Gです。 こんにちは。 英語のカテでお目にかかっていますね。 アメリカでアスレティックトレーニングを教えていますので、その視点から書かせてくださいね。
まず、恐怖心には二つのことがあります。
恐怖心は「危険を感じる」と言う動物的感覚なのです。 そして、その危険とは、「無知(良く知らないと言う事です)」「経験不足」「教えられるコーチがいない(技術面でも精神・心理的な面でも)」などが理由となっています。
さて「教えられるコーチがいない」と言う状況なのではないかと思いますので、その点から書いて見ますね。
まず、恐怖と言うものの必然性を認めてください。 ただ、名前がちょっと違うだけなのです。 危険性を認めそれに対して注意ないし防衛をする、と言う事なのです。 リスクを伴う事をやっている人はすべてこれを持っているのです。 なぜでしょう。 誰だって、恐怖のものとになる、怪我や怪我による痛み、また、死、と言うものを知っているからなんです。 ただ、その恐怖の元になるものを心理的に、また、物理的に少なくして、及んでいるからなんです。
そのためにも、基礎をしっかりやる、そのためにも、見栄を捨て低いレベルで自信をつける、そして、レベルを上げていくために、自分が挑戦できるだけの「レベルの上げられる幅」を知ること、つまり、上げるレベルの幅を自分で知る必要があるということなんです。
一つ出来た、では、次は?と言う事ですね。 この次がどれだけのレベルに上げられるかを自分に知らせなくてはならないわけです。 自信過剰、がすなわち事故につながる、というのはここにあるわけです。 また、抽象的に、「徐々にレベルを上げていく」と言われる事なのです。 この「徐々に」の幅を知る必要がある、と言う事なのです。
それには、次のレベルへの挑戦への「恐怖」を知り、それに対しての防衛(防具的なもの)をしっかりやる事で間違っても大きな事故にはならない、と言う事になるわけです。
この良い例が、アスレチックトレーナーが一番認識されていると言われ、恐怖が伴うスポーツとして器械体操がそれなのです。
床にスプリングがついていて安全のように見える器械体操の床ですら、2メーター以上の跳躍からまともに頭から落ちるわけですからとんでもない事故が起こる可能性を持っているわけです。 よって、恐怖と言うものも大きいわけです。 しかし、「次のレベルの技」の基礎的トレーニングをするのは床ではなく、トレンチと言ってスポンジの塊に埋もれた2メートル近い穴なのです。 そこへ着地するのです。 頭から落ちても痒くもありません。
そうする事によって、トレーナーは着地がどのように出来上がっているかをチェックし、200-500回くらい確実に出来るとわかってから床に移動するのです。 器械体操の派手な大会の見せ場には見栄を捨てた子供だましのような事をやってできるわけなんですね。
さて、スケートボードですが、今度はちょっと雰囲気が変わってきます。 頭部への激突はもちろん避けなくてはなりませんが、「腕や脚くらい折ったってどういうことはない」、また、「捻挫など痛みは大きな問題じゃないからかえってそれを経験した方が良い」、という方向へもって行きます。 これが初心者へのアドバイスなのです。
しかし、アドバイスするに当たって、これをするだけでは、なって無責任だ、と言う事になりますね。 確かに無責任です。 よって、避けなくてはならない事故(頭部への衝撃)の原因や折る骨の位置などを前もって教えるわけです。 つまり、危険を感じたときに意識的に倒れるそのやり方、手やひじで地面に突くのではなくロールをする、顎を引く、歯を適当に食いしばる、など、基本的知識と実地トレーニングをするわけです。
これさえやっておけば、後は、「骨を折って」がんばれる、と言う事になります。 骨を折ったくらいで、と自分が分かっていれば、その分の恐怖が自然となくなるわけです。 恐怖心がなくなれば、自然と筋肉の自由に動く事になり、上達すると言う方向に向かうのです。 そして、それが自然と上達に結ぶのです。
上級者で骨を折った事がない、捻挫した事がない、なって言う人はまずいないでしょう。
また、ビジュアルトレーニングと言って、イメトレの一つですが、上級者やプロのビデオを見ることです。 意識的には見えないからだの隅々の動きが脳に残りそれが練習に良い影響を与えると言う事が実証されており、アスレチックトレーニングには欠かせない項目にもなっています。
これでいかがでしょうか。 分かりにくい点がありましたら、補足質問してください。