると考えるのが自然です。 まあ、人名というのは、普通ではない読み方がざらにありますから、文字表にわざわざ載せているということは、「德」の読みが「チ」になっている苗字があるのでしょうね。 ご参考に。