既に皆さんがたが回答されているとおりですが、若干補足します。
疑問はもっともですね。水素っていうのはマッチをつけたらボッと燃えますものね。そのとっても燃えやすい水素でできている星なんだから、マッチでなく、せめて爆弾ぐらいなら、一挙に星ごと燃えてしまいそうな気がしますよね。
まず、燃えると言うことを考えてみましょう。燃えるためには3つの条件が必要です。
(1)燃料 (2)温度 (3)酸素、この3つのどれかが欠けても燃えることはできません。木星や土星は(1)の燃料の水素はたくさんありますね。(2)については爆弾で一挙に水素を燃やせるぐらいに高温に可能でしょう。しかし(3)酸素がないんです。
ですから、そこをいくら高温にしたところで、燃えると言うことはおこりません。
では次に核反応を考えてみましょう。ご存じだと思いますが太陽をはじめとする恒星は核反応、正確には核融合により膨大なエネルギーを生み出しています。核分裂と核融合はおなじ核反応ではあるのですが、基本的なシステムが全く異なります。
核分裂の際にはエネルギーはウランなどの巨大な原子核が分裂する際にできます。この場合特徴的なのは分裂する際に余分な中性子を放出するのです。その放出された中性子がまた別の原子核を分裂させ、また余分な中性子を放出しということこで、つぎつぎと原子核が分裂していきます。いわゆる連鎖反応ですね。(余談ですがこの放出される中性子の数を制御棒で制御して一挙に連鎖反応がおきないようにしているのが原子炉です。)
次に核融合を考えてみましょう。核融合は水素などの軽い原子核がヘリウムなどの重い原子核に変換する際に核エネルギーを放出するものです。ですからこの核融合というのは連鎖反応はしないのです。核融合をするためには(1)原子核が激しく飛び回れること(2)原子核が接近していること というふたつの条件が必要です。すなわち、高温であり高圧であることが必要条件となります。核融合が継続的におこるためには、この高温、高圧という状態が継続しなければなりません。
現在、継続的に核融合がおこなわれているのは身近では太陽です。しかも太陽の高温、高圧である中心部でしか行われていません。それぐらいべらぼうな高温、高圧が必要なのです。木星や土星で仮に核爆弾を爆発させた程度では、継続しての反応はおこりません。
もし核爆弾で燃えるぐらいでしたら、何度も巨大惑星に隕石や彗星が落下しています(隕石や彗星は通常の核爆弾よりはるかにエネルギーをもっています)ので燃えかすしか残っていないですよ(^^)