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交差クライゼン縮合についての問題
「1『安息香酸エチルと酢酸エチルの交差クライゼン縮合』を行った。さらに2『塩基存在下、その生成物とヨウ化エチルを原料として分子式C10H12Oの化合物Aを得た。』」という問題があります。 この問題には化合物AについてのNMRチャートが与えられていて、それから化合物AはPh-C=O-CH(CH3)2だと考えられます。 また1『』での反応で得られるものは、Ph-C=O-CH2C=O-O-Et+EtOHだと考えています。 2『』での反応がわかりません。 1『』で得た化合物がどのような反応経路で化合物Aとなるのかわかる方がおられましたら、ぜひ教えてください。 お願いします。
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構造はANo.3のとおりでしょう。メチルとエチルの間違いがあり、かつ2個のメチル基が導入されたということだと思います。 クライゼン縮合後の反応機構に関してもこれまでのご回答のとおりですが、教科書的には活性メチレン化合物のところで、アセト酢酸エステル合成として詳細に書かれているでしょうから、そちらを調べてみてはいかがですか。 なお、その物質のNMRは参考URLで見ることができます。
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単に、ヨウ化メチルをヨウ化エチルと間違えて記載してるだけではないでしょうか。それ以外は考えられませんので。 PhCOOEt + CH3COOEt / Base→ PhCOCH2COOEt + CH3I / base → PhCOCH(Me)2COOEt → PhCOCH(CH3)2
教科書を引っ張り出してあれやこれやと考えた結果 No.1の方と同じ結論に達していたのですが、 どうしてもNMRチャートの結果と矛盾するので 投稿を控えていたものです。 ただ、NMRで1Hと6H出てるとすると、あなたが書き記している答えが正解ですね。でも、それだと転移でも起きない限り、無理ですね。この条件で、ん~、転移は無理っぽいですが。。。転移を起こしやすいカルボカチオンが生成する条件がない。。。電子をあれやこれやと動かしてみたのですが、・・・orz 積分値が2H、2H、3H出てるとNo.1さんの結果と矛盾せず、いいんですがね。 PS No.1さんが答えられた方法は、よくある方法です。 覚えておきましょう。教科書にも出てくるはずです。 クライゼン縮合→ハロゲン化アルキルでアルキル化(1等量or2等量、Sn2)→酸性条件で後処理してエステルが外れて、ベータケト酸の温和条件での脱炭酸。 昔取った杵柄なので、私にわかるのはここまでです。 現役の有機屋さん、後はお願いします。
- phusike
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Ph-CO-OEtとMe-CO-OEtを交差Claisen縮合した結果、 Ph-CO-CH2-CO-OEtが生じたとしましょう。 これはβ-ケトエステルですので、 2つのカルボニル基のα位となっている炭素は、 それぞれのカルボニル基によって強く電子を吸引されます。 従って、塩基はこの炭素のプロトンを抜きやすくなるのです。 こうやってプロトンを抜かれて生じたカルバニオンが求核剤となり、 EtIとSN2反応を起こします。 ここで忘れてはならないのは塩基性条件です。 エステルが加水分解を起こしますので、Ph-CO-CHEt-COOHが生じます。 ここで、カルボニル基のC, O、そのα位のC、そしてカルボン酸のC, O, Hに着目します。 これはちょうど6個ですので、カルボン酸のHがカルボニル基のOと水素結合を形成し、6員環を形成します。 ここで「脱炭酸」が起こり(参考URL参照)、 ケト・エノール互変異性により、 最終的な生成物はPh-CO-CH2-Etと考えられます。 dakkukさんが最初に考えられた答えと異なりますが、 これで矛盾は生じないでしょうか?
補足
詳しいご回答ありがとうございます。 質問にも記しましたが、この問題には化合物Aについての60MHzプロトンNMRチャートが与えられています。 具体的に質問のところでは記していなかったのですが、チャートは約8ppmで5Hのシグナル、3.5ppmで1Hのシグナル、1.2ppmで6Hのシグナルをもっています。各シグナルが何重に分裂しているかは印刷の関係でわかりません。 しかし、上記のNMRチャートを考慮すると化合物AがPh-CO-CH2-Etというのは矛盾してしまうように感じます。 問題について詳しい説明が抜けてしまったことをお詫びします。 また、何か分かりましたら是非お願いします。
補足
確認してみたのですが、みなさんがおっしゃられている通り私がヨウ化メチルをエチルと記していました。 本当に申し訳ありませんでした。 また、親切な回答をありがとうございました。