- ベストアンサー
赤毛のアンの完訳を探してます
似たような質問があるので恐縮ですが、わたしのこだわりで質問したいのでどなたかお答えいただけると嬉しいです。(より多くのご意見をいただけると助かります) わたしは村岡さんの「赤毛のアン」シリーズを持っています。 しかし、村岡さん訳の赤毛のアンはところどころ間違った解釈があるばかりか、すっぽりと抜け落ちたエピソードも多くあるみたいで、できれば完訳を読みたいと考えているのですが。 しかし、やはり最も美しい文体と言われる村岡訳に愛着があり、それも完訳と言ってもまだ完全なものはないそうで、一体どれを読めばいいのか迷っています。 (一番いいのは全部読み比べることという意見もあるみたいですが、村岡訳のイメージを大切にしたいのでいろいろ違うアンを読みたくないのです) わがままな質問かもしれませんが、以下の条件に合うような完訳をご存知の方がおられたらよろしくお願いします。 ・完訳である。 ・文体が村岡訳とそこまでかけ離れていない。(村岡ワールドを壊さない) ・村岡訳と同じく、所有する価値がある。 どうぞ、よろしくお願い致します。
- みんなの回答 (6)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
私も村岡訳『アン』で育ったクチなので、お気持ちわかります。 完訳版となると、 ◎掛川恭子訳/講談社 (1)『赤毛のアン』(完訳 赤毛のアンシリーズ) http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4061898213.html (2)『赤毛のアン』完訳クラシック(ソフトカバー) http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4062704013.html (3)『赤毛のアン』完訳クラシック(講談社文庫) http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4062750619.html ※内容は同じです。特に(2)(3)は装丁の違いくらい。 ※(1)はカバー・挿画が、画家・山本容子さんの手によるものです。これはすばらしい。 もしくは、 ◎松本侑子訳/集英社 (4)『赤毛のアン』(集英社文庫) http://www.amazon.co.jp/%E8%B5%A4%E6%AF%9B%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%B3-%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%89-%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%B4%E3%83%A1%E3%83%AA/dp/4087472019/ref=sr_1_2/503-2407186-1736750?ie=UTF8&s=books&qid=1180338817&sr=1-2 くらいしかないんじゃないかなと思います。断言できませんけど。 どちらも、読みやすく素敵な訳だとは思います。私はどちらもOKでした。 が、やはり村岡版とは違いますね。 まず、どちらも、地の文が「ですます調」ではなく、「である調」です。 あえてどちらかといえば、 掛川版の方が、全体的にジュニアにも対応できる雰囲気で、村岡版に近い感じです。 松本版は、巻末に、訳者である松本さんのノート(資料)が付いていて、より深い(専門的な)レベルで『アン』の世界を楽しめるようになっていて、大人が読む『アン』という感じ、かな? 完訳版かつ村岡版に近いものを!とお求めなら、掛川版がよろしいかと。 ただ、村岡訳『赤毛のアン』は、例えば「『星の王子様』は内藤濯/訳」のように、赤毛のアンの世界や、アンという少女のイメージを作りあげた、他訳とは違うちょっと特別なものだという気がします(個人的にですが)。 なので、どうしても「本来の『アン』とはどんな作品か?」と思われるなら、いずれかの完訳版を読まれるのがよいと思いますが(「知るため」に読むんであって、印象違っても気にしないくらいの気持ちで)、「アンの世界がすき」という感じだったら、村岡訳の『赤毛のアン』でも十分だと思います。 長くなりましたが、参考になればと思います。
その他の回答 (5)
- koune
- ベストアンサー率30% (46/149)
はじめまして。 私自身は、村岡さんの訳が大好きというわけではないので恐縮ですが……。 というより、文芸翻訳の勉強をしていたことがあるので、物語の改編を許したくないんです……基本的に。 日本でこれだけ愛される物語にした、その偉業は素直に讃えておりますけれども。 No.3/No.5さんがNo.3で書かれている、松本侑子さんの訳のものを所有しています。2005年に「青春」が出たので、非常にゆっくりとながらシリーズ全巻訳されるつもりなのかもしれませんし、そうでないのかもしれませんが、できれば「愛情」までは出して欲しいなと個人的に思っています。 本屋さんで容易に見つかるので、是非一度手に取って頂きたいのですが、後半がどっさり注釈になってます。 それだけ、赤毛のアンの中にはいろいろな物語や名言がちりばめられているわけですね。そこにこの物語を読み解く別のキーワードがあるのだと思います。 非常に赤毛のアンの奥深さを感じられる一冊なので、一度読んでみる価値はあるかと思います。 私も違う訳のものが久々に読みたくなってきました(^^;;
お礼
こんにちは。丁寧な回答、ありがとうございます。 どうして村岡さんはいろいろ省略しちゃったのでしょうね…? 詳しいいきさつはわからないそうですが、ある説によると当時の出版業界の都合で文字数や紙の枚数が制限されていたとか何とか。 村岡訳で一番長いのは一番初期の本で、しかしそれすら後半はごっそり省略されてるとか…。日本に赤毛のアンを紹介し、数多くの邦訳の中でも最も美しい文体と言われているだけに非常に残念です。 松本さんの本は非常に興味あります! まだ図書館には行けてませんが、一度ぜひ開きたいと思っています。 個人的に、今までいただいた回答から、「赤毛のアンのイメージはあくまでも村岡訳」で「省略された部分を補う意味で掛川訳」、そして「教養、つまりアン辞典として松本訳」を考えています。 ほかにもたくさん邦訳がありますけど…。やはり最初に触れたアンのイメージはなかなか捨てられません。 松本さんは、ほかにも翻訳のエピソードやシェイクスピア関係の本などもまとめてらっしゃるようですね。 ぜひ、ゆっくり読んでみたいです。 ありがとうございました。
- harikiki
- ベストアンサー率71% (105/147)
No.3です。回答読んでいただいてありがとうございました。 そうなんですよね。『アン』の邦訳は本当に多くて、作家の曾野綾子さんなども手がけていらっしゃいますね(そしてこれも山本さんが挿画を手がけていらっしゃる・・・・今気づきましたよ)。 ですが、シリーズ全刊を完訳版として出しているとなると講談社だけのようです。 さてこの講談社の「完訳シリーズ」についてですが、私の手元にあるものは、(1)『赤毛のアン』(完訳 赤毛のアン シリーズ1) http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=1898213 だけなので、厳密にお答えすることができません。ごめんなさい。 ただ、 ○刊行年が、(1)1990年 (2)1999年 (3)2005年である点。 ○刊行年に伴い判型が、(1)A5変形 (2)四六版(B6くらい?) (3)文庫 と変化している点。 ○出版元・講談社の内容紹介をみると、それぞれ次のように記載されている点。 (1)割愛 (2)「感動をもう1度!」また、帯にも「アンの本当の生涯に完訳版でもう一度、出会ってみませんか」(シリーズ名も「完訳クラシック」になってるし) http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2704013 http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4062704013.html (3)「講談社だけの完訳版シリーズ、刊行開始」 http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2750619 これらの点から推測して、 (1)をもとに、時代に合わせて(2)を刊行(判型や装丁を一新)し、今度はそれを文庫化((3))という流れなのではないかなと。 わかりにくいかと思いますが、以上のことから、大幅な改定はなされていないのではと判断しました。断言はできませんが。 (1)に関していえば、前にもご紹介しましたが、山本容子さんの銅版画がカバーにも挿画にも使われていて、児童文学にふさわしい(そしてちょっと贅沢な)1冊になっていると思います。ギルバートの台詞まわしもこれはナチュラルな感じのような・・・・好みの問題かな。 一度現物を、書店や図書館などで手にとって見られるのがよろしいかと思いますが、個人的には、持っていて損はない1冊だと思っています。 またも長くなりましたが、参考になればと思います。
お礼
何度もすみません。 そういえば、先日新聞の広告欄にでかでかと赤毛のアン完訳と載っていたのですが、あれはおそらく2005年版の掛川訳だったのでしょうね。 なるほど、大きさが変化しているのですねー。参考になります!最後は文庫本サイズなのですか。村岡版が文庫本サイズなので、これは是非(1)(2)が欲しくなってきました。 内容もおそらくはそこまで変わっていないのでしょうね。 本当にありがとうございます。 今度、休日にでもぜひ図書館に足を運んで、ご紹介いただいたものをチェックしたいと思います。 こちらこそ、お付き合いいただき本当にありがとうございましたm(__)m
- nakaizu
- ベストアンサー率48% (203/415)
花子さんの赤毛のアンシリーズとは新潮文庫の10冊をさしているのだろうと思います。抜け落ちているエピソードというのはアンシリーズ以外の短篇でアンが登場するものではないでしょうか。 篠崎書林から New Montgomery books というシリーズで他ではあまり出版されていないモンゴメリーの作品を出版しています。(十数年前です) この中にアン関係の短編集が4冊あります。新潮文庫の短編集と重複するものもあるかもしれませんが、読んでみるとよいと思います。 訳の感じは人によって違うでしょうが、花子さんの訳とそれ程違わないように思います。 このシリーズはいいと思います。おすすめはアンではありませんが「青い城」です。「ストーリーガール」などもいいです。 新潮文庫のモンゴメリ作品を読破したら、こちらを読むことをお薦めします。
お礼
回答ありがとうございます。 抜け落ちているエピソードのことですが、ご指摘のものももちろん、「赤毛のアン」の一冊だけでも村岡訳は省略しているお話が多いのだそうです。 その理由は今となっては不明らしいのですが、アニメを見てアニメオリジナルだと思っていたエピソードが実は村岡さんが省いていた所だったりと、結構ショックを受けた覚えがあります(ほかの邦訳には収録されているそうですが) 篠崎書林の作品、興味があります。まだ新潮のほうも全て呼んだわけでは無いので、将来的にぜひ読みたいと思いました。 ありがとうございました。
- papageno
- ベストアンサー率50% (156/308)
赤毛のアンシリーズが好きで読み込んでいる、松岡訳に愛着があってそのメージを崩したくない、かつ完全版を読んでみたい、というなら、私は思い切って原文を読まれることをお薦めします。 本を一冊(以上)、原文で読む、というのは少し勇気がいるかもしれません。 でも好きで読み込んでいる本って、その文章やストーリーが記憶に染み付いていますよね。あの言い回しは原文ではこういっているんだ、とか、ここは翻訳では現しきれないな、とかいろいろ発見もあって楽しいですよ。 ちなみにアンシリーズの原文のいくつかは、Project Gutenbergから手に入れることもできます(オーディオファイルもあるようです!)。
お礼
原文というのは思いつきませんでした。アドバイスありがとうございます。 どこかで、原文を自分なりに解釈したものこそ完訳になるという意見があったのですが、そうなのでしょうね。だから数多くある邦訳のものでも、村岡訳を少し手直ししただけ、というのもあるそうで、原文を自分なりに訳していった結果そうなってしまうのかもしれません。 ありがとうございます。確かに勇気の要ることですが、原文も選択肢に入れたいと思います。
>中村佐喜子 訳 「赤毛のアン」 が角川e文庫で立ち読みできます。よければ購入しては。
お礼
ソフトのダウンロードが必要なようで、残念ながら立ち読みはできなかったのですが、中村訳も検討してみたいと思います。 アドバイスありがとうございました。
補足
詳しい回答をありがとうございます。 自分でもいろいろ調べてみたのですが、邦訳では20種類くらいもあるらしく、村岡訳だけでも違う赤毛のアンがいくつも存在しているらしいです。 ただ、やはり有名な村岡訳以外の邦訳となると、ご紹介いただいた作品になるのだろうと思います。 松本訳は松本さんのHPで少し立ち読みしましたが、解説に大変興味があります。が、個人的な印象としては本文の文体と、解説のために[1][2]と注釈が入っているのが少し抵抗を感じました。 掛川さんの作品に大変興味を覚えました。ご紹介ありがとうございます。特に(1)!挿絵が綺麗ですね。 (1)も(2)(3)と本文や収録内容はほとんど変わり無いのでしょうか? もしそうであれば是非(1)を検討してみたいと思うのですが。 お手数ですが上記の質問にもお答えいただけると本当に助かります。