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ICP発光分析

XZ400の回答

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  • XZ400
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回答No.3

ホウ素はICPのチューブなどに吸着してメモリーしてしまいます。 つまり、一度高濃度のサンプルを吹いてしまうと、チューブや、ネブライザーやチャンバーにホウ素が吸着してその後、だらだらと溶出を続けバックグランドとして発光強度にオンされる。その溶出量が次第に減少して同一のサンプルを連続して測定していると発光強度が落ちてくると言うメカニズムだと思います。 その対策として 1、使用前にネブライザーやチャンバー、トーチ、は王水などに一晩浸漬して洗浄したものを使用し、導入系のチューブ類は新品を使用します。 2、ICPのダイナミックレンジにもよりますが、検量線は定量下限の100倍以内で測定しましょう。(たとえば0.01ppmが検量線の最低濃度だとすると定量上限は1ppm以下になる様にサンプルを希釈して測定しましょう。もちろん標準液の濃度も1ppm以下にする必要があります。 3、チャンバーとトーチをつないでいるチューブをテフロン製のものに取り替えましょう。 4、スタンダードや、サンプルを測定した後はバックグランドが元に戻るまで十分に導入系を超純水で洗浄します。 このような点に気をつける必要があります。 また、高濃度のサンプルを誤って吹いてしまったら、あきらめて、プラズマを消して、導入系のチューブ類を取り替えて、ガラス器具を洗浄しましょう。 余談になりますが、水サンプルの測定時に濃縮や分解には、通常のガラス器具を使用するとガラスからホウ素が溶出して測定値を過大評価してしまう可能性があります。 メスアップには樹脂製のメスフラスコ、分解や濃縮時にはテフロンビーカーや石英ガラス製のビーカーをお勧めします。

noname#203618
質問者

お礼

詳しいご説明ありがとうございました。 原因がよくわかりました! 対応策も書いていただいて、すごく勉強になりました。 ガラス製容器はよくないかなと思っていましたが、やはりダメですね。 樹脂製のものを使ってみます。 まわりに詳しい人がいないので、本当に助かりました。

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