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自然対数log(GNP)の意味とは?成長率の表し方について解説します
go272の回答
- go272
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一般にGNPをはじめとするマクロ経済時系列は上昇トレンドを持っています。 グラフを見ると明らかでしょうし、経済は成長しているんだから当たり前と言えば当たり前です。 この上昇を説明するときに線形の(直線の)トレンドと見るよりは、 指数的な、毎期ごとに定率で増えていくとみた方が自然です。 こう考えるなら、GNPについて第t期の値は GNP[t]=A*exp{b*t}…(1) と表せます。(exp{x}は「eのx乗」)Aは初期値みたいなものです。ここで dGNP[t]/dt=b*A*exp{b*t}=b*GNP[t] となるのでGNPは毎期ごとにbづつ成長していくことになります。 瞬間のtについて考えたはずなのに、毎期ごとの成長率になるのは不思議な感じがしますが、 簡単に考えるなら、dGNP[t]っていうのが微小なtの変化に対するGNPの変化であり、 それを微小なtの変化で割っているのでtの単位当たりの変化になります。 (1)に対数をとると lnGNP[t]=lnA+b*t となります。昭和45,46年で考えてみましょう。 lnGNP[45]=lnA+b*45=4.293 lnGNP[46]=lnA+b*46=4.389 lnGNP[46]-lnGNP[45]=b=0.096 つまり、この解釈だと4.2という数字は全部こみこみなのです。 そのため4.2と10%がよくわからなくなったのだと思います。 上昇トレンドについてもうひとつの考え方があります。 その最も簡単な例は Y[t]=Y[t-1]+A…(2) と表されます。(前の値に値を足していくという考え方) 上の議論と同じように経済は指数的に成長すると考えられるので対数をとるんですが、 ここではラグオペレータとかいう作用素をかませて計算します。 説明なしで結果をかくと lnY[t]=lnY[t-1]+lnA 先ほどと同じ例を使えば lnGNP[46]=lnGNP[45]+lnA lnGNP[46]-lnGNP[45]=lnA となります。ここで, A.No2さんが書いて下さった近似をつかうと左辺が成長率となり、 これを計算すると0.09になります。 実際には、経済時系列はこっちで考えた方がいいというようなことが言われています。 [たとえば Nelson and Plosser(1982)] 説明をなるべく簡潔にするためにかなり重要な部分も省いています。 あくまでも考え方だけということにしておいてください。
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