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「グリーン・メーラー」の株主権

今日の産経新聞を見ていましたら、「阪神株を大量取得した村上ファンドは、株式を買い占めて買い取り利益を狙う『グリーン・メーラー』だ。その場合、村上ファンドの株主権には疑問がある」旨の、早稲田大学法科大学院の上村教授のコメントがありました。 株式をいかなる目的で取得したにせよ、村上ファンドの株主としての権利には変わりはないように思えます。「グリーン・メーラーの株主権に疑問がある」というのはどのようなことなのでしょう? 蛇足ながら、村上ファンドの傍若無人さには、かつてのライブドアと重なるものを感じております。村上氏は堀江氏とも親しかったようですし、興味深いですね。

質問者が選んだベストアンサー

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  • kanarin-y
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回答No.3

上村先生のコメントを拝見する限りグリーンメーラーの一般論としての,いわゆる「支配株主の誠実義務」あるいは「株主権の濫用」ではないでしょうか。 まず,「支配株主の誠実義務」は,支配株主には会社および他の株主に対して一定の義務があり,権利行使の際に一定の行動基準又は限界があるのではないかとする学説です。 ドイツでは義務の存在が認められていますが,日本では未だ判例等の承認を得るに至っていません。 ただ今日,買収防衛策は大きなテーマですから,見直されてくるかもしれません。 「株主権の濫用」は株主権の行使も主観的事情によっては認められないとするものです。 http://www.nakashima-law.com/topic01.html#topic06 ここを見てもらえば概要はつかめるかと思いますが,権利行使が制限された実例はあります。 とくに東京地裁決定昭和63年6月28日(判例時報1277-106)は「公開会社の株式を高値買戻しさせる目的で買い占めた仕手筋が会社を健全に経営する意思がないのに株主総会において取締役解任の決議等に議決権を行使することは権利の濫用に当たる,として議決権行使禁止の仮処分を容認した事件」です。 実は今回の一件では,利益供与との関係で疑問を呈する見解が一部であります。 つまり高値買取り(大量売却による値下がり回避を含む)をしないと,取締役を送り込むぞって脅してるのと同じだと。 直接の相手が阪急HDという第三者ですけど,実質的には協同してるし,法律上は情を知った第三者に供与さしても罪になりますので。 資金の出所にしても,経営統合を予定している先ですから,真っ白とは言い難い。 そんなところからも今回の議案提出と議決権行使には疑問を挟む余地はあるかなと。

buchi-dog
質問者

お礼

ご紹介頂いたURL、興味深く拝読しました。 「つまり高値買取り(大量売却による値下がり回避を含む)をしないと,取締役を送り込むぞって脅してるのと同じだと。」 なるほど、議決権を行使する」だけなら当たり前のことだけど、「議決権を行使できる権利を利用して金儲け」となると、株主権の濫用にあたり認められないという理屈ならありえますね。 No.2の方のご回答も、そういわれてから読むとなるほどと思います。

その他の回答 (3)

  • bagus414
  • ベストアンサー率22% (2/9)
回答No.4

株は、第一義的には「その会社の活動のためになる よう」資金を提供し、儲けたら配当する、という 姿にあるのではないでしょうか。「会社のために なるよう」資金提供するから、経営に口出しできる。 しかし、今回の阪神への提案はいかに株値をあげる かだけが主眼であり、全く阪神にはプラスになっていません。 統合で阪急以外に喜ぶ人がいるでしょうか。ファンドが株を取得して いなければありえなかったことが起ころうとしているのです。 さらに、たとえ提案を聞き入れても売り抜けられた (はずだった)ら、その株主のためにやったことが 無意味となります。 企業価値という言葉がはやった時期があり、明文 に根拠はありませんが、それが裁判所では 争われました。教授は株主の提案権について そういうことも考慮にいれるべきだ、と言いた かったのでは?

buchi-dog
質問者

お礼

ご回答ありがとうございました。 現在問題になっている阪神株問題とは別な理由によりますが、村上氏が逮捕されて村上ファンドも終焉を迎えることになりそうですね。 ただ、いずれ第二の村上ファンドが登場し、似たような問題が出てくるのではと思います。 ご回答頂いた皆様に、この場を借りてお礼申し上げます。

  • utama
  • ベストアンサー率59% (977/1638)
回答No.2

上村教授の意見は詳しく知りませんが、明文規定で株主権を制限するのは無理でしょうから、結局は信義則にたよることになるのでしょう。 グリーンメーラーのように、高値で株を売り抜けることのみを目的として、企業の経営に参加する意思が全くないにもかかわらず、いわば脅しのために株主権を行使するのは、信義誠実に反するといえばいえなくもないような気もします。 私自身は、賛同するわけではないですが、別に、荒唐無稽な意見とは思えません。

buchi-dog
質問者

補足

新聞から、上村教授の意見の該当部分を引用しますと 「村上氏は阪神株保有の目的を純投資と経営参加の両方であり、経営参加を投資の手段であると自身のホームページで書いた。これは自分がグリーンメーラーであると自白したに等しい。グリーンメーラーには株主権の正当性そのものに疑問がある。村上氏は法廷闘争に持ち込まれた場合に高まりつつある訴訟リスク会費のため総会前に株を売ることで決着を図ろうとしているのではないか」 です。

回答No.1

この教授は随分、すっとぼけたことを言っていますね。高値で売り抜けるために、株主の権利を声高に主張するのはおかしいと言いたいんでしょうね。 お金に色は付いていないということを知らないのでしょう、この教授は。

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