磁石の磁極の強さはどのように決めるのか
x[m]の2本の平行導線をr[m]はなしてそれぞれ電流I,I'を流したときにはたらく
力Fは透磁率をμとして、次のようになるかと思います。
F=(μ/2π)(II'/r)x
μ=4π×10^-7はx=1,r=1で、F=2.0×10^-7となるとき、 I=I'=1[A]と決めたので、
μは電流の定義によって、自動的にμ=4π×10^-7とならなければいけません。
一方非常に長いL[H]のコイルを2つ用意して、電流I を流すとコイル中心部では
約LI[Wb]、端の部分は約0.5LI[Wb]の磁束が出るかと思います。
この2つのコイル(電磁石)にはたらく力を調べると、磁束の積に比例し、距離の
2乗に反比例することが確かめられるかと思いますが、問題は比例定数です。
クーロンの法則の式は、F=(1/4πμ)mm'/r^2 となりますが、この実験により比例
定数が(1/4πμ)となるでしょうか。μは電流の実験によって求めたものですよね。
それを磁荷を想定した式に当てはめてしまうというのが納得いきません。
考えてみると、mは「磁極の強さ」であって「磁束」とは異なるものだと思うので、
それを同じ[Wb]とするのは少し無理がある気がします。私が混乱する原因は
まさにここでした。
もし電磁石の実験で比例定数が(1/4πμ)ではないとすると、電流から定義された
磁束から、磁石の磁極の強さを求める換算実験と換算式などがないといけない
ことになります。そういう換算実験と換算式は存在するのでしょうか。
また、理論の定義では磁荷を仮想したとき、m[Wb]の磁荷からμm[本]の磁束が出
ると決めました。これにより、磁極の強さがm[Wb]の磁石の先端からもμm[本]の磁
束線が出ていると思っていましたが、それは間違っているのでしょうか。
以上のことから私の現在の結論は、磁石の磁極の強さを決める実験などは
クーロンの法則(F=(1/4πμ)・mm'/r^2)以外になく、磁極の強さは、「この式
が成り立つように定義されている」としか考えられません。
疑問点がいろいろあり申し訳ありませんが、[Wb]に関してはあまりにも納得いかない
ことが多く 大変困っております。どうぞよろしくお願いいたします。