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臨界ってなんですか?

今日ニュースで原発で事故隠しとありましたが、臨界事故とはどのようなものでどのような影響があるのでしょうか?原子炉で、原子核分裂の連鎖反応が一定の割合で継続している状態とwikipediaには書いてありましたが、人々にはどのような影響があるのでしょうか?教えてください

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noname#26313
noname#26313
回答No.6

原子炉の出力は、大雑把には、(初期出力)×exp[{(増倍係数)-1}×(経過時間)/(中性子寿命)] と表わされます。 (中性子寿命)とは、核反応のカギを握る中性子が核分裂時に発生してから別の燃料原子核に吸収されるまでの時間のことです。 (増倍係数)とは、一個の中性子が燃料に吸収されて核分裂を起こし、2~3個(「平均で、」の意味です)発生する中性子の内、何個が漏れ出たり、燃料以外の材料に吸収されたりせずに残るか、を表わすファクターです。 臨界とは、この(増倍係数)=1の状態です。 上の式にこれを代入しますと、exp[{(増倍係数)-1}×(経過時間)/(中性子寿命)]が、1になり、出力が変わらない事が分かります。もし、(増倍係数)>1であれば、出力は増加し、(増倍係数)<1であれば、出力は減少します。 しかし、(中性子寿命)は、10^(-4)~10^(-5)秒という極めて短い時間なので、このような状態では制御できませんが、幸い、核分裂時に発生する中性子には、僅かの割合ですが遅れて出てくるものがあり(最大80秒)、この中性子を含めて、(増倍係数)=1となるようにすれば、原子炉の制御は、簡単に行えます。勿論、遅れて出てくる中性子を含めないで(増倍係数)=1となるような状態であれば極めて危険で、制御は不可能に近くなります。 原子炉は、設置許可を得るときに、中性子を含めないで(増倍係数)=1とならないような設計となっていることを安全解析によって示しているので、実質、問題はありません。それに、JCO事故とは違い、原子炉の周りに熱遮蔽、生体遮蔽などがあり、通常、臨界状態で安全に運転できるようになっているので当然ではあります。 今回の事故の重要な問題点は、事故を隠すという北陸電力の体質にあります。設備の問題ではなく、人の問題です。人がそうだったら、設備もまともかどうか分からないと考えられなくもないですが、設置許可を得る時の安全審査、機器設備の検査、総合負荷試験などを全てパスしなければならないことを考えると、そこまで疑る必要はなさそうです。 http://www.rikuden.co.jp/press/atomic.html

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  • jamf0421
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回答No.7

ウランを燃料とする炉があった場合、U235は(小さな割合ですが)自発核分裂をし、2-3個の中性子を出します。この中性子が次にU235にぶつかってこれを核分裂させたらこれは自発ではなく誘導された核分裂です。いずれにせよまた中性子がでます。U235の周り中がU235であれば、忽ち鼠算式分裂がおこり核爆発へ向かいます。(ただし総質量が小さければ、相対的に表面積がおおきいから、中性子は系外に出ます。) 天然UはU238が回りに圧倒的に多いので、U235の自発核分裂で出た高速中性子はU238の核に飛び込んでしまいます。そうした場合は、いわばたまにU235が自発核分裂する、というだけです。 しかし、同位体濃縮をやり、U235を相対的に濃くする。U235から飛び出した中性子が軽水(H2O)にぶつかり減速するようにして、U238にははじかれて吸収されないようにする、などすれば、中性子は系中を減速されて動き、つぎにU235にぶつかって核分裂をおこさせます。No.6さんが回答で書かれていますが、その増倍係数が1になるところが臨界です。大雑把にいえば2-3個出た中性子のうち1個だけが次ぎの分裂を起こすというところです。これだと定常的にエネルギーが取り出せます。もしそれ以上の中性子が次の分裂に関わればになれば、鼠算式に中性子が増え、分裂がおこり、暴走です。それ以下であれば出力は下がっていきます。

noname#26663
noname#26663
回答No.5

も、少し。 密度が薄いと中性子は外へ放出されるだけです。 (何もおきない) 所が、ある密度に到達すると中性子は外へ出られないので次々と連鎖反応を起こして次の原子を反応させます。 つまり、崩壊した原子の中性子は、次の原子を破壊する道具になります。こうなると、「急に光りだした」と言う臨界事故となります。 この状態は、原子爆弾の投下に近い被爆として扱われます。 放出する中性子はべらぼうに高くなります。 東海村で「作業していたら急に光りだした。すぐにそこから逃げ出した。」こう言う証言をした方は、ほぼ1ヶ月で全員死んでいます。 それまでは、杓子でずっと同じ作業を繰り返していた。カウンターに問題がおきなかったので違法と知りつつやらせていた。 らしーです。^_^;

noname#111369
noname#111369
回答No.4

臨界とは核分裂が連続して起きる事だそうです。 近年悲惨な臨海事故が有りましたね。 そう、「 東海村JCO臨界事故 」です。 http://wpedia.search.goo.ne.jp/search/%C5%EC%B3%A4%C2%BCJCO%CE%D7%B3%A6%BB%F6%B8%CE/detail.html?from=websearch バケツと少し大きめのバスタブとウラン等で簡単に臨界が生じるのですね。 http://www.nuketext.org/jco.html 作業員の3人は青白い光?をみたそうです。 原子爆弾が目の前で爆発したに等しいでしょう。 しかし、熱風とか爆風ではなくて放射線(中性子線とかね。)を一身に浴びて、 遺伝子の鎖がバラバラになり、新たな細胞が作れなく成りましたね。 で、即死んだ方と治療で長い間苦しまれた方とがおられたそうです。 体には輸血しても白血球が死滅に、いくら輸血しても増えない日々が続いたそうですね。 助かった人がおられたそうですが、その人も相当の量の被爆をされたそうですね。 さて、3人の人を外に出しても臨界は止まらなかったという事です。 多くの人が短時間で絶え間なく交代してやっと臨界を停止出来たのです。 そう、多くの人が被爆してやっと押さえ込んだのです。 今回のニュースの北陸電力の志賀原発1号機とは多少違いがあるかも知れませんが、 連続して核分裂が起きて放射線を出す事は同じでしょう。 東海村JCO臨界事故のように被害を出さなかったのでしょうね。 一歩間違えれば大変の被害がでたのでしょうね。

  • Tacosan
  • ベストアンサー率23% (3656/15482)
回答No.3

そもそも「臨界」というのは「何かの限界」というくらいの意味です. 今の例では「核分裂の連鎖反応が持続するための限界」くらいの意味かな. 他にも, 「液体の存在できる限界」としての「臨界点」(「超臨界」という言葉で有名になったかも) とか, 「核融合反応を持続させるための限界」としての「臨界」(例えば「臨界プラズマ」) もあります. で, 普通は臨界にしないはずなのに, 間違って臨界状態にしちゃったってのがその事故です.

  • moby2002
  • ベストアンサー率27% (95/342)
回答No.2

#1さんの回答は誤解を招きかねないので、もう少し説明すると・・・ 原発では核分裂という反応が起こっていて、それは核分裂を起こすような 物質(ウランとか)に中性子を当てると起こるんです。で、その結果 核分裂が起こると、その名の通りその核物質は分裂するんですが、その際に 中性子を出すんです。で、その中性子が違う核物質に当たって、また 核分裂が起きて・・・、と連鎖的に反応するわけです。 なので、たくさん核物質を置いておいて、そこにうまい具合に中性子を 当てると、外部からは1回中性子を当てるだけで、ずーっと核分裂が 続くわけです。こういう状態を臨界状態とか単に臨界といいます。 なので、稼動している原発は常に臨界状態です。その原発が完成して 初めて臨界が起きたときのことがよく新聞などに載りますよ。 なので、単に「臨界」といえば、そのような状態であり、制御可能です。 (というか、うまく制御して安定して臨界状態にしている) で、これには必ず制御がいるわけで、それをしくじると、中性子がねずみ算的に 発生して、核分裂が止まらなくなります。これが臨界事故です。 数年前の東海村の事故では、制御なしで(そもそも原子炉でないので 制御する機構がない)おもいっきり反応させてしまい、あの惨事となりました。 臨界事故が起きると、放射線が大量に発生するので、もしそれが漏れれば 大惨事です。

  • hana-hana3
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回答No.1

核反応が制御できない状態になることです。 最悪の場合、原子炉を溶かして設備を破壊する事にもなりかねません。 そのような事が起きたら付近一帯を放射能で汚染することになります。 チェルノブイリ原発事故 http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/GN/GN9205.html

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