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OPアンプの特性について
オペアンプの入力電圧が0Vのとき 出力電圧が0Vにならない理由を調べています。 オフセットやドリフトが関係してることは調べてすぐ分かったのですが、例えば入力電圧を1Vから0Vにしたとき出力電圧が共に15V、入力電圧を-1Vから0Vにしたとき出力電圧が共に-15Vとなるのがオフセットやドリフトと具体的にどう関係してるのか分からないです。入力電圧を変える前にかかっていた電圧が0Vにおける出力電圧にどうのように影響してるのでしょうか?
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図1のように、OPアンプを裸の利得(オープンループ)で動作させたのですか?あるいは、非反転増幅回路で、帰還抵抗 [ 図1で、反転入力(-)と出力(Vout)間に入れたの抵抗 ] がはずれてしまったのでしょうか。その場合、図2のような入出力特性になります。 Vcc │ Vout ┏━┷┓ ↑ Vcc Vin ─┨+ ┠─ Vout │ / ̄ ̄ ┌┨- ┃ │ / │┗━┯┛ ────┼-┼──┼―-┼──→ Vin ┷ │ 0 | Va / Vos Vb GND Vee Vee __ |_/ │ 図1 帰還のないOPアンプ回路 図2 入出力特性(Vos > 0 の場合) Vin が入力電圧、Vout が出力電圧、Vcc は+電源(+15V)、Vee は-電源(-15V)、GNDは基準電圧( 0V ) です。OPアンプの非反転入力(+)と反転入力(-)との間に電圧 Vin を加えたとき、図2のような Vin とVout の関係になります。つまり、Vin = Vos のとき Vout = 0V、Vin = Va のとき Vout = Vee、Vin = Vb のとき Vout = Vcc となるような特性です。Vos を「入力オフセット電圧」といいます。オフセットとは「ずれた」という意味で、理想的なOPアンプでは、Vin = 0V のとき Vout = 0V となるはずですが、現実のOPアンプでは Vos分「ずれて」いて、Vin = Vos ととき Vout = 0V となってしまいます。このため、現実のOPアンプでは、Vin = 0V としても Vout は 0V になりません。図2では、Vin = 0V のとき、V out = Vee となるように書いてありますが、これは Vos >0 の場合で、OPアンプによっては、Vos<0 の場合もあります(その場合、Vin = 0V のとき、V out = Vcc となる)。 Vos は普通、数mV と非常に小さい電圧なので、Vin を 0V にしたつもりでも、実際には Vin = +10mV とかになっていたとすると、support1st さんが実験したように、「入力電圧を1Vから0Vにしたとき出力電圧が共に15V」 ということになります。逆に、「入力電圧を-1Vから0Vにしたとき出力電圧が共に-15Vとなる」のは、図2の特性から、当然の結果といえます。 図2のVa と Vb もまた非常に小さい電圧です。具体的には、Vcc = Ao*( Vb - Vos ) という関係があります。Ao はオープンループ利得といって、図1のような回路でのOPアンプ自身の電圧増幅率のことです。Ao は普通、10万とか、ものすごい大きい数値ですので、Vb - Vos = 15V/10万 = 0.15 mV というとても小さな電圧になります。したがって、入力電圧 Vin が Vos を少しでも超えると、出力電圧 Vout は、+の電源電圧 Vcc ( +15V ) にまで一気に行ってしまいます。Vin が Vos より小さい場合も同様で、Va- Vos = -15V/10万 = -0.15 mV と非常に小さいので、入力電圧 Vin が Vos を少しでも下回ると、出力電圧 Vout は、-の電源電圧 Vee( -15V ) にまで一気に行ってしまいます。 ドリフトとは、Vos が周囲温度や経時変化で変わっていくことです(オフセット電圧ドリフトという)。このドリフトがあると、入力電圧を厳密に、Vin = Vos に合わせ込んでも、気温が変わったり、時間が経過するとVos が動いてしまうので、出力電圧 Vout が変わって、+15V または -15V に行ってしまいます。 入力オフセット電圧 Vos を正確に測定する方法の例として、図3のような回路があります。 Vcc │ ┏━┷┓ ┌──┨+ ┠┬ -Vos ┷ ┌┨- ┃│ GND │┗━┯┛│ │ Vee │ └────┘ 図3 Vosの測定回路 出力端子と反転入力(-)をショートすると、この回路の増幅率は 1倍になります。このとき、この回路の入出力特性は Vout = Vin - Vos となります。つまり、Vin = 0V のとき、Vout = -Vos です。OPアンプの非反転入力(+)を 0V にしたときの出力電圧 Vout を、200mV(あるいは20mV)の電圧レンジのあるデジタルテスターで測れば、Vos が分かります。より正確には、OPアンプの非反転入力(+)と OPアンプの出力端子間の電圧をテスターで測れば、非反転入力にわずかな電圧(ノイズなど)が乗っていても、その信号はそのまま(増幅率が1倍なのでそのまま)出力端子に乗ってくるので、入出力端子間の電圧は、その成分はキャンセルされて出てこないので、-Vosの電圧だけが測定できます。
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- Denkigishi
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よく分かりませんが、増幅率が何倍の回路でしょうか。 入力が0V近辺で15Vも出ているということを考えてみると、ひょっとしてオペアンプの+入力と-入力を逆に使っていませんか。(失礼) もしその場合は、シュミット回路になっていて、正帰還が働いてヒステリシス特性となります。
- candle2007
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ラッチアップを起こしたのではありませんか? オペアンプの中には、一旦出力が飽和すると、電源を切らない限り元に戻らないものがあります。(特にCMos) 最近のCMosオペアンプは、この点改良されていますが、昔のCMosにはラッチアップを起こすものが沢山ありました。
お礼
回答ありがとうございます。 OPアンプはA741です。 あと条件は直流電源電圧15Vです。 はじめに書き忘れてすいません。 ラッチアップについて調べてみたのですが電源電圧を越える入力電圧をかけると起きる現象のようなので多分違うような気がします。 学校で決められた通りに行った実験の結果なので器具に害を及ぼすようなことをさせないと思います。 調べてみたところオフセット電圧というものが関係してると思ったのですがどうでしょうか? 入力電圧の変動分が増幅されるという記述があったので・・・。 ラッチアップという言葉自体知らなかったので大変勉強になりました。
お礼
実験は図1の回路で行いました。 大変詳しい解説ありがとうございました。 無事解決しました。