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乳牛は出産していないのにどうして毎日乳を出すのですか?

乳は出産してはじめて出てくるものと思いますが、 乳牛は毎日大量に出しています。 どういうメカニズムなのでしょうか? 擬似妊娠状態なのでしょうか。 よろしくお願いします。

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noname#160718
noname#160718
回答No.4

 獣医師です。  もちろん乳牛が乳を出すためには出産しなければなりません。  牛の妊娠期間は約280日でヒトとほぼ同じです。ヒトは最終月経から266日で出産予定日を計算するので、最終月経から排卵日までの平均日数の14日を足すと受精→出産までの日数は牛と同じ280日になります。  余談ですが母親が持っている抗体を赤ん坊に分け与えることを「移行抗体」と言いますが、ヒトなどと違って牛は胎盤経由で子牛に抗体を移行させることができないため、移行抗体は出産直後に分泌する「初乳」を子牛が飲むことによって付与されます。  なので出産直後に弱っていたなどの理由で初乳を飲めなかった子牛は多くの病原体に対して抗体を持たない状態になってしまい、非常に病気にかかりやすくなります。  母牛は子牛を出産した直後から牛乳を分泌し始めるのですが、その泌乳量は分娩後おおよそ60日前後でピークに達します。その後徐々に下がり始め、1年と少しでだいたい牛乳を出さなくなります。  ・・・とはいうものの、最近の牛の能力は向上し続けているので、分娩後20日ほどでピークに達し、そのまま2年以上泌乳し続ける牛も珍しくありません。  乳量はピーク時で30-40kg/日、乳期平均で25-30kg、年間にすると6,000~8,000kgというところでしょうか。最近は年間で10,000kgを越える牛も珍しくありませんし、中には20,000kg出す牛もいます。  20,000kg出す牛はピーク時の日量は60kgを越えるものもいます。  牛が産む子牛の体重が40kg程度であることを考えると、生物としてはかなり歪な動物ですね。3,000gの赤ちゃんを産んだお母さんが、毎日4,000ccも乳を出すようなものですから。  分娩後1~2年で泌乳が止まるということは、牛乳を取り続けるためには「次の妊娠」をさせなければなりません。  1年に1産させようとすると、妊娠期間が280日であることを計算に入れると、分娩後80日以内に次の妊娠をさせないといけないことになります。でも実際にはそれを実現するのはなかなか困難です。  分娩後80日というと、先に説明したように泌乳のピークを迎えて間がない頃です。牛に限らず哺乳類は「泌乳中は次の妊娠は難しい」性質を持っています。動物によっては泌乳中は性周期が全く動かず、発情が来ないものさえ珍しくありません。  牛は泌乳ピーク時ですら発情が来て受胎も可能、という動物なのですが(もちろんそのように改良してきたわけですが)、それでもやはり容易くはありません。  また、泌乳中に分娩すると事故のリスクが高くなるため、分娩前60日あたりの時点で「乾乳」と言ってエサを減らして強制的に泌乳を停止させます。  とすると、現在の改良が進んで能力が高くなった牛だと、乾乳時の乳量が20kgを軽く越えているようなことになりかねず、昔は「1年1産」が酪農経営的に有利、と言われていたのですが、今ではそうでもない、といったところです。  乳牛は生まれて24ヶ月齢(つまり2歳)程度で初めての出産をするように飼うのがセオリーです。つまり15ヶ月齢前後で受胎させるわけです。性成熟、つまり初回発情自体は12-14ヶ月齢で来るのが一般的です。  2歳で初産を経験した牛は、その後「1年1産を目指して」搾乳と人工授精を繰り返し、6歳前後で「廃用」となります。この廃用年齢はけっこう幅がありますが。  廃用となった牛は、食肉センターに出荷されて肉となるわけです。  ごく大雑把に説明するとこんなところです。

yoshinobu_09
質問者

お礼

ありがとうございます。 それだけ牛の泌乳量がアップしたために市場で余剰となり→一部廃棄処分→生産量減少→バター生産減少となったわけですね。 牛の寿命はどれくらいか知りませんが、天寿を全うする牛はほとんどいなさそうですね。 牛をペットで飼うという習慣がないためですね。 品種改良でペット化という発想はないのでしょうか。

その他の回答 (4)

noname#160718
noname#160718
回答No.5

 牛乳の生産量は生産団体によってコントロールされていますから、牛の能力向上が市場で余剰となることに直結しているわけではありません。  基本的には、牛の能力向上は飼養頭数の減少という方向で収益向上を図るということです。酪農家には「生産枠」というものが割り当てられますので、好きなだけ搾って出荷できるわけではないのです。  なので、同じ1日1,000kgの生乳を出荷するのなら、それを50頭の牛で達成するより40頭の牛で達成した方が、エサ代や牛舎のスペース、糞尿処理に係るコストなどで有利だ、ということです。  ま、高能力の牛はエサもたくさん食べますから、上の例だと40頭で日量1,000kgを達成したとしても、50頭の時と比べてエサ代が4/5になるわけではありません。糞尿処理も同じです。単純に4/5になるのは牛舎スペースくらいです。  肉牛でしたら黒毛和牛が高級とされていますが、この黒毛和種のメスは比較的長期にわたって飼養される傾向にあります。乳牛と違って彼女たちは子牛さえ産んでくれれば「仕事をした」ことになるわけですから、乳牛より遙かに耐用年数が長いわけです。  なので繁殖和牛には10歳を超える牛は普通です。日本の記録は20数産だったと思います。私も日本記録ではなかったはずですが、21産した牛を診ていました。2歳で初産、以後ほぼコンスタントに1年1産を続けて21産だったので、年齢は確か23歳くらいだったかと。  この年齢でもまだ「繁殖していた」わけですから、寿命そのものはもう少し長いと思いますね。  そう考えると乳牛は、ヒトで言えば30歳くらいで「こいつはもうババだから」と廃用にされるようなもので、可哀想ではあります。  鶏はもっと可哀想ですが。これもペットとして飼えば10年超は当たり前に生き、20年生きるものも珍しくない寿命を持っているのに、採卵農場では2歳まで生きるものはまずいませんから。  鶏は150日齢あたりで卵を産み始め、180-230日齢くらいで産卵率がピークに達します。ピーク時だと産卵率はほぼ100%に近くなります。つまり10,000羽の鶏を飼っていれば、1日に10,000個近い卵が回収できるというわけです。  その後産卵率が落ちてくると廃鶏として出荷され、肉になるわけですから、それが600日齢くらいでしょうか。  ま、中学生で初潮を迎えて高校生になるともう「廃用」として肉にされるようなものでしょうか。  牛をペット化するのは普通に考えると難しそうです。食べるエサの量と糞尿の量が半端ではありませんから。乳用種でなければ、ただワラや道端の青草でもやっておけば生きてくれますが(でもそのワラが高い)、高能力のホルスタインに比べれば少ないとはいうものの、一般的な感覚からすればやはり大量のエサが必要、ということになるでしょう。  泌乳量が高いホルスタインは、乾草だけで1日に20kg、プラス配合飼料を15kgとか、想像を絶するエサを食べます。  それに対し、体重500kgの牛が乳も出さず自分の身体を維持するだけでしたら、ワラを2kgと配合を1kgほどやっておけばOKのはずなのですが(計算をきちんとしていないので、これでも多いかも)、ワラを2kgというのは実際かなりの量です。  いずれにしろ、もっと小型化しないと「ペット化」は無理でしょう。  ホルスタインで体重が500-700kg、黒毛和種で400-500kg(肥育牛は700kgくらいまで増やす)なのですが、これを200kgまで小型化したところで、一般的に「ペット」として扱えるかどうか・・・  まあ農家には、半ばペットとして飼っているような人もけっこういます。特に黒毛和種のメスを繁殖用として飼養している人に多いです。  こういう農家では、希に「天寿を全うする牛」がいたりします。希ですけどね。

  • 3nk
  • ベストアンサー率28% (619/2184)
回答No.3

母牛は出産し続けています。 生まれた子牛は母牛の乳を飲むことはありません。 なんだかかわいそうな気がします。 http://www.jakks.jp/cow/cow_process1.php3

noname#61576
noname#61576
回答No.2

http://www.gyunyu5959.net/milk/a_milk/01nyugyu/ 基本的には出産しているようですけど…

  • zorro
  • ベストアンサー率25% (12261/49027)
回答No.1

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