物理化学の質問です（MO理論）

質問

分子軌道に関する質問です。
教科書に載っている分子軌道のエネルギー準位図にある電子の数と、
Lewis構造式の電子の数がいつも4つほど違うのは何故でしょうか？

具体的には、例えばO2(酸素分子）だと、
エネルギー準位図は下のwebページの冒頭にあるものですよね。

http://www.mpcfaculty.net/mark_bishop/molecular_orbital_theory.htm

これの矢印の数（つまり電子の数）を数えてみると、16コあります。
酸素原子の電子の数は8個ですから、2個の酸素で16個なのかもしれませんが、
それだと、結合に価電子以外の電子が使われたことになりませんか？
Lewis構造式で結合を表すときは、価電子のみを点で表し、
一つの酸素原子に6個の電子、つまり酸素分子の周りには12個の電子があるはずです。
このようなことが他の分子に関してもあり、
エネルギー準位図にかかれている電子の数が、分子の周りにある価電子の総数よりも多くなっています。

何故こうなっているのでしょうか？
分かりにくい質問で申し訳ありませんが、よろしくお願いします。

回答No.5

inorganicchemist

原子軌道から分子軌道を組み立てるとき、厳密にはすべての原子の1sから考慮する必要があります。しかし、計算の単純化のため、内殻電子は結合に寄与しない（分子軌道の図にも書かない）ことのほうが一般的です。しかし、これらを省略するのであれば、それを明記しなければなりません。ましてや、「教科書的に」酸素分子を考察するのであれば、1sはエネルギー順位で言うとこんなに低いところにありますよ～　だから無視して良いんですよ～～　ということで省略されていないのでしょう。後は、同じ分子軌道の結合性と反結合性の両方に電子が満たされていることから、逆に分子軌道を書いて初めて、「xxx軌道は結合に関与していない」と考えることもできます。

回答No.4

umaibocheese

分子軌道・・・分子に含まれるすべての電子がどのような軌道に入っているかを表すものです。よって酸素の電子数8×2で16個の電子について考えます。ルイス構造式では、例えば酸素分子の場合1s電子は核に捕らえられているものと見なし、価電子である2sと2p電子のみで結合を説明する方法です。よってルイス構造式では電子は6つだけ表記されています。

回答No.3

noname#62864

No.2です。
結合に関与しませんとは書きましたが、考えてみるとσとかσ*と書かれているということは結合に関与しているという書き方ですね。
ここで取り扱っているMO法ではそういう風に扱っているということでしょうね。

補足の後半に関しては、O2-になった時に、そもそもσ2p*ではなく、π2p*に電子が入るから不対電子が１個になるということではないでしょうか。

回答No.2

noname#62864

σ1sとσ1s*というのはK殻の電子です。
したがって、それら４個は結合に関与していません。
価電子は１２個です。

補足

ありがとうございます。
では、結合に関与しない電子も分子軌道に入るのでしょうか？

それと、これはあまり関係のない質問なのですが、
このURLの図のσ2p*に電子が一つ入って、O2-となった場合の、
不対電子の数は、何故3個ではなく、1個になるのでしょうか？

お願いします。

回答No.1

noname#160321

引用ＵＲＬの図をよくご覧下さい。
一番上のレベルに二つの電子がπ*2pに入っています。
これらは反結合性軌道で結合を弱くしています。
ですので酸素分子の結合は三重結合でなく二重結合相当になります。
この様に価電子の数よりエネルギー順位図の電子の数が多いのが正しく、これで全ての電子が使われることの説明になっています。

補足

お返事ありがとうございます。
それでは、結合に使われている電子の数は16個なのでしょうか？
ということは、価電子以外の電子も結合に使われるのですか？
よろしくお願いします。