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日本語文法の質問です。

日本語の質問です。「さえ」について、以下の違いを教えてください。 (1)名詞+[で] 「果物[でさえ]食べる気がしないのだから、まして、肉料理など食べられない (2)名詞+[に] 医者[にさえ]治せないのだから、まして、私に治せるはずがありません (1) 動詞+[の] 立ち上る[のさえ]痛いのだから、まして走ることなどできません (2) 動詞+[の で] 近所の店に行く[のでさえ]いやがるのだから、まして遠くのデパートなど行ってくれる訳が無い

質問者が選んだベストアンサー

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回答No.2

説明の都合上、次の順番で述べさせていただきます。なお、いずれも学校文法(中学校で習う口語文法)に基づいてご説明しますが、内容は中学校のレベルよりはかなり難しい部分を含み(特に「さえ」)ます。 目次 一副助詞「さえ」  1「さえ」の基本的な意味  2「さえ」の接続(どんな言葉に続くか) 二体言代用の「の」について(ご質問の「の」) 本文 一・1「さえ」の基本的な意味  (1)例を挙げて、他を類推させる   「そんなもの、犬さえ食わないよ。」   「犬」も食わないという例を挙げて、それだけま  ずいので、「まして人は当然食わない」というこ  とを類推させる。あとに打ち消しがあるのが普通   で、多くの場合「も」に置き換えられる。   「~犬も食わないよ。」  (2)前のものに付け加える   「雨に加え、風さえ吹いてきた。   ご質問の二つの「さえ」の意味。   多くの場合「までも・も」に置き換えられる。   「~風までも吹いてきた。」  (3)それだけに限定する   「君さえいればいい。/見つけさえすればいい。」   多くの場合「だけ」に置き換えられる。   「君だけいれば~/見つけだけすれば~」 ※以上の(1)(2)は意味的に似ているが、その違いは、比較する対象が明示されている((2))か、いない((1))かによる。 なお、ご質問の「果物でさえ~。医者にさえ~。」は、(2)の「付け加え」の意味・用法で、その基本形の語順をかえたものです。また、「~気がしない。」で文を終え、「のだから~」以降を省略しても十分意味が通じ、ただ、その場合は(1)の意味になっていることをご確認ください。 「果物でさえ食べる気がしない。医者にさえ治せない」 また、「~「さえ」を除いても(「果物さえ~。医者さえ~。」)意味が通じる点にご注意ください。(次項参照) 一・2「さえ」の接続  (1)接続の基本   ⅰ体言(名詞)に接続   「犬さえ~風さえ~君さえ~果物さえ~」   ⅱ活用語の連用形に接続   「見つけさえ~ 美しくさえ~ 元気でさえ~   雨が降りそうでさえ~」  (2)補足   上記の(1)を基本とし、更に、「体言や活用語の  用形の後=「さえ」の前に様々な言葉が加わること もある」と、考えるとよい。ご質問の「果物でさえ ~ 医者にさえ~」は、体言の後に格助詞「で・  に」が加わったものである。  「で・に」が加わっても、「さえ」自体の意味に変 化はない点にご注意ください。細かな意味の違いが出るとしたら、その原因は、格助詞「で・に」の方にあるのです。その説明は、ちょっとここでは・・・。 二体言代用の「の」  格助詞「の」には、主に次のような意味・用法があ る。ご質問の「の」は、(3)「体言代用」の「の」。  (1)連体修飾語を作る。「私の父。努力の結果。」  (2)部分の主語を作る。「私の書いた作文が掲示され  た。」「が」に置き換えられる。「私が書いた   作文が~。」  (3)文節に体言の資格を与える=体言代用。   活用語の連体形に接続して、その文節に体言(名詞)の資格を与える。「こと・のこと」「もの・のもの」「人・の人」に置き換えられる。 よってご質問の「立ち上がるのさえ~」は、「立ち上がることさえ~」の意味であり、「行くのさえ~」は「行くことさえ~」の意味です。(「意味です」というより、「~こと」というのと同じ文法的な資格を与えているというのが正確な説明です。) つまり「立ち上がること」「行くこと」という体言の形にして、その体言に「さえ」が付くようにしているわけです。 このように。、この「の」は前の語(活用語。ここでは動詞)との関係において働いているのであって、「さえ」の意味とは、全く無関係です。 なお、ご質問の文の意味は「立ち上がるのさえ~」「行くのさえ~」も、上記一・1・(2)の「付け加え」です。後半が削除可能で、その場合(1)の「他を類推」の意味になる点は、前の二つの例の場合と同じです。 後書き 私は、学校文法の参考書を何冊か書いている者ですが、「さえ」については、なかなか難しいところがあり、苦労しました。 内容に自信はあるのですが、自己満足のような気もします。何より大事な質問者の方に、ご納得いただけたかは、自信がありません。 不明の点があれば、補足なり、新しいご質問なりで、指摘してください。

national
質問者

お礼

とても参考になりました! 誠にありがとうございます!!

その他の回答 (2)

回答No.3

#2です。 少し修正・補足します 前稿で、ご質問の例文の「さえ」の意味を、「付け加え」と断定しましたが、ちょっと自信がなくなりました。 というのは、例文では「果物・医者・立ち上がること・行くこと」を付け加えているのではなく、それらを例に挙げることにより、後半に書かれたことは「もちろん~だ・なおさら~だ」と言っているのですから。 とはいえ、「もちろん~だ・なおさら~だ」ということを、文中に明示しているので、「他を類推」というのにもあてはまりません。 しかも、例文が間違っているというわけでもなく、普通よく見かける文型です。 結局今時点では、文法的には「他を類推させる用法」で、その類推させる内容を文中に明示したもの、とでもいうしかありません。 困りました。私なりに改めて調査・考察して、ご報告したいと思います。仕事もあり、すぐにとはいきませんが。 ただ、上記を除いた点は、前稿でほぼ間違いないと思っています。四つの例文が皆同じ意味・用法であるという点を含めて。

  • banzaiA
  • ベストアンサー率16% (100/595)
回答No.1

質問者さんは、「さえ」が接続する語によって意味の違いを調べようとしているのですが、 「さえ」には、(辞書より参照) 1 極端な事柄を例として提示し、他の一般を推し量らせる意を表す。普通、打ち消しの表現を伴ったり、「…さえ…だから」の形でその結果に結びつけたりすることが多い。 言い換えれば、 2 程度の軽いものをあげて、それ以上のものを推測させる。 という意味なのだそうです。 医者にさえ・・・の用例は、1に、他のは2の意味だろうと思うのですが。

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