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科学的方法論についての書籍
科学的方法を知るために参考となる図書を探しています。 科学的な方法に基づいて論文を書くという作業は、理系の方は実地で習得していくものと思います。 私は、経済学部なので一応科学の部類に入りますが、思ったことをタラタラと書いていくことが多いので、仮説から結論へ導く科学的方法をしっかり学びたいと考えています。 演繹法とは?帰納法とは?というところから体系的に科学の考え方を示してくれる本はないものでしょうか。探してみても学問的な本が多く、端的にテクニックを紹介する本はありませんでした。実際にお読みになられた本で「これは良書!」というものがありましたら、教えてください。
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例えば、トヨタ生産方式では<工程バラシと組立て>が科学的方法論とされています。 事物って、それを構成している諸側面・部分・要素で成り立っていますよね。 それらは、事物に固有なものもあれば他の事物と共通したもの。 あるいは、本質的なものもあれば非本質的なものも。 工程バラシってのは、このように工程という事物をバラして分析することです。 さて、実際の工程ってのは、これらの諸側面・部分・要素の有機的な統一体です。 ところで、分析によって工程の抽象的概念に到達するのが下向過程。 ところで、この抽象的概念より出発し新たら関係で諸側面・部分・要素を総合するのが上向過程。 つまり、分析と総合、下向過程と上向過程とがトヨタの改善論の核心部。 さて、経済学の科学的方法論で最初に学ぶのが分析と総合、下向過程と上向過程だと思いますが・・・。 少なくとも40年前は、私は、この手の文献を読み漁りました。 前NTT会長の進藤氏の著作が傍らにあります。 氏も、著書の中で、分析と総合、下向過程と上向過程という科学的方法論の理解が大事と力説されています。 質問者は、現役の学徒とのこと。 ならば、40年前のことを思い出して色々と読むべき本を並べるのも釈迦に説法。 まあ、ともかく、片っ端から図書館に篭って本を読み漁ることですよ。 「これは良書!」は、そういう中で見つかるんじゃないでしょうか?
お礼
ご回答ありがとうございます。大先輩から回答頂き恐縮しております。 さて、恥ずかしながら下向過程・上向過程という言葉を知りませんでした。 調べたところマルクスの方法論のようです。マルクス経済学の時代を垣間見たようで興味深かったです。 ただ、トヨタの例を挙げていただいたように考え方のコアな部分は変わらないようですね。現代の経済学でも現実の経済を抽象化したモデルを作って分析する点は共通しています。 今回は、科学論というアカデミックな部分ではなく、科学的に物事を考えるテクニックの部分に焦点を当てた参考図書を探しています。「どうすればこの結論が論理的に導かれていると言えるのか」、についての方法論が知りたいと思っています。 この分野の書籍はカテゴリが曖昧なので、図書館に行く前に情報収集させて頂いています。アドバイスありがとうございました!
補足
おかげさまで科学的方法論について平易にまとめられた本を見つけることができました。 サイエンス・アイ新書 「科学的に説明する技術 その仮説は本当に正しいか」福澤一吉・著 どうすれば科学的議論と呼べるようになるのか、また、科学的説明で使われる仮説演繹法とはなにか、など知りたいことにドンピシャの内容でした。ページ毎に要点がまとめられており、後から読み返すときも非常に楽です。 理系に方から見ればどう思われるかわかりませんが、文系の人間が科学的思考を学ぶ導入としては最適な本だと思います。 どうもありがとうございました。