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変動相場制と固定相場制を比べて

固定相場制が変動相場制よりも優れている点は何なんでしょうか?また、優れていない点は何なんでしょうか? 図書館などで文献を探して調べてはいるのですが、よく分からずにいます。

質問者が選んだベストアンサー

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  • gootttt
  • ベストアンサー率61% (191/309)
回答No.2

固定相場制の利点 ・物価が安定する。 ・安定した為替で経済の見通しが付きやすい。 ・財政政策の効果が大きい。 欠点 ・他国との経済力の関係に変化が起きた時に対応できない。 ・他国の経済情勢の影響を受ける。 ・金融政策の効果が薄い。 ・投機に狙われる。 こんな感じですかね。 利点の説明 ・物価が安定する+安定した為替で経済の見通しが付きやすい。 常に同じ価格でモノが売れ、モノが買えるので物価は安定しますし、経済の見通しが付きやすいです。 ・財政政策の効果 財政政策によって金利が上昇しても、海外からの資本流入によって金利が下がるので財政政策の効果が大きく発揮されます。 欠点の説明 ・他国との経済力の関係に変化が起きた時に対応できない。 そもそも固定相場制は理論的には、国際的通貨の価値を一定にする代わりに、国内経済の好不況と物価を変動させるシステムです。 つまり、日米両国があり、日本に比べアメリカの経済力が落ち込んだら、アメリカの物価(アメリカ人の給料)を下落させる事、もしくは日本の物価を上昇させるによって、均衡を保つという制度な分けです。 しかし実際は、賃金は労組などの影響で余り下げることは出来ず、価格も小売店やメーカーの意向によって下がり難いわけです。 そうするともっと安く作れる日本の企業がもっと安い輸入品を売りつけてくるので貿易は不均衡なモノになります。 例えば、日本とアメリカの経済力が1:100あり、当時の円ドルレートが100:1だったとします(現実のレートではありません、簡略化したモデルです)。 この時は、お互いギブアンドテイクで貿易が成り立つわけです。 しかしここで日本が技術革新を起こし、今より安くモノを作れるようになったとします。 その場合、日本からの輸出は増え、海外からの輸入は減るでしょう。 これが、もし変動相場でしたら貿易黒字は円高を招き、日本製品の海外価格(ドルでの価格)は上がり、海外製品の輸入価格(円での価格)は下がるので貿易黒字は自動的に調整されていきます。 しかし、固定相場制の下では為替は一定ですから調整機能はありません。ただ只管貿易黒字が外貨準備として積みあがっていくだけです。 まだ貿易黒字の場合はマシです。ドルが余り円が足りないのですから、円を輪転機で刷ればいいわけです。 しかし、赤字の場合は悲惨です。 まず、自分で作るよりも輸入した方が安いから何でも輸入するわけです。しかし、輸入しても輸出をするものが無ければ、いずれ輸入代金であるドル(外貨準備)が足りなくなります。そうすると輸入が出来なくなるわけです。 資源などの輸入が止まればインフレが起こり、さらに国内外の価格差は広がりどうしようもなくなります。 その結果、国内の生産者は大打撃を喰らう事になるでしょう。 多少のダメージは生産者の発展を促す活力になる事もありますが、立ち直れないほどぼろぼろになってしまうとどうしようもないわけです。 ・他国の経済情勢の影響を受ける。 固定相場の下では、海外でインフレが起こると輸入品はそのまま値上がりします。これが国産で大寒出来るならば良いのですが、出来ない場合外国のインフレの影響をモロに受けます。 ・金融政策の効果が薄い。 固定相場の下では、金利を下げると海外からの資金が流出してしまうので金利が下げられません。 1ドルが常に100円であれば、日米どちらかの金利の高い預金口座を選ぼうかという話になるわけです。 これが間に変動相場だと、円の金利が上がった場合資金が流入するので円高が進みます。そのことにより資金流入はとまり、逆に資本輸出が活発になるので均衡が取れるわけです。 ・投機に狙われる。 通貨のレートがあまりに現実からかけ離れていると、通貨のレートを変更するわけです(切り上げ、切り下げ)。しかしそんなこと皆分かっているわけですから、その頃には切り上げられそうな通貨に買いが、切り下げられそうな通貨に売りが殺到します。

ameri0305
質問者

お礼

とても丁寧な御回答ありがとうございました。 固定相場制と変動相場制の長所・短所を よく理解することができ、助かりました。

その他の回答 (1)

  • hirosi3
  • ベストアンサー率50% (72/143)
回答No.1

 ●固定相場制は世界経済の変化に対応できない● 固定相場制では為替レートの変化がないので、貿易業務が単純でやりやすい。けれども、世界経済が変化すると、例えば、ある国の経済が急成長したり、破綻したりすると、正常に対応出来なくなる。第2次大戦後のブレトンウッズ体制は、アメリカドルへの不安感から、1971年8月15日ニクソン大統領のドル防衛策へと進んだ。  イギリスが世界経済の中心であった時代、第1次大戦前には、現在に比べ世界経済の変化が小さかったから、固定相場制が良いと考えられた。けれども現在では、固定相場制では世界経済の変化に対応出来ないと考えられています。1997年7月のアジア通貨危機も、タイがドルペックという一種の固定相場制をとっていたために起こったと考えられます。  「固定相場制」「変動相場制」をキーワードに検索してみて下さい。参考になるサイトが多く見つかるはずです。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E7%9B%B8%E5%A0%B4%E5%88%B6  固定相場制 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%89%E5%8B%95%E7%9B%B8%E5%A0%B4%E5%88%B6  変動相場制

ameri0305
質問者

お礼

御回答ありがとうございました。 hirosi3さんのアドバイスを参考にさせてもらい 色々と検索してみました。 理解することができてよかったです。

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