ほたるの墓の原作は・・？

質問

昨日ＴＶ見てジブリとはかなり違って見えましたが（松島奈々子のおばさん役で立場的な気持ちがとても伝わってくる）
原作ではどういった内容になっているのでしょうか？
ジブリではオバさんはただの意地悪として登場していましたがドラマでは主役で実はいい人ですよね。
どちらが原作に近いのか？
おばさんはどういう風に表現されているのかどなたか教えてください。
また映画とドラマと皆さんはどちらが好きでしたか？
私はどちらもそれなりに感動しましたが、アニメの方はほろっときただけ。ドラマはタラタラ涙が流れてました。やっぱ女の子の迫真の演技のせいかと思います。

回答No.4

technova · ベストアンサー

> また映画とドラマと皆さんはどちらが好きでしたか？

兄は妹が死んでどう感じたのでしょうか？悲しい？悔しい？自分が情けない？何でこんなふうになったの？理不尽じゃない？・・・

そこら辺は視聴者自身が感じるところなのでしょうが、清太の視点から見ると、戦争＝大人に属するもの、おばさん＝大人に属するもの、ということで、大人の論理に非合理に徹底的に打ち負かされてしまったことを妹の死が象徴しているように思います。なので妹の死とは清太の視点ではどうしても理解できない矛盾に満ち溢れており、その矛盾を無理やり受け入れざるを得ない状況に追い込まれている清太の気持ちを通して、視聴者がストーリーに共感するという構造になっているべきものと思います。つまり大人の論理で捉えるのではなく、子供の論理で捉えてこその物語のはずです。ちょうどマッチ売りの少女と同じですね。

なのに、TVドラマの方は妹の死のあとで、おばさんが「戦争とはこういうもの」と自分を正当化し、そこに視聴者の共感を得るように演出してしまっています。おばさんの論理は大人の論理であって、子供の論理からするとあまりにも理不尽な（理解できない）大人の論理が最後に正当化されてしまうのです。しかも視聴者に比較的良い印象を与えてしまう松島奈々子をキャスティングしたことで、最後に大人の論理の正当化をより印象づけてしまっています。これは映画版（アニメ版）に比べて相当低俗なものになり下がってしまっていると言わざるを得ません。マッチ売りの少女が死んだ後、「あの娘は死んだけど、ママはこの時代あなた達が生きていてくれることが望みなの。あなたたちのためにがんばるわ」とマッチ売りの少女の叔母の台詞をくっつけて、物語として何の意味があるの？

私はTVドラマで節子の死のところは嗚咽泣きといえるほど涙がでましたが、その後の松島奈々子の台詞以降かなりしらけてしまいました。

お礼

とても納得できるアドバイス有難うございます。
そうですね。わたしも最後の松島奈々子が子どもを捜す場面や死ぬまで気丈な人だったというくだりは必要ななかったのではと思っています。（ホントいえばもっと必要ない場面いっぱいあるのですが・・）
おばさんを美化してしまったことや松島奈々子を起用した事で原作に書かれた作者の本当の思いやねらいが潰されてしまっていない事を願うばかりです。

回答No.6

mot3355

セイタは野坂昭如氏自身なんです。
野坂氏も死にたかったため、その気持ちを小説に書き、セイタは死んだことにしたんです。
ジブリも、ＴＶ版も、大幅に史実からかけ離れていました。
節子さんは、ジブリやＴＶ版の亡くなり方ではなく、ネズミに身体を食われつつ亡くなったのです。
池、病院、西宮浜など、当時のまま現存しています。
毎年１回、西宮市教育委員会は、「火垂の墓」の現場を徒歩で巡る催しをしています。

お礼

>節子さんは、ジブリやＴＶ版の亡くなり方ではなく、ネズミに身体を食われつつ亡くなったのです。
こちらの話は私も昔聞いたことあるような気がします。
本当にむごい話ですね。
どうも有り難うございました。

回答No.5

spinky

私も観ました。アニメ版も何度か見ましたが、何度見ても泣けますね・・・
松嶋奈々子がすごくよかったと思いました。特に目が、だんだんきつくなっていくのがわかってリアルでしたね・・
どっちかって、言うと・・どっちも微妙・・すこ～しだけあアニメの方がよかったかな？確かにドラマは子役さんが上手でしたが、なんかちょっとしらけました・・最後のおばあさんが、昔を振り返って言ってた所はなくてもよかったと思うし、これは仕方がないのですが、節子役の子が、最後もう少しやつれてくれれば・・お兄ちゃん役の子は、すごくいいな～っておもいましたが・・
先に回答されてる方もいらっしゃいますが、原作は野坂昭如さんです。実際に妹さんを亡くされているようで、昔食べ物がなかった時にトマトが1個だけあり、それを我慢できずに自分で食べてしまったそうです。
そのご妹さんが栄養不足でなくなりました。
そのトマトを食べたのが原因で妹さんがなくなったと自分では思っていたらしく、かなり後悔したと何かの雑誌で見たことがあります

お礼

トマトの話は切実ですね。
戦中戦後の経験者は多かれ少なかれこのような思いを胸にしまっているのかなーと思うと本当に私達はこの思いを語り継いでいかなければならないなーと思いました。
ありがとうございました。
原作いつか読んでみたいと思います。

回答No.3

memoko

今回のドラマは、心優しい女性が戦争でかわってしまう恐ろしさを知ってほしいという作り方をしたので、ああなったようです。
原作とは違う切り口だと思います。

お礼

視点を変えて作った・・ということですよね。
有難うございます。
＞心優しい女性が戦争でかわってしまう恐ろしさを知ってほしいという作り方をしたので、ああなったようです。
良く分かります。でも私の中ではなんかすっきりしないままなんです。同じ『ほたるの墓』なのにこれでは違う話をみたようで・・脚色＆演出ってこわいです。
ドラマしか見てない人は私とは違う印象なんだろうなーと思ってしまいます。

回答No.2

lumisei

野坂昭如の原作のおばさんは、良い人とは描かれていません。
結構前に読んだので、記憶がイマイチですけど、
気の毒な兄妹を引き取ると近所に吹聴して回ったので、必要以上に同情の目で見られて困惑させられたり、
二人がもらった配給の（戦争孤児に与えられる手当て代わりの）切符を使って米を受け取り、粥を作って、自分の娘には底の方の米がいっぱい沈んだものを与え、兄妹には上澄みの部分をよそって渡したり…という描写を覚えています。

とはいえ、例えばシンデレラの継母のような単なる意地悪というのではなく、戦争でモノがない中、ともかく我が子と我が身が一番。という生存本能というか、本来のエゴというか、そういうリアルな人として描かれていました。

作者は、本当は妹にこんな風に尽くしてあげることが出来ず、その悔恨の痛みをこめて書いたと聞いています。

お礼

原作のおばさんはいい人で表現されて無いのですね。
有難うございます。

＞自分の娘には底の方の米がいっぱい沈んだものを与え、兄妹には上澄みの部分をよそって渡したり…
という場面はドラマにもアニメにもありましたね。
でもドラマの方はおばさんキャラをかなり脚色してるのですね・・松島奈々子を起用したせいかな・・というか戦争の悲惨さを現代人に判り易い様にしたかったたからこうなっちゃったのか・・
でも私の個人的な意見は松島奈々子はミスキャストと思っています。
綺麗なイメージ＆キャラ強すぎで・・

回答No.1

hanachan015

原作は野坂昭如です。
自分の体験を元に書いた本らしいですが、実際はもっと悲惨だったと本人が語っていました。
アニメのような美しい兄弟愛はなく、妹の食べるものを奪った事もあったとも・・・
妹に申し訳ないという思いもあって、
「火垂の墓」を書いたというような事も言ってました。
あの池の防空壕は、神戸にまだ残っているようです。

お礼

防空壕・・残ってるんですか、生々しいですね。
そう、兄弟や仲良かったご近所でも激しい食糧の奪い合いはあっただろうし、本当に戦争は人間や、社会をずたずたにしていったのだと実感しています。