『エヴァンゲリオン』は『伝説巨神イデオン』のパクリなのか?
ガンダムなどで有名な富野監督が、エヴァと庵野監督に対し強く批判していたのは有名です。
雑誌で「エヴァンゲリオンは伝説巨神イデオンの完全コピーに近い」と発言していました。
類似点
イデオンとエヴァはストーリーを以下にまとめられる。
人類は太古より眠っていた物体を発掘しそれを利用して兵器とする。
主人公はその兵器に乗りこみ遅いかかる謎の敵と戦うが、やがてその兵器には心がありそれに呼応して動くことがわかる。そして時に咆哮をあげながら暴走し圧倒的な力をみせつける。またこれにより制御しきれない兵器として恐怖の念を起こる。
一方謎の敵とみなされていたもの達が実は自分達とほとんどかわらない生命体であることがわかり一部では心の交流が生まれる。
やがてこの戦いが、実は単なる種族抗争ではなく人類の有り方を決めるため別の意思によって導かれていることがわかる。問題の兵器も人類の群体化を目的として作られたものであることが判明する。そして出来そこないの生物である人類の様々なエゴのぶつかりあいのなか戦いは終局へと向かう。
最後は敵に進入され、生身の人間同士の銃撃戦となる。その中でサードインパクトなり、イデの発動なりが起き世界は終焉を迎える。
しかしながら両種族の融合である存在が救世主としての役割を果たし人類の生命としての歴史は再び始まる。
1,発掘
エヴァではまず南極における謎の巨人アダムの発掘が行われる。その成果としてのちにエヴァが製造されることになる。なおアダムは当初(脚本時まで)第2始祖民族もしくは第二先住民族が残した遺産とされていた。
イデオンでは第六文明人の遺産の中から母艦であるソロシップとロボットであるイデオンが発掘される。
2,二つの遭遇
エヴァンゲリオンとイデオンは主人公(シンジとコスモ)は二つの謎の存在に出会うところから始まる。
エヴァンゲリオンにおいては襲いかかるシトであり迎え撃つためのエヴァンゲリオンである。
イデオンにおいては攻撃を仕掛けてきたバッフクラン軍であり発掘されたイデオンである。
3,敵
エヴァンゲリオンにおいては第4シトを倒したことにより敵の解析が進められる。
リツコ「人の遺伝子と99.8%まで同じよ」
イデオンにおいては、捕虜となったカララを調べることにより自分達もバッフクランも肉体的には全く同じであることがわかる。
シェリル「カララは私達と全く同じだわ」
4,二つの敵対種族の交流
エヴァ24話において最後のシト渚カヲルが現れシンジとの間に精神的な交流を持つ。シンジは人類よりもわかりあえる気がする。
イデオンにおいては捕虜となったカララとベスとの間に恋愛感情がうまれる。バッフクランから寝返ったギジェとそれをかくまったシェリルとの間にもこころの交流がはじまる。
5,戦いの理由
エヴァにおいて初めは防衛戦争かと思われていたがやがてゲンドウ及びゼーレによる人類補完計画のためのステップであることがあきらかになる。担当レベルの者たちにとっては、人類補完計画の内容は知らされていない。
イデオンにおいては当初は誤解やイデの力の争奪から始まった戦争ではあるが、やがてカララと姉との姉妹間の感情的ないざこざが大きな要因となる。一方、地球人とバッフクランが戦うように仕向けたのはイデの意思によるものであることが明らかになる。
つまりエヴァ・イデオンでは戦いの理由は2重化されており上位レベルは謎(イデの意思、人類補完計画)、下位レベルでは内面的な肉親コンプレックス(ハルルのカララへの思い、ミサトやシンジの父への思いなど)に基づいている。
6,群体が宿る場
エヴァにおいて最大の謎である人類補完計画とは個人を群体化する計画であった。そしてエヴァの役割とは、人の意思の集合体が宿るための依代になることであった。
イデオンにおいて最大の謎であるイデとは第六文明人の意思の集合体であることがわかる。そしてイデオンは第六文明人の意思の集合体が封じ込められている場であった。
7,戦いの終局
エヴァにおいては、戦略自衛隊がネルフに進入し殺戮を行う。この過程の中でサードインパクトが起きる。
イデオンにおいてはソロシップにバッフクランが進入しやはり殺戮を行う。この過程の中で、イデの発動が起きる。
8,最後
シンジは最終的に人類の存続を願う。この内面的な葛藤は実写も交えて行われる。2種族の友好の希望の証であるカヲルとレイに導かれて裸で海に復活する。TV版26話で最後に「全ての子供達(チルドレン)におめでとう」で終わる。
イデオンでは2種族の友好の希望の証であるメシアに導かれてある惑星の海の中にはいっていく。そこで海の実写となっていく。メシア誕生のシーンでは、「ハッピバースデイ、ディア・チルドレン」の合唱が響く。
お礼
映画はそれほど客入りは良くなかったんですね。 あれでまだ不完全燃焼だったんですか。 なるほど、その表現し切れなかった部分を具体的に本人から聞きたいものです。 個人的にはとても感銘を受けたので・・・。