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oligo(dT)-celluloseによるmRNA精製法

oligo(dT)-celluloseによるmRNA精製を行いました。 Bufferとして 1) 10mM Tris-HCl - 1mM EDTA - 0.5M NaCl 2) 10mM Tris-HCl - 1mM EDTA - 0.1M NaCl 3) TE Buffer (10mM Tris-HCl - 1mM EDTA) を使いました。 1,2のBufferを使うことによって何故rRNAとtRNAを濾液として抽出されるのか。また、TE Buffer(70℃)にはRNAsecureが含まれているのですが、それによって何故oligo(dT)-celluloseとの水素結合が切れて抽出されるのかが分かりません。 知識を恵んでください。お願いします。

みんなの回答

回答No.1

mRNA (poly A RAN)のpoly A tailが、ビーズについたoligo-dT鎖と塩基対をなし、水素結合することでmRNAを捕捉する方法です。水素結合力は塩濃度が高いときに強く働きます。 1)では0.5 M NaClという高塩濃度でpoly Aとoligo-dTを水素結合させます。それ以外(tRNAやrRNA)は基本的には結合しないので流れ去ります(塩濃度を落とさなくても)。 2)で塩濃度を0.1 Mに下げるのは二つの意味があります。 まず、rRNAもA-richな配列があるのである程度oligo-dTに対する結合力があります。このような塩基対は区間が短かったりミスマッチが多かったりして結合力が弱いので、rRNAが残っていたとしても塩濃度を下げるとはずれます。 また、次のステップで塩濃度をゼロにしてmRNAを溶出するわけですが、0.5 Mで洗ってすぐに塩濃度をゼロのバッファーで溶出しようとしても、速やか塩濃度が下がりません。あらかじめ、ギリギリまで塩濃度を下げておくことで、少量の溶出バッファーで溶出ができます。 3)で塩濃度をゼロにして水素結合力を下げてmRNAを溶出します。70℃に温めるのも水素結合を解除するためです(温めないで、塩濃度だけで溶出する方法もあります)。 RNAsecureが何なのかよく知りませんが、溶出には関係ありません。おそらくRNase阻害剤であり、RNAの分解を防ぐためでしょう。

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質問者

お礼

ありがとうございました。大変助かりました。

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